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釜山・蓮山洞古墳群 110基を越える墓を確認、墓築造中の食事を提供する野外露地施設も

2010年08月02日 | Weblog
 釜山博物館は2日、昨年末から行っている蓮山洞古墳群(연산동고분군、蓮堤区)の発掘調査で三国時代墓50基、高麗時代墓1基、朝鮮時代墓60基など110基以上の墓と青銅器時代集石遺構(집석유구)4基を確認したと発表した。
 蓮山洞古墳群は福泉洞古墳群(복천동고분군、東莱区)と共に、伽耶時代支配階級の集団墓地と推定されている。10基の大型封墳(봉분)のうち、4号および8号墳は1987年に発掘されており、22年ぶりに発掘調査がされた。10月まで発掘調査をした後、結果を発表する予定という。

発見された遺構、遺物など
■三国時代遺構: 時期的には福泉洞古墳群の後に出現し、5世紀後半から6世紀半ばに築造されたとみられる。盃山から北に延びた50m前後の稜線頂上部に沿って土を積んだ大型古墳10余基が一列に並び、周辺の丘陵傾斜面には中小型古墳が配置されている。大型古墳は既に調査された4号と8号墳の場合、石槨の長さが11mに達するが、中小型古墳の石槨の長さは2~3mにしか過ぎない。福泉洞古墳群に比べて社会的位階の差が大きくなった様相をみせている。
 丘陵片側には古墳は一つもなく、野外露地施設跡が見つかった。石が2つ立てられ、そのそばには土器が倒れていた。底に火が燃えた跡が明確であり、古墳から出土した遺物と同時期のようで、墓を作る時に食物を提供した調理施設と判断された。全国的にみても、このような施設は初出土のようである。
 10号墳では、厚さが60㎝を超える巨大な蓋石が露出していた。

■高麗時代墓遺構: 青銅鏡2点(直径16cmと9.6cm)が出土。釜山では2例目。
■朝鮮時代墓: 紫水晶耳飾り、指輪など装身具と、鉄製鋏(はさみ)などが出土
[参考:聨合ニュース、釜山日報]

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