ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

会員制飲食店・売り切れ御免・遅刻は厳禁  アイデア三題噺 78

2018-08-01 20:07:35 | 日記

 一定数のお客を囲い込み、その中だけで商売をする会員制の飲食店が増えています。会員制はキャンセルの発生リスクも少なく、安心して営業ができる仕組みになります。売り先が決まっているから安心して作れます。限定された客に、よい材料で調理した料理を適正価格で提供するのです。会員限定サービスの仕組みが、手の届く価格帯で根を張るように広がっているようです。
 そこで、会員制限定のサービスについて考えてみました。FL比率を売り上げの55%以下に落とさないと、飲食店は採算が合わなくなります。Fはフード(食材原価)、Lはレイバー(人件費)のことです。飲食店の場合、食材原価を下げることが大切になります。食材原価を下げるといっても、質の悪い食材を使えば、顧客は離れていきます。良い食材を使いながら、食材原価を下げる工夫が求められるわけです。そのために、食材の廃棄を減らすことになります。究極のF比率を下げるため方法は、「売り切れ御免」になります。洗練された「売り切れ御免」は、コース料理のみで予約を埋めることになります。最近の会員限定の飲食店は、このコース料理方式になっています。「売り切れ御免」の基本的仕組みは、一日の売上げ数に上限を設け、売上げを制限することになります。
 最近できている会員制飲食店は、クラウドファンディングを通じてをオープンするケースが増えてきているようです。ある事例では、クラウドファンディングで8000~3万円の出資をすることで、会員になる資格を得られます。出資額によりいくつかの特典を用意する飲食店もあるようです。事例の飲食店の場合、合計で710人限定に出資を募っています。興味関心を同じくする人と、特別な食事を共有する仕組みが共感をよんでいるようです。2時間半制で、午後6時からと午後9時からの予約ができる仕組みです。
 この方式は、飲食店側にもメリットが大きいのです。出店前に会員を募ることで資金を集められることが一つです。そして、事前に顧客も確保できるというメリットです。売り上げの見通しが明確なために、銀行からの借り入れに有利になるというおまけまで付いています。
 蛇足ですが、会員になれば店舗の住所と予約方法がメールで送付されるという仕組みになっています。美味しい調理を、時間に合わせて運ぶために、お客の遅刻は厳禁になります。また、会員制飲食店の絶対的条件は、シェフの腕が水準以上ということでしょうか。








読み書き障害・デジタル機器・教師の多様性   アイデア三題噺 77

2018-08-01 19:55:30 | 日記

 教室で板書が遅く、学習が遅れる子どもがいます。この中には、ディスレクシア(読み書き障害)といわれる子どももいます。知的水準には問題ないのですが、「読み・書き」につまずきが生じているのです。読み書き障害は、黒板に書かれた文字を写すことに苦労します。放っておけば、学習の進度が遅れていきます。進度の差は、コミュニケーションの円滑を欠く環境をもたらします。
 そこで、読み書き障害の子どもを普通の進度に戻す方法を考えてみました。この子どもには、デジタル機器が重要なアイテムになります。黒板の文字が早く分かれば、どのようにでも対処できるのです。先生の書いた黒板の文字を、カメラで撮ります。その撮った文字を音声に変換するアプリを使用して、いつでも利用できるようにするわけです。いつでも見られて、読める環境を手元に置けるようにしておきます。保護者が教科書をカメラで撮って、音声を吹き込んでおけば、教科書の音声版を簡単に作ることができます。読み書き障害の子どもは、授業中にスマホで黒板を撮影し、後でゆっくり見直すことができるわけです。
 新しい試みが成功し、新しい力を獲得したときには、達成感がわき上がります。その高揚した時に、親や先生から励ましや賞讃の声を聞くと、次の挑戦に意欲を燃やすものです。小学校低学年は、自分ができることに自信を持ち自立していこうとする時期です。でも、一方で両親に対しての依存心もあります。親子の関係と自立心と依存心の関係の複雑な要素が絡み合う時期でもあります。さらに、中学年や高学年になると、ここに学校の教師や同級生が絡み合ってきます。保護者の関与は、まだまだ優位性を持っていますが、教師の影響も、大きく関わるようになるのです。子どもの課題やニーズは、多様になってきます。残念ながら、子どもの多様性に比べて、教員の多様性が見られない状況があります。多様な人材を学校現場に送り出す大学の役割が、重要になります。大学は、この役割を果たすために、改善をしていくでしょう。もっとも、学校現場も多様な人材の育成を目指すことになります。校長先生や教育委員会の努力や工夫が求められるようです。