THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

’07坂内2DAYSエンデューロ・レポ その2 長いよ!!

2007-10-23 11:54:56 | オフロード

急いでスタート位置に向かう俺。エンジンはどうにも始動性が悪い。元々XLRに対しては始動性が悪いイメージを持っているのだが、今回は明らかに薄い症状で輪を掛けて掛かり難い。暖まればそれなりに始動するので暖機を続けておきたいところ。何せスタートはルマン式なのだ。スタートの合図でエンジン停止したバイクに駆け寄り、エンジンを掛けてから走り出す訳なので、始動性の悪さはスタートの悪さに直結する。が、無常にもスタッフにエンジン停止を求められる。全然暖まってないんですけど・・・。

去年の2DAYSでは30番目位のスタートながらオープニングラップを2位で飾った俺としては、またカッコ良い所を見せたい。スタッフが国旗を振り下ろす。マシンに駆け寄り、キック!・・・掛からない。またキック!掛からない! 何度もキックアームを蹴り降ろすが、エンジンは沈黙を保ったまま。オイオイ。周りのマシンは次々と発車し、残り2~3台となった所でやっとこさエンジンが息を吹き返す! オリャーッ!! 俺ァドンケツはキライじゃーっ!!!
怒涛のように突進。が、バイクの調子は最悪。エンジンは全くフケねーわ、スロットルが張り付くわ、フロントサスがパカパカだわ、新品パッドのアタリが出てないブレーキは前後とも効かねーわ、何故か車体がやたらと重く感じるわ、オマケにハンドルは曲がってるわ・・・と最悪尽くし。それでも前車をパスしまくり、数周走ったところでまあまあなペースで走るバイクに追いつく。ここらがトップグループか?
まあまあバイクの調子も出てきたようだ。ピットからあと一周とのサインが出る。え!?もう? 集中してると時間が短く感じますな。この時点で総合3位だったらしい。

さて、次のライダーに交代。そのライダーとは・・・?
何と坂内に歴史を刻むリーサルウェポン、ME06さんだぁ!!! 

Epsn4394

氏とはこのブログで知り合った。古くからの坂内常連なのだそうだが、何故か同じく坂内常連の俺とはそれ以前に坂内で顔を合わせた事がない。お互いにそれぞれその他の常連は知っているのだが、どうも一番足繁く通った時期がズレているようだ。
坂内以外のレースも含めて輝かしい戦跡を残しており、知る人ぞ知るってカンジで有名な人である。比べるのも申し訳ないが、当然の如く俺よりも速い。4時間エンデューロでの後半のあの速さは、気持ちが悪い(爆)。俺とはほぼ同世代であるが、レース歴がまるで違う。
・・・ここまでは良くある速い人のパターンなのだが、実は氏にはさらに途轍もない秘密が隠されている。この場では詳しく書くのは問題があると思われるので差し控えるが、これを聞いたら誰もが・・・そう、100人中100人が、彼が速い事に納得をするであろう理由がある。IAなどの如何なるライダーを連れて来ようとも、とある一定の条件の下では彼には絶対に敵わない。
氏はナンかオカシイぞって位のペースで周回。そのアツい走りにチームメンバーは沸きあがる。たまたま知人がピットに訪れたとき、ピット前を通過する氏を見て「アレ、い、今の●●さん!?」。ウヒャヒャヒャ、どーだ、すげぇだろう! 自分の事の様に自慢したくなる。これが坂内2DAYSの魅力の一つなのだ。

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次はJロウさんに交代。俺が知りうる限りではメンバー内では最も経験は浅いのだが、オフロード走行はそれだけでは判断できぬ事を如実に物語っている。過去に何人も初心者の走行を見てきたが、立ち往生して帰って来ない人、これ以上は無理だと思って逆走して帰ってくるヤツ(例:N皮君)、酷い目に遭ったと以後全く走らない人・・・。彼の場合はちゃんと帰ってくる。もう少し練習するだけで世界の代表T中さんといい勝負というくらいには走れるんじゃないかな?
バイクに限らず釣り、カラオケ、自転車、勉強などなど、多彩な才能を発揮。奥さんがかなり若いのも何となく納得してしまう。最近「直四の」レガシーから本物のインプレッサに乗り換えた模様。折角だからもう少し練習してみましょう。

次はN目君。過去に自身の一本目で無難に走りきったことはなかったそうだが、今回は立派にノルマを走りきる。よほど嬉しかったとみえて、走り終えた後はハイテンションで饒舌であった。

ここで坂内2DAYSエンデューロを特に知らない人の為に集計方法を紹介。

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普通のエンデューロの場合、周回チェックポイントにスタッフがおり、通過するマシンのゼッケンを手作業でチェックして周回数を数える。近年では直接PCに入力したり、センサーで自動集計する場合もあるようだが、坂内2DAYSエンデューロの場合は何れも非現実的。そこで「自己申告制」となっている。
集計ポイントの一番手前にゴルフボールがたくさん入った籠があり、1周走る毎にそこからゴルフボールを一つとり、自分のチームのゼッケンが書かれた籠に入れていく。写真で籠に洗濯バサミが付いているのは、写真の物で一つ当りゴルフボール10個に相当する。

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今回のレースを含めて、この集計方法が物議を醸す事が多いが、俺個人としては最良の方法だと思いますよ。敢えて、敢えて言うなれば、見た目に不安げな台の固定を、もう少し強力に見えるように工夫していただければ100点です。何せ我々のやっている事は良心の上に成り立っている、紳士淑女のスポーツなんですから。

この頃、ピット脇を歩く俺の目に懐かしい顔が飛び込んできた。2年ぶりか? T浦さんとその長男のケン少年。布団持参で手伝いに来てくれたそうだ!

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序盤に於ける各チームの鬩ぎ合いも落ち着き、今度はピットが俄かに慌しくなる。我がチームもクイックチャージャーで給油。

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俺の280馬邪のように透明ポリタンクならば良いのだが、鉄タンクでは使いにくいねえ・・・。まだまだ改良の余地ありですな。それにしてもヤケに燃費が良い。イヤ、これは良すぎだ。XLRでは例年1時間に4リットル程度の給油だったと記憶しているが、まるで入らん。やはりセッティングが極端に薄いようだ。
この時点で既に辺りが暗くなりだした。ライトを装着。

そして、我がチーム代表、T中さんの出番。実はオフロード歴は俺よりも長い。が、レースはこの坂内2DAYSしか走ってないと思われる。「田中麗震愚」のチーム名はもちろん彼の名前から来る物だが、そもそもは彼の独特の世界観を表す物として、某イニシャルK氏が口にし始めた事に端を発する。また彼は雨男としても高名である。今回彼がライディングする番となった時点で突如として空が雨雲に覆われ、遂には冷たい物が降り出したのは言うまでもない。メンバーの期待を一身に背負い、マシンに跨るT中氏。そしてクライマックスがやってきた。発進直前の出来事であった。見事なまでの立ちゴケ。カメラに収める事ができなかったのが悔やまれる。

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スタート時の出遅れとは打って変わって順調だ。あまり順位など気にしてなかったのだが、かなり高順位につけているらしい。2位とか3位とか・・・?

またME06さんに交代。彼は翌日の所用の為、このライディングを終えたら帰ってしまう。今、五時半。「七時になったら教えてください」とだけ言い残し、闇夜のコースに消えていく。相変わらずのペースで走るが、少し様子がおかしい。すると、ピットに帰ってきた。スロットルを戻すとエンジンがストールしてしまうらしい。とりあえずアイドリングを高めにする。
今度はME06さんが歩いて帰ってきた! ドリブンスプロケットが外れてしまったらしい・・・?

なんと、ハブが割れている。巻き込んだためかドリブンスプロケットがグニャグニャに曲がってしまった。

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ノーマルXLRは428チェーンであるが、このXLRは520にコンバートしてある。そして520のスプロケットの予備は無い。仕方なくスペアマシンから428のノーマルチェーンと前後のスプロケを剥ぎ取る。チェーンがエンドレスの為、2台ともスイングアームを取り外しての重整備になってしまった。

そろそろME06さんはタイムリミット。俺がバイクに跨る。ん~~~エンジンが止まりそう。走り出して数周は何とかといったところだったが、アイドリングをかなり高くしているにもかかわらず、遂に集計ポイントや下りでエンジンが止まってしまうようになった。気温が下がってきた為だと思われる。しかもその後の再始動に酷くてこずる。
そして・・・やはり、チェーンが外れた。スペアマシンから移植したチェーンはノンシールなのだ。俺も昔一時間のレースでノンシールを使用し、50分ごろに外れてしまった事があったので、予想はしていた。
ピットに帰る。
先ずはジェットの交換。ME06さんは時間も過ぎているはずなのに心配してくれて、作業を手伝って下さる。ふと彼の背中を見ると、ウ、ウワッ、そそそそのジャージはァァァァ!!

XLRのノーマルジェッティングはMJが#118、SJが#38。カンでMJを#122としたが、SJは手持ちに#40が無い。バクチを打って#42へ。
既にダラダラのチェーンを引きなおし、再スタート。おお、ジェッティングはバッチリだ。チェーンは無理をすればやはり外れてしまうと思われるので、スロットルの開閉を最低限に走る。二次減速比が高めである事もあり、普段より1速高いギヤで走る雰囲気となったが、これが意外とよく走る。妙に静かなエンジン音でスイスイ。不思議なのは、スタート時に感じた車体の重さが無い事。ただし夏の合宿でハイコンプ仕様のXLRに乗ったときよりは重く感じる・・・。この感覚はパワーウェイトレシオ的なものを感じているからなのだろうか?

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このあとJロウさんに交代、無難に走ってN目君へバトンタッチ。中間リザルトをチェックしにセンターハウスへ。あああ、#23、結構落ちちゃってますなあ。

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主催のクラブオフのスタッフへレポートを提出。代表のM氏。

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念の為モザイク掛けてますが、決して悪い事した訳ではありません(爆)。

俺はここで仮眠に入る。
そろそろN目君からT中さんに交代、という時、悲劇は起こった。

チェーンが切れた・・・。

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もうこれ以上走るのは困難だ。結局朝まで全員でふて寝。

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朝7時頃起床。やる事もないので寝酒に用意した焼酎を飲み始める。

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オイ、ケン。そんな所にいると酔っ払いオヤジに絡まれっぞ。昨晩N目君が作ったオデンも食う。うめェ。

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他チームのピットに冷やかしに行くが・・・舞台から降りた人間には、つまらねえ・・・。

さらに俺はゴール時間まで爆睡してやった。

XLR馬邪、午前1時38分、87周で5年来の咆哮を止める。

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我がチーム、走りゃ結構速いんだが、何ででしょうね? 坂内2DAYSに於いてコース途中から押して帰らなかった時は無い。それでも懲りずに既に来年の話もチラホラ出てますよ。いつかはノントラブルで走りきりたいものです。
ME06さん、大変ありがとうございました。来年も是非お願いします(笑)。これでRすけ君とN皮君がいれば正にドリームチームなんですがね。俺は走らなくても良さそう・・・?
まあ、トラブっても、リタイヤしても、マクロな目線で見れば大変楽しいレースであることには変わりは無い。今年は怪我人が出てしまったみたいだが、大事には至らなかったようでなによりです。

そうそう、今回2DAYSと日程の重なった「テイスト・オブ・ツクバ」に参戦のRすけ君、D.O.B.A.R.zero1でポールトゥウィン! すげえだろう! だいぶ吸い取られちゃったのかな。

コメント (4)
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