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港、宮古、釜石、気仙沼・・・ 三陸縦断列車旅 ー その1

2023年06月03日 | 乗り鉄
今回のスタートは八戸駅
2002年から2010年までは東北新幹線北端駅として北海道連絡特急の乗換駅として賑わった

4月の末に男鹿線や竜飛岬の旅を楽しんだばかりですが、再び機会があって東北にやってきました。今回の目的は三陸鉄道を含む三陸地方全線乗車。一人旅なので遠慮なく鉄分90%程の旅程ですが、2011年の震災から12年経った今の様子も目に焼き付けておきたいと思います。

東北本線筋から三陸海岸方面に向かう路線は北から八戸線、山田線、釜石線、大船渡線、石巻線とありますが、最も乗り難いのは山田線で、全線走破の定期列車は一日4本。従ってこの線のダイヤを中心に時刻表と睨めっこをして、八戸線からジグザグに南下する旅程を組みました。

1日目:八戸線から三陸鉄道経由で宮古へ
現在の八戸線は全てキハE130系(500番台)で運行されている
JR東日本の乗降客の多い路線ではこの形式でキハ40など旧国鉄型の置き換えが進む

前回同様に東海道新幹線、東北新幹線を乗り継いで先ず八戸線始発駅の八戸へ向かいます。八戸線は64.9kmの非電化地方交通線で、日本鉄道時代の1894年、尻内(現在の八戸)と八戸(同、本八戸)を結んだのが始まりです。その後1906年に国有化されて順次延伸し、1930年に久慈迄開業しています。
今回は八戸14:25発の列車に乗車しましたが、鮫までは概ね市街地の中を走っていて結構駅ごとの乗降もあり、水郡線等と同じ3ドアセミクロスシートのキハE130系が導入されているのも頷けます。
鮫を出ると時折左手に海が広がり、いわゆる絶景路線になります。海側前向きのクロスシート席が確保できたので、この日はお天気が今一つだったものの、のんびり車窓風景が楽しめました。

曇天+スモークガラスでどんより見えるが、鮫を出ると車窓に海が広がる


八戸線のシンボル、ウミネコマークがラッピングされた車体 久慈駅にて

陸中中野で海岸から離れ、侍浜付近の急勾配の峠を越えて久慈には14:09に到着します。
八戸線には私と同様のいかにもそれっぽい人も2、3人乗車していたのですが、三陸鉄道への乗り換え跨線橋を渡ったのは私一人でした。こちらはもうひと踏ん張り、16:14発の三陸鉄道で宮古に向かいます。

三陸鉄道の久慈~宮古間は、1972年に国鉄宮古線として開業した田老(たろう)~宮古間、1975年に国鉄久慈線として開業した久慈~普代(ふだい)間に普代~田老間を新たに加え、1984年に第三セクターの三陸鉄道として開業したもので、当初はこの区間を北リアス線、後日乗車する釜石~盛間を南リアス線と呼んでいました。
その後2011年の東日本大震災で不通になっていた山田線の宮古~釜石間が復旧されると同時にJR東日本から三陸鉄道に移管され、現在は久慈~盛間163km全線が三陸鉄道リアス線となり、日本最長の第三セクター鉄道となっています。


三陸鉄道は36-R3に乗車 2両目は空車回送

36-R3には子ども用?の運転席タイプ座席が設置されている
ブレーキハンドルなど結構本格的 多少狭いがもちろん大人でもOk

宮古行きは幸運なことに広いテーブルや座席のゆったりしたイベント用の36-R3形式だったのですが、久慈出発時点で海側の座席は埋まっていたので、ちょうど見つけた運転席横の「運転席タイプ座席」にしばらく座らせてもらいます。(一応運転手さんの隣なので「良いですかね?」と断って座ります。「邪魔だったらその鞄下に下ろしてくださいね」と言われたのですが、そこまでは遠慮しておきました。)
この席、前方も良く見えてなかなか良いのですが、長時間居座られても困るのか座面や背もたれ部分が鉄製で長時間はいささか辛く(お一人3分程度との張り紙もありました)、数駅で海側座席が空いたのでそちらに移動することにしました。

三陸鉄道の有名撮影スポット、堀内駅近くの大沢橋梁通過中の車窓
三陸鉄道は海に近いイメージがあるが、実際はトンネルや内陸部走行も多い

三陸鉄道カラーの防潮堤の水門も(田野畑付近)
沿線には津波対策としてこの写真の様な巨大な防潮堤と水門が続く

駅南北を結ぶガラス張りのペデストリアンデッキから撮影した宮古駅構内
左1番線手前が乗車した宮古終着列車で、縦列でその先の釜石行に乗り継げる
右奥にはJR山田線のキハ110形気動車も見える

久慈から約1時間30分、17:45に予定通り宮古に到着します。
最初に湖西線に乗車してから概ね10時間、1200km超の長旅でしたが、八戸線の海側座席も確保でき、最後は36-R3の運転席タイプ座席にも座れてまずまずの初日となりました。
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