新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

ルピナス開花

2007年05月31日 | ガーデニング

070531rupinasu_0032月に植えたルピナスの苗がやっと開花しました。今のところ花数は、2株に2個と少ないのですが。

「水は控えめに」と書いてあったのに、気づくのが遅かった…。毎日たっぷりと水をやってかわいがっているつもりだったのです。葉ばかりが成長して、なかなか蕾を見せないものだから引き抜く寸前でした。

半ば諦めかけていたのに、こんなにきれいに咲いて感激です。奥に見えるゴーヤーの苗も順調に成長しています。

070531rupinasu_004_1花壇の花を、やっとぜ~んぶ取り払って石灰を撒いて休ませているところです。取り払った茎って、結構処分がたいへんなのです。

この後には、暑さに強くて、水遣りが簡単で、それでいて涼しそうな花を植えようと探しているところです。

取り払ったシャーレーポピーの花。種のときから冬を越し7か月も頑張ったと思うと、かわいそうになって花だけ切り取って飾りました。最後の「春の名残」です。

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ストラディヴァリウス サミット・コンサート2007

2007年05月21日 | 音楽

Straadivari_1 新聞1ページを使って『総額90億円とも言われる11台のストラディヴァリウスとベルリン・フィルトップメンンバーが集結!』と、記事と写真が出ました。すごい企画があるものだと、一瞬目が点に!!

弦楽器総勢11台、総額にして90億円と言われる人類の文化遺産・ストラディヴァリウスのコンサートです。ヴァイオリン7台、地球上にわずか10台しか存在しないヴィオラが2台、チェロ2台がこのコンサートのために集められたということです。

ベルリン・フィルの事務局から、ストラディヴァリウス奏者として、正式に称号を冠され、これにコントラバスとチェンバロが加わって13名によるアンサンブルです。

こんなすごい企画は一生に一度のチャンスだと思い、真夜中にネットで手配してチケットを手に入れることができました。ベルリン・フィルと名器の組み合わせにしては、安かったのがうれしいです。

3_1 「ヴィヴァルディ:二つのチェロのための協奏曲 ト短調」では、最初から独奏チェロやデュエットなど、ストラディヴァリウスのチェロの美しさが、素人の私にもはっきり分かりました。

「バーバー:弦楽のためのアダージョ」は、映画「プラトーン」にも使われた私の好きな曲です。私の葬送曲はこれに変えよう…と決めました。(写真はasahi event web からお借りしました。)

アンコールでは、ステージと観客の距離がぐんと近まりました。日本語を丸暗記したのではなく、自分の言葉として解説しているのがよく伝わり観客は大感激!チャイコフスキー、モーツァルト、そして「これぞストラディヴァリウス」とばかりに、ヴィヴァルディ四季より『夏』第3楽章で、その魅力を存分に味わいました。なるほどストラディヴァリウスには、魂があり感情がある・・・と心から思いました。

珍しく午後のコンサートでしたが、満席に近く、翌日、翌々日は東京公演が詰まっているようです。見逃さなかった素晴らしいチャンスに感謝します。

帰宅した後、手持ちのCDでヴィヴァルディ四季「夏」第3楽章を聴いてみました。CDのときはこれはこれで素晴らしいと思っていたのが、今日のコンサートの後は、とても色あせて聴こえました。やはりストラディヴァリウスは違う!!

付録  ストラディヴァリウスで思い出したことがあるので…。30数年前に、ヴァイオリニストの辻久子さんがご自分の家を売って2500万円ともいわれるストラディヴァリウスを買ったことが話題になりました。千住真理子さんは、手記の中で億ションがいくつか買えるほどのお金でストラディヴァリウスを買ったそうです。諏訪内晶子さんのコンサートもストラディヴァリウスでした。これは日本音楽財団の貸与ですが、名前は「ドルフィン」。ストラディヴァリウスのヴァイオリンの中でも「ドルフィン」と「アラード」と「メシア」が特にすばらしいものだそうです。

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ギメ東洋美術館展と若冲展

2007年05月19日 | 美術館&博物館

友人グループで積み立てた貯金で、美術鑑賞の旅です。

★ギメ美術館所蔵浮世絵名品展(大阪市立美術館)

070517kyouto_001_2ルーブル美術館東洋部門としても知られているギメ東洋美術館。その中の190点が100年ぶりに日本に里帰りしました。

北斎の肉筆画、太田美術館所蔵の「虎図」と2005年に発見されたギメ所蔵の「竜図」が、日本で世界初のドッキングです。

北斎、写楽、歌麿、広重の『パリを魅了した江戸の華』を2時間半かけて鑑賞しました。

夕食は、京都駅の醍醐寺・醐山料理の雨月茶屋。最初のゴマ豆腐のタレがあまりにも塩辛く食べられる状態でなかったので、ひとことクレイムを。ちゃんと作り直してくれました。さすが老舗です。生湯葉や豆乳鍋で,まずは京の味の入門編。

★若中展(相国寺承天閣美術館)

070517kyouto_016_1 若冲が10年を費やして描き、皇室へ献上された「動植綵絵」30幅と、相国寺所蔵の「釈迦如来像」「文殊・普賢菩薩像」3幅が120年ぶりの再会です。

やはり「動植綵絵」30幅が人気があり、いちばんの人だかりでした。若冲得意の鶏が、恐ろしいくらいに精密に美しく描かれています。ところどころに、穴を空けたように描かれているのはなぜ?

リズミカルな水墨画「鹿苑寺大書院障壁画」50幅もすばらしいものでした。のびのびとして、ユーモアさえも感じられる省略されたタッチは斬新です。カラフルで細密な「動植綵絵」とは全く違います。

「奇想の画家」若冲の近年の人気を反映して人、人、人の混雑でした。

★大徳寺

070517kyouto_029_1重文の赤い「三門」は、利休が自身の木像を2階部分に設置したことから秀吉の怒りをかい、切腹にまで追いやられた逸話があります。方丈、障壁画、石庭も印象的で、外人さんにも関心があるようでした。

境内の「泉仙」で昼食。緑の中で念願の精進料理です。まず蕨もちとお抹茶がふるまわれ、次々に出される大小の7つの丸い鉢に、「京」の心が込められた美しい料理が並び掛け値なしの舌鼓を打ちました。Izusen0002_1

今回の旅は、2つの展覧会に絞りゆっくり鑑賞しました。「ゆっくり」の分だけ、心に残すものは多かったように思います。それにやはり京都には「ゆっくり」が、なによりよく馴染みます。

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東山魁夷 『緑の朝』

2007年05月16日 | くらし

07016niwa_022日経新聞のアートカレンダー5月は東山魁夷の『緑の朝』です。例の湖と森と白い馬の一連の作です。

白い馬シリーズの始まりは、30数年前、東山氏がドイツで聴いたモーツァルトのピアノ協奏曲23番第2楽章だったと聞いています。

『弦楽器の合奏の中をピアノの静かな旋律が通り過ぎる・・・』。以前「美の巨人たち」の中でとりあげられたときに、確かこんな氏の言葉があったような気がします。それが『緑響く』の絵になり、その年に18作も描いたとか。

 

07016niwa_014そして今、庭の朝の緑を眺めながら、モーツァルトのピアノ協奏曲23番を聴いています。素人の私が聴いても、音と絵がぴったり重なり合うのです。

壁には、『緑響く』ではないけど『緑の朝』が。音と画と目の前の緑。素晴らしい取り合わせです。

連休に、ムコ殿が6個のスピーカーを取り付けていってくれました。前後左右から聞こえるその音は、柔らかくて澄んでいて第2楽章にぴったりです。こんな静かな朝を迎える日もできたことに感謝しています。

07016niwa_009種から育てたシャーレーポピーが満開です。薄い花びらを風になびかせ、アイスランドポピーより草丈が高く80センチくらい。1本の茎に枝状にたくさんの花をつけて、庭のあちこちに群生しています。

春の花がそろそろ終わり緑が濃くなってくると、いまいち春の華やかさには程遠い庭になってしまいました。日差しには花びらは弱いようです。

 

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川畠成道ヴァイオリン・リサイタル

2007年05月11日 | 音楽

Profilecontentsnarimichi_1今日、友人からのお誘いで福岡シンフォニーホールの「川畠成道ヴァイオリン・リサイタル」に行ってきました。

数奇な運命をたどった視覚に障害を持つ天才ヴァイオリニストとして、名前は知っていましたが演奏会は初めて。小さな楽器から流れでる「生命の響き」で、観客はまさに魂を洗われる・・・というような素晴らしい演奏でした。

8歳のとき、アメリカ旅行の途中に発熱。そのときの薬害で失明。10歳で父親にバイオリンの手ほどきを受け始め、2年後には日本学生音楽コンクールに入賞。桐朋学園音楽大学卒業後は、英国王立音楽院で学び主席卒業。世界の数々の賞を受け、英国をベースに音楽活動をし、CDの売り上げはトップクラス。

とにかくホームページを見てください。数奇な運命を乗り越えていく意志の強さ、家族一致の協力。恵まれた資質と才能。胸が詰まりながらも、いつの間にかこちらが元気づけられるようなHPです。(写真はホームページよりお借りしました。)

オーケストラの中のヴァイオリンでなく、ソリストの弾くヴァイオリンの甘美な音。超絶ともいえる技巧。詩的で繊細な演奏。そして、アンコール曲にはそれぞれ肉声の解説がつきました。弓の使い方で変わる5通りの演奏法と、それに合わせた編曲で「さくら」が演奏されました。日本の精神性を深くたたえた桜、かわいい桜、華やかな桜、散りゆく桜・・・と、演奏法によってこんなにも違うメロディーになることに、改めて驚き心を打たれました。音楽を愛し、ヴァイオリンを愛し、観客を愛する誠実な人柄までがまっすぐに伝わり、演奏者と観客の距離が近づいたように思います。

来春も、やはり「スプリングツアー」があり、福岡会場も予定されているとのこと。これは絶対に見逃せない。来年が楽しみです。

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