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松江市・西川津遺跡 J字形をした1800年前のガラス製勾玉が初出土

2010年02月24日 | Weblog
 島根県埋蔵文化財調査センターが24日、松江市の西川津遺跡で「J」字形をした約1800年前(弥生時代後期)のガラス製勾玉と国内最古となる約2300年前(弥生時代前期)の木製壺形容器が見つかったと発表した。
 J字形の勾玉は、石製のものは熊本、鹿児島両県の縄文時代の遺跡で出土例があるが、ガラス製は初めて。弥生時代のガラス製勾玉としても、島根県内で西谷3号墓(出雲市)、山持遺跡(同)に次ぎ3例目だが、J字形の発見は全国で初めて。
勾玉は縦1.7cm、横1.1cm、厚さ0.4cm、重さ0.9gで鮮やかな青色。集落を囲む環濠とみられる溝(幅約2.5m)から出土した。勾玉の上部には、ひもなどを通す小穴があった。
 Jの字形は朝鮮半島などでは見られず、日本独特のもの。中国大陸から伝わったガラスを再加工したとみられ、勾玉の起源や変遷を知る上で貴重な史料となる。
 また、近くの溝から見つかった約2300年前のものとみられる木製壺形容器は高さ約17cm、幅約19cm。近くに生えていたケヤキや、ヤマグワなど堅い木を使った可能性が高い。石器のような工具で木をくりぬいた跡があり、取っ手が付くのが特徴。文様などはなく、内側が半分程度くりぬかれ、底は楕円形で樹皮が残ることから、木の瘤(こぶ)から幹の丸い部分を生かそうとした製作途中の未完成品とみられる。木の特性を生かし、湿度を一定に保つために、貯蔵用として活用したとみられる。
 当時は工具が石のため、木製容器は作り難かった。同遺跡の技術レベルは高く、山陰ではずばぬけて大きな集落だったとみられる。
 他に、土器や石器などの破片計約1万点も見つかった。
 今回発見されたJ字形勾玉などの出土品は、28日午前10時~午後2時、松江市西川津町の川津公民館で公開される。
[参考:共同通信、産経新聞、毎日新聞、山陰中央新報、中国新聞]

全国初、弥生期の容器と勾玉(中国新聞) - goo ニュース





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