イングリッシュ・モンスターとは、すごい題名だ。
著者の菊池氏は、洋書店の営業マンだったが、
34歳で退社。その後、7年間の引きこみこもり
生活に入り、独学で英語を勉強したとのことだ。
そして、7年後に社会復帰初めてのTOEIC970点
をマークして、以後990点満点を24回記録した
ところから、イングリッシュ・モンスターと呼ばれる
ようになったとのことだ。
昔は、忘れ物やなくし物は数知れずのダメ人間
だったそうだ。今でも、電子辞書などの道具を
すべて紐で体に結んで無くさないようにしていると
いう。
忘れぽいのだから、一日10個の単語を完璧に
覚えるのは無理で、一日100個の単語を不完全に
覚えようと努力して、99個は忘れていい。
また、次に日にこつこつと、続けるのが大切という、
いたってオーソドックスな主張だ。
一方で、発音方法は、若干、ユニークだ。
”5つのア”の発音の仕方で、”梅干しのア”、”般若のア”、
”握りこぶしのア”、”アヒルのア”、”あいまいのア”の
口の形を自分の写真で載せている。
Rは、サザンの桑田のモノマネで!、Lは、山瀬まみの
ものまねで!という。
発音は苦手なので、なるほどと納得できる下地がなかった。
また、最後に、英語を勉強する気力を出すための”おまじない”が
あるそうだ。それは、「オトメギルル」という言葉だ。
これは、坂本龍馬が、勝海舟の開いた海軍学校で、英語を習って
いたときの単語帳に書かれていたらしい。
オトメ(処女)ギルル(GIRL)のことらしい。おそらく、英語の辞書も
ない時代なので、GIRLという単語の意味、読み方を聴きまくって
単語帳を作ったのだろう。
大和魂とは、①いいものはいいと受け入れること。②まじめに
コツコツ努力できる勤勉さを持つことだという。
この強い大和魂で、「オトメギルル」と唱えながら英文を読む
ということだ。
なかなか、ユニークで、さわやかな書だった。