カラノキタイ

天竺 蜜柑

牛乳(mjolk)

2007-10-28 07:54:28 | 音楽

牛乳(mjolk)  

作詞作曲 涼平

■ミョルクはスウェーデン語でミルクのことらしい。星空、そしてミルクとなるとミルキーウェイ(milky way)「天の川」を連想させる。■

SHOXX12月号にメガマソ涼平による各曲の解説が載っているが、そこにあるように「牛乳」は「いつも僕の頭にあるままの(イメージを)幻想的に書いちゃった」ような歌詞らしい。各々の単語や、フレーズのイメージを尊重して聞き手それぞれのストーリーを描かせてもらおう。出だしは、今回のアルバムでも多用されているシンセで。■


黒を蹴っていた。
そら、星は想い人、数瞬いて。

■雲が流れ、闇を蹴散らして、好きな人の星が輝き現れた。■


何か飲まないと。
ほら、牛乳温めて、窓際に居て。

白塗料、口含み。

■窓際で、あなたの星を見上げながら暖かい牛乳を飲む。牛乳が口の周りについてまるで白いペンキを口に含んでいるようだ。■


雨に沿っていた空。
星は口を、まはるかに噤みて。

■「まはるか」は「ま(副詞)+はるか」で、もっと遠くの意味。「噤みて」は「つぐみて」で口をふさいで黙ること。■

■さっきまで降っていた雨も上がって、でもあなたの星は遥か遠くで沈黙を守る。何も語ってくれない。■


何か食べたいと、法螺をつき夜の街外出の許可。

■家族には嘘をついて外に出る。■


白塗装、瞳に流し。

■それは誰にも見られずそっと泣きたかったから。牛乳が目から流れ出す。■


冬の趣向は回転木馬を止める切ない悪戯で。

擬似的口移し。

■冬になってあなたとの恋はうまく回らなくなってしまった。私は星に向かって語りかける。あなたに直接語りかけるかのように。(私の口から牛乳が星に向かって流れる。天の川のように。私の意思が伝わったならそれは擬似的な口移し。)


願いよ、叶えたい、幾京の珊瑚樹下。
貴女を見つけ、覚えているかな?二人の時空。

■京(けい)1億の1億倍、珊瑚樹は赤い実のつく木。■

■願いを叶えたい。この無数にある珊瑚樹の森の中で。あなたは覚えているだろうか二人だけの世界。■


願いを、叶えなきゃ、幾千の優曇波羅華。
貴女と見上げ足りないよ。まだ一緒に居たい。

■優曇波羅華(うどんばらげ)、は仏教の経典に出てくる3000年に一度咲く空想上の花の名。咲く年は良い事があるといわれている。非常に稀なことだけにそれだけ貴重なものであることを指す。■

■願いを叶えないと。この無数にある優曇波羅華の森の中で、花の咲く木を見つけよう。そうしたらあなたとまた一緒に星を見上げることが出来る。■


「またたくよる」

2007-10-27 06:12:28 | インポート

メガマソ「またたくよる」

1021日のReal A-Projectをインターネットで見たが、そのときのメガマソ涼平の説明によると、「またたくよる」というのは「またたく星の夜」ではなく、夜空自体がまたたいているような状態とのこと。黒い夜空がデジタル分割されていてそのところどころがランダムにバグったかのように白に転じて、またたいているようなんだろうか?

■でも一番表しているのはきっと初回限定版のジャケットのイメージだろう。星は星でまたたいていて、夜空は夜空でまたたいている感じ。このアルバムはじめは「夜の底」と予告されていたからその言葉からも連想したほうがいいのかもしれない。

■ジャケットのイメージ、日光浴しているミーアキャットの集団ように見える人々。皆夜の底を見上げている。夜空の背景がまたたいて、何か新しい世界が開ける予感がする。皆の心に湧き上がる不安と期待。   そんな感じか。

■「またたくよる」はいろいろなブログで取り上げられているが、多くは高い評価を与えている。自分もその後何度聞いてみたが、やはり、これまでのシングルやアルバムとはグレードが違っており、メガマソの代表的なアルバムになるだろうと思う。アヤビエ時代の代表的なアルバムは間違いなく「鉄の島」であるが、「またたくよる」もそのようにおそらく涼平が渾身の力をこめて創ったアルバムであり、メガマソの記念碑的なアルバムになると思う。

■ギムナジウムのドカドカはやはりバスドラなのだろうか?これって聞いてるだけで足がつりそうになってしまう。ギムナジウムはここでは「寄宿舎生活」の意味で使っているみたいだが、別のGym(ジム:体育館)の語源としての意味で、みんなで体操する、バンドメンバーも体操している体育会系の意味も持たせているのではと思わせる。この曲ぜひドラムの名手小森啓資のバスドラ連射している様を想像しながら、足をつらせつつ聞いてみよう。


「またたくよる」の印象

2007-10-17 21:39:31 | 音楽

「またたくよる」の印象

■「またたくよる」を聞いての第1印象を書いておこう。新鮮な印象のうちに。■

■このアルバム、3回通して聞いて思ったのは「とうとう壁をつらぬいてしまった。」という感じ。もうなんというか涼平は自分の思ったものを全部つぎ込んで、いろいろ批判もある中で変拍子も入れれば歌詞の切断も自由自在。ほとんど息継ぎする間のない早口の歌詞。でもその意志を貫き通すことによって明らかに新しい自分の世界を構築し、それを忠実に聞き手に見せることに成功している。「そうか、こういう世界を見せたかったのか。」という感じ。■

■その世界の構築のためにひとつはレコーディングの音質の良さが非常に効果を上げているし、何より驚異的な技術を持つドラムスを手に入れたことの効果が大きい。■

■なんかメガマソは単なるビジュアル系バンドとは異質の怪物になってしまった(そしてそれはメガマソ涼平の目指すところ。)という感じ。■

■今のところ最も好きなのは「a winter’s day」。■


入替え戦

2007-10-16 21:43:51 | 音楽

入替え戦

■「またたくよる(初回限定版)」入手。わがSS堂では予告どおり前日配布。ポスター付きなり。■

MP3を二つ持っているがそのうちのひとつをメガマソ涼平専用にしている。こちらは256Mbしか容量が無いので、普通の曲だと64曲ぐらいしか入らない。メガマソ涼平が作った曲は既に100は軽く越えているので、当然はみ出ることになる。自分で勝手に規則を決めて、新しいCDが出るたびに新曲は一度は入れるようにしているので、今回も「またたくよる(初回限定版)」のために9曲分(LIPS」と「星降町にて」は既に入っているので)のスペースを空ける必要が出てくる。■

■毎回悩むことになる。いろいろ考えてから、アヤビエ時代の曲では「ロマンサー」「トパーズ」「ラバーズネーム」「LEMPICA」「エム」、メガマソになってからの「バイパー」「よるさかなつらりな」「サマンガンジン」「プリペアドピアノ」あたりを落とさせてもらう。■

■今「ユキココヤシ」がかかっているがこれまでとはかなり変わった雰囲気。ゆっくり聞き込むことにしよう。■


スウィトスキンライクアキャンディ

2007-10-14 06:43:08 | 音楽

スウィトスキンライクアキャンディ

作詞作曲 涼平

■題名はsweet skin like a candyで「キャンディーのような甘い肌」とでも訳すのだろうか。この曲なんでもない恋の歌のようでありながらよく読んでみるとわかりにくい歌詞である。なぜC++? なぜ精神疾患?ぺこブログでの紹介は「非常に統一感のある。」■

C++は「シープラスプラスあるいはシープラプラ」と読むのが普通なようだが、CDでは「シーツープラス」と読んでると思うがこちらも「あり」のようだ。プログラム言語であるC言語の機能拡張版。COBOLはそのまま「コボル」でこちらのほうが歴史が古く、大型コンピュータを使用した、大規模事務処理言語の感じがする。窘めるは「たしなめる」でこごとを言われる感じ。舐りまわすは「ねぶりまわす」でなめている様を指す。■


C++
でシステムを組んだところ教授に厳しめに窘められた。
「まだ一般企業の6割はCOBOLが主流なのだ」仰るとおりで。

我儘な僕は憧れて。

甘い甘い恋をしましょう。
ミルク飴を舐りまわす、君の可愛らしいことよ。
大きな瞳に吸い込まれ。

自分を失っても構わない。

■教授に自分のわがままをしかられて、恋に逃げるって、これ早い話が現実逃避じゃないのか?いや違う。古い形にこだわっている教授の考えのほうがある意味現実逃避だし、君の大きな瞳に吸い込まれるのは明らかに現実だ。■


学校でも20人に1人は精神疾患に悩まされているというデータがある。

無鉄砲な君に憧れて。

甘い甘い恋をしましょう。
ミルク飴を舐りまわす、君の可愛らしいことよ。
大きな瞳に吸い込まれ。
甘い甘い恋をしましょう。
君に逢いに行かなくちゃね。
僕は夏に白い景色をみる。
小さな手を握り返して。

■出来るだけ正直に生きようとすると精神疾患にかかりかねない現在。無鉄砲な君との恋のほうが素直になれる。■

■夏の強い日差しに景色が白くなる。■


季節塵が粉雪の様に。
真似をする。
君までも。

■それはまるで粉雪の降る冬景色。穢れ(けがれ)の無い混じり気の無い世界。君も同じ世界に入ってくる。■

■話は変わるけど、「LIPS」のオリコン順位はインディーズ18位の後16位になり、続いて先週も16位、今週ようやくランキングから消えた。という変わった動きをしていた。■