THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

decadeⅠ

2009-04-30 12:24:00 | チョイ毒エッセイのようなもの

俺が非常に世話になったI社長が亡くなって、明日でちょうど10年になる。
社長が亡くなった時に、事の経緯に関しては「10年間は口を噤もう」と決めていたのだが、その封印も解ける事となる。
ここ最近はその頃の事を思い出す事も多い。自己への道標の意味も兼ねて、数回に分けて当時の事を書いてみたい。
ちなみに、このブログは一応バイクブログなのだが、このシリーズにはバイクは出てこない。写真も無しの予定。
加えてちょっとヘビーな内容もあるので、興味の無い方は読まなくて結構です。
またプライバシー保護に注意して進行するつもりではあるものの、問題が生じた場合は強制終了する場合があります。予めご了承下さい。
 
さて。
 
俺は物心ついた頃からかなりのヘソ曲がりで、人に言われた事を素直に受け入れる事が出来ない。
ちょっとでも疑問を感じるとトコトン追求し、立場を弁えずに目上の人にですら食って掛かる。
幼稚園や小学校でも問題児扱いされた事もあった。中学・高校に進学してもそれは酷くなるばかりで、授業中に先生と口論になり、授業を潰してしまった事もある。ちなみにツッパリ君ではありませんよ、念のため(笑)。
そういった経験からか、実は俺は学校の先生になりたかったのだが(というか本業と平行して教師をやりたかった・・・、本業ってのはご想像にオマカセ)、コレがやはり下らない意地の為に大学で教程を取るのを止めたので、夢が叶わなくなってしまった。
 
社会に出てからもその性格は変わる事は無かった。
先生たちや上司の俺に対する反応は、大別して3種類。
一つは、完全に嫌ってくる人。つまり、出る杭は打たれるってヤツだ。ですがね、俺はちゃんと先生は先生として、先輩は先輩として認めた上で、間違った事を指摘しているだけの事。黒いものを白とは認められない。勿論物事を追求する過程で自分の間違いに気付いたならば、素直に認めるのだ。
二つは、危険物を扱うかのように、適当にやり過ごす人。まあこういう人とはトラブルは起きないんだけど、信頼はできないかな。
 
三つ。そうかと思うと、稀には俺をものすごく認めてくれる人もいるわけである。
過去にも現在にも、そういった人達はいる。そして俺は、彼らには頭が上がらなくなるのだ。
今は亡きI社長は、そういった存在であった。
 
大学を出てから、俺は一応目的意識もあったものだからフリーターをやっていた時期があった。散々考えてから正式に就職しようと決断した頃には、俺は自分でも「大企業の中ではやっていけない性格」である事には気付いていた。
で、就職先に敢えて零細企業を選んだのである。まあコレはヤル気や能力次第で早く出世できるという理由もあったが・・・。
 
かくして俺は、一件目の看板屋に就職する事となった。
俺の経歴を見て、I社長は俺を先輩の下には就かせず、俺をイキナリ単独で行動するように言い渡してきた。(経年後に本人がそんなような事を言っていた)
一方で俺は入社早々から工場長にイジメられる事となる。
この当時はバブル崩壊直後とはいえ、ほどほどに仕事があった。この会社は零細企業ではあるものの結構な仕事量を持っており、俺は顔繋ぎの為と仕事を覚える為に下請け業者が入る現場に放り込まれる事となった。(ちなみにこの頃の俺の肩書きは『営業』)7時過ぎに帰社してからは、別途言い渡されたデザイン作成と、細かい作業をこなす。
 
俺は自分では一生懸命やっていただけだったのだが、どうやら俺の存在と行動は、それまで取れていた会社内のバランスを崩す事となってしまったようだ。
疑問点を相手にぶつけて解決しようとする俺に対して、その他の人間はみな、陰でコソコソと悪口を言う。社内で言っている内はまだいい。業者どころかお客さんにも俺と社長の悪口を触れて回るので、取引先でマトモに取り合って貰えない事もあったほど。(ちなみに当時のお客さんのほとんどは現在の我社=社長は俺がフォローしているのだが、いまだに当時の事が笑い話として話題になる事がある)
 
俺は相変わらずドサ廻りばっかりで、他の社員との交流はあまり無く、社内で孤立してしまっていた。この頃からI社長に誘われて飲みに行く事が多くなってきた。
そしてある時、会社に短大新卒の女の子が就職してきた。
単独行動の多い俺は、この女の子とはほとんど会話する事も無かったのだが、とある仕事のアシスタントとして2日間、俺と共に動く事になった。
 
この仕事はどんなに効率よくやっても朝早く出て晩遅く帰ってくる事になる位に物量が多く、俺たち2人は2日間、会社で他の社員とは会わない事となる。
何とかこの仕事を終わらせたあくる日に出社すると、社内の雰囲気がオカシイ。
どうやら俺たち2人が、就業中にラブホテルに行ったのでは・・・という事になっているらしい。
なんでじゃあ!!!!!
 
約一ヶ月後、再びその女の子と2人で外現場に出る事があった。
夕方頃、俺のポケベルが鳴る。(この頃は携帯電話は一般的ではなかった)
会社に電話を掛けると、事務員さん(女性)がエラい剣幕で怒っている。
「すぐに帰ってきなさい!!!」
・・・は? まだ作業が終わらないので帰れませんが? しかも何故に事務員さんに指示される必要があるのか?
 
作業を終了して、暗くなった頃に帰社。
すると先の事務員さんと社長の奥さんが大変な血相で俺たちを待ち構えていた。
会話の内容は細かくは割愛するが、どうやら俺たち2人がまたラブホテルに行った事になっているらしい。
行くワケ無えじゃん。
 
何故かこれがキッカケで、完全に社内戦争が勃発。
会社を辞める人、その補填のために入社した人、急遽丁稚先からカムバックする事となった社長の息子(俺より年下)、前出の事務員さんと社長の奥さんなど、全員を巻き込んで揉めまくる。何でだよ、意味がワカラン。
どうやら彼らの狙いは、俺を会社から追い出す事らしい。
俺という人間は「社長の前だけはイイ顔をする、裏表のあるヤツ」だとか、「人間性が欠如しているので営業には向かない」とか・・・とにかく会社の輪を乱す悪いヤツなんだそうだ。
人間性は欠如しているかもしれないが、俺には裏表は全く無い。むしろ裏表が無さすぎて嫌われるタイプなのだ。
俺は一切悪い事はしていないつもりなのだが、ここまでの問題に発展したのでは致し方ない。
「俺、辞めます」と、社長に申し出る。
 
社長が言った。
「それは考えなかったな。君が辞めるくらいならば、他の全員を辞めさせる。」
 
つづく。

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普通な整備をコッテリ

2009-04-29 22:29:19 | YZ250F

純正部品が入荷したので、YSPに引き取りに行った。

Img_3398

サービス工場を覘くと、メンテリフターの上に新型VMAXが。ク、クッソー・・・。
先日、俺のVMAXは車検取得の為に自賠責に加入。待ってろォ、新型狩りしてやるゥ・・・。信号待ちで作業服姿でバーンナウトする真っ黒な初代VMAXを見たら、注意するべし(笑)。
 
さて、ツッコミどころ多数なYZは、各部の注油をこれでもかという位に繰り返した結果、次第にマトモになりつつある。

Img_3349

偉そうな事を言わせていただくと、俺は常にバイクをイジっているので、ちょっと動きが渋いとかいうのが非常に気になる。人のバイクを借りたりすると、性能云々よりも整備不良がテストライダー並に気に掛かるのだ。俺自身は、経済的・時間的な理由で割り切って調子の悪い状態で乗っている事はあるが、基本的に俺のバイクは整備やセッティングはカンペキでなのである。
 
ワイヤー類は本来ならば交換だと思う物の、経済的な理由でとりあえず注油で済ませることにした。

Img_3353

以前にも紹介した事があるが、この方法はN造さんも知っているKさんから教えてもらった方法。簡単かつ確実にワイヤーに注油する事ができる。ビニール袋の角を切り取ってワイヤーを突っ込んで固定し、油を入れて吊り下げておくだけ。ワイヤーインジェクターは意外と効果が薄い。時間は掛かるけどコッチの方がオススメである。
 

Img_3394_2

タペットのシムも交換。クリアランスを規定値内に。
 
足回りのベアリングも交換。リンク関係は全てポリルーブ・ベアリングだが、スイングアームピボットだけは普通のベアリング。

Img_3399

写真のベアリングの、大きい方がリンクの物で、ポリルーブ。エンデューロに使用する場合、どうもこの辺りは整備上の欠点になりそうですな。ポリルーブってのは、ニードルローラーの保持が樹脂で為されており、その樹脂が保持と同時に潤滑も兼ねるという優れもの。ハッキリとは記憶が無いのだが、2000年前後からヤマハ車に採用され始めたような。LANZAの最終型でも使用されていたな。

Img_3400

サービスマニュアルで指示された位置に圧入。スイングアームは叩いて入れたが、リンクロッドはバイスをプレス代わりにして圧入。

Img_3405

ベアリングは予算の関係で全て交換というワケにはいかなかったものの、シールだけは全て交換した。次回オーバーホール時は残りのベアリングも交換だな。
 
変形したチェーンガイドを直したり、スプリングを塗装(缶スプレーw)してリアサスを組み付けたり。

Img_3409

 
ワイヤーや配線の通し方がチャランポランだったので、サービスマニュアルを確認しつつ直す。サービスマニュアルのワイヤー通し図は、記載された数ある情報の中でも非常にありがたい物である。
そんな事をやっている内に、またまた怪しい部分を発見。ワイヤーガイドがノーマルでは無い様だ。

Img_3411

ヘタクソ(失礼)な溶接でくっつけてある。一体このYZはなんなのだろう(笑)? ある意味俺のトコロに来て良かったなというカンジ(笑)。
 
この間近所のバイク用品店で購入したもの。

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缶のデザインがほとんど同じだったので、2本ともチェーンルーブだと思って買ってきたのだが、良く見たら一本はチェーンクリーナーだった。まあ、チェーンルーブを1本買うとオマケが付いてくるという設定だったので、まあイイけど・・・クソッ。
 

Img_3413

ラジエターは、どうやら強烈にエアが入っている模様。コレは次回かな。

Img_3412

マフラーは別途で新品を入手してあったので交換。YZでは静かに走る事にしますよ。
 
あとは冷却水とエンジンオイル&エレメント、ネジ類の見直しで走れる。
このYZは結構安く入手したのだが、一連の整備によって5万円くらい掛かってしまった。程度が良くて高いの買うか、程度が悪くて安いの買うか、どっちがお得なのかは判断が難しい。そこそこの程度の車両でも程々は手を入れる必要があると思うので(少なくとも俺は信用はできない)、俺の選択肢は新車か、手を入れれば直る程度のボロと決まってしまう。

Img_3415

既にこのYZは3年分は若返った。整備はもうチョイ。

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オッサンの選曲vol.1

2009-04-28 22:57:58 | 俺のR45

たまには好きな曲を、ただ羅列してみる。

まさか俺がこんな記事を書くとは思ってないだろう。ヒヒヒ
 
●IT’S MY LIFE/BON JOVI
 

●ALL’BOUT THE MONEY/MEYA

●MARIA/BLONDIE
 

アレ、洋楽ばっかになってしまった。
ノーガキはタレません。不定期連載なり。

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ヤマハ車のリヤサスOH裏技

2009-04-28 01:12:25 | YZ250F

・・・と、タイトルでは大見得を切りましたが。
過度の期待は禁物です(爆)。何せ所詮は俺のやる事。どうって事ないと思うので、アホだと思って適当に流してください。

さて、リヤサスというか、ショックユニットのOH経験も既に4回目。分解経験では5回目となるが、初めてのヤマハ車。
とはいえ、基本的な構造は同じ。まあ、事前に知識が必要な事は前回の記事内容でも証明された。
このタイプのエアバルブの場合、ガスを抜く事が出来ない(あくまで俺にとってはの話であって、当然何らかの方法はあるはず)のがハードルとなる。
つまり、分解時にガス圧が掛かったまま作業をする事になってしまったので、オイルをブチ撒けたのである。

このバルブが普通のエアバルブであれば簡単に分解可能。
もちろんそれによってガスの注入も楽になるので、常にシビアな状態を保たなければならないレーサーにとっては、生命線と言えなくもない。
前回の記事のコメント欄でも触れたのだが、そんなヤマハのYZ-Fも、アルミフレームを採用した2006以降のモデルでは普通のエアバルブを装備しているようだ。
ついでに言えば、トレール最強マシンのWR250Rは、パーツリストからの判断ではゴムボール方式のままのようだ。残念。

何にせよ分解さえしてしまえばコッチの物。
XR250改=280馬邪の初のリヤサスOHの記事もご覧下さいませ。

 

過去記事より

リヤサスオーバーゴール・その1

リヤサスオーバーホール・その2

 

ここはネジ込みではなくて、嵌っているだけ。

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XRのバンプラバーとはかなりサイズが異なる。

Img_3358

問題はやはりバルブである。
当初は某オッサンが置いていった、曲がったホイールからバルブを移植するか・・・、

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何から外したのか忘れてしまったバルブを使用するつもりでいたところ・・・、

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とんでもない発見をしてしまった。
俺は生まれつきの貧乏性で、不要になったパーツも捨てずに取ってある。

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何の気無しに、以前分解したXLRのリヤサスの部品とノギスで計測しつつ照合すると・・・
ナンと!! そのまま入れ替えが可能(爆)。

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正にそのネーミングの通り、このXLRは芋樽=Immortalであると思った。

スゲェぞ、XLR!! 一体どーなってんの???(笑)

ブラッダーは長さこそ異なるが、径は全く同じ。※今回は元々YZに付いていた物を使用

Img_3359

ヤマハのサスが創輝製とはいえ、横の繋がりでKYBとの互換性があるのかもしれないですな。コリャ無責任発言ですぞ。
XLRのこの部品は単体では出ないので、ME08用の物(単体入手可能)を流用すれば、一般的な設備しかなくてもYZのリヤサスにはガスの封入が可能だ。

リヤサスはこの体性でオイルを注ぎ込む。

Img_3367

決してフルストロークさせてはならない。最も縮めた位置からオイルを注ぎ始めて、数センチストロークさせながらエアを抜く。

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何かのコツがあるのかもしれないが、俺は今回2回ほど水鉄砲ならぬオイル鉄砲をやらかした。

Img_3372

 

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コレがなければ必要オイルは300cc~400ccくらいか。(XRでは250ccくらいであった)
顔面直撃こそ避けられたものの、オイルは俺の自慢の眉毛をかすめて飛散。
構造的に考えてカンペキなエア抜きは殆ど無理だろう。オイルを満たしたバケツの中で組み立てるか、エア抜き機を使用するかでもしなければ、延々と作業を強いられる。
全くの手作業の場合はどこかで諦めなければならないようだ。

オイルを溢れさせながら、バルブを取り付ける。

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最後に窒素ガスを封入。10kgで封入するには多少のコツが必要である。

Img_3375

OH前よりも反発が強い気がする。OHの効果かな?
バルブのモディファイによって、すぐにガス封入が出来るのは便利。正にMD22Immortal(笑)。こんな所にXLRの魂が宿るとは思いもしなかった。

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手を付け出すと止まらない悪い癖

2009-04-26 18:45:57 | Vmax

結局YZで走りに行けなかった今日、真っ先に本屋へ。
最近は滅多に本屋には行かない。読書してる暇も無いし、バイク雑誌も全く買わない。たま~にデザインや技術関係の本、Illustratorなどのテキストを買いに行く位かな。
今回は珍しくバイク雑誌コーナーへ直行。そろそろ新型VMAXの試乗インプレッションが掲載された雑誌が出回り始めている。
で、その記事をワクワクしながら読んでいる・・・というワケではなくて、確認に行ったのだ。
どういうワケか、近日中に俺のインプレの掲載された本が店頭に並ぶ予定。俺はまさかトンチンカンなインプレを書いたのではないかと心配して、他のジャーナリストの記事が気になって仕方が無いのだ(笑)。何せ「あの」試乗会の中で、素人は俺だけだからな(笑)。
結果、概ね俺の感じたことは正しいようで、ホッと一安心。むしろVMAX乗りとしての良い書き方が出来たのではないかと感じた。
 

Img_3340

んで、その足で最寄のYSP店へ。もちろんYZの部品注文のためである。
先日俺が通りがかった時に見たVMAXは、店頭には無い。どうやらあれはやはり展示車両ではなくて、納車待ち車両だったようだ。
以前にもチラッと書いた事があるが、俺はこの手のバイク屋さんが苦手。というか、俺が苦手というよりも、基本的に俺はこの手の店に嫌われるタイプなのだ、(と思っている)
お店の人にリストアップした品番表を渡し、処理してくれるのを待つ。その間、俺は無用な発言はしない。お店の人も無言だ。店内には新型VMAXのプロモビデオが流れている。
品番の照合が終了した頃、俺は聞いてみた。
「VMAX、かなり出てます?」
お店の人はエッと意外そうな顔をした後、
「出てますね」。
 
「・・・」
「・・・」
それでオワリかい(笑)。
「10台以上出ました?」
ナンだコイツ、みたいな顔をされつつ、
「いえ、10台にはちょっと届かないくらいです」。
 
「・・・」
「・・・」
これ以上俺は何も聞けなかった(爆)。新型VMAXに興味がある人間(要するに見込み客)にセールストークも無いのか? まあいいけど(笑)。
まあ、レーサーの部品を、しかも普通であればバイク屋に任せるであろう内容の部品を注文に来た男が、まさかVMAXについて聞いてくるとは思わなかったのだろう。
念のため言っておきますと、事務的な対応ではあるものの、気持ちのよい対応であった事は間違いない。VMAX取扱店らしく、素晴らしいお店です。
 
さらにその足で、俺が大嫌いな近所のバイク用品店へ(最近は比較的マシになってきた気がする)。
先日280馬邪のリヤショックをOHした際になくなってしまったリヤクッションオイルを、また買ってきたのだ。当然店頭には在庫はない。注文販売であった。

Img_3341

ついでにオイルエレメントも。セローに乗ってた頃にオイルエレメントがどの用品店にも置いておらず(人気車種であるにもかかわらず)、いつも困っていた。YZはセロー250やWR250Rなどと共通なので安心・・・と思いきや、最近どの用品店でもスタンダードなキジマのシリーズの物は置いてない。一つだけ無印な物があったので購入。ダートフリークで買っておけば良かった。それにしても¥1504とは、ヤケに高い。
 
帰ってきてYZの整備の続き。
キャブをOHしつつ、現状のジェッティングを確認する。現在サイレントマフラーを装着しているのだが、ジェッティングは完全にノーマル(フルパワーマフラー)のまま。コリャ濃くないかあ?
といいつつもそのまま戻す。

Img_3344

こんな物付いてた。ラッキー。
 
ウーム、部品が無いのでやる事がなくなってきたぞ・・・と物足りない感覚で見回すと、視線の先にはリヤショックが。気が付いた時には既にバラし始めていた。悪い癖だ。
スプリングを外してストロークさせると、ガス圧もあるようで悪くない。しかし俺の悪い癖は止まらない。
リザーバータンクの底面のキャップ・・・。コレが外れない。

Img_3342

最初は単なるカバーだと思ってコジっていたのだが、全く動かない。
少々荒技に出てみたが、回りこそすれ、外れてくる気配すらない。
暫くビールを飲んで考える。まさかコレはキャップではなく、バルブそのものでは・・・?
 
ヤマハ車のサスペンションはショーワやカヤバなどのサスペンションメーカーの物ではなく、「創輝」というヤマハ系列の会社のものである事は有名。
よく「ヤマハの純正サスはOHできない」と言われるのは、他社に比べて部品が出難い事もあるらしいが、最大の原因はココ。ガス用のバルブである。
 
以前にも書いたことがあるかもしれないが、俺がDT200WRのRサスをOHしたいと思って数件のショップに問い合わせた所、全てのショップでNG。
理由はこのバルブのせい。オイルの交換は出来ても、窒素ガスの封入ができないとのこと。
結局この時はサスペンションプロショップの「ババナ・ショックス」さんのみで可能であった。
 
で、だ。
人に出来る事が自分に出来ない筈はない・・・と考えるのが俺。それが「THE FOURTH PARTY」たる所以である。
リザーバータンクの小さな穴、コレがガスの注入バルブそのものであるようなので、半ばヤケクソになって作業。コ、コノヤロォ!!
オイルを撒き散らせながらも・・・分解してやったぜィ。

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出てきたオイルの色から判断するに、今回はOHを必要とするほどの状態ではなかったようだ。ハハハ・・・。
 

Img_3346

コレが注入バルブ側。

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コッチが裏面。ゴムボールのエアバルブみたいな物だ。

Img_3347

 

んで、復旧作業はどうする・・・?
それが、とんでもないウラワザを発見。これならば俺はサスペンション・プロショップをやれるのではという程の快挙。
 
詳しくは次回(笑)。

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リヤ廻りの整備とエンジン点検

2009-04-26 06:27:42 | YZ250F

さて、次はリヤサスをメンテナンス。280馬邪と比べていらない物が付いてないので作業は楽だ。
だが、イキナリ嫌な予感が・・・。
 
ショックユニットを外したところ、スイングアームが異常に動きが悪い。固着したピボットシャフトを叩いて抜いてみる。
全く油っ気の無い状態のベアリングのカラーを抜いてみたら、バラバラッと細かい物が落ちた。

Img_3326

ベアリングが錆びて壊れてやがる。

Img_3328

あ~あ、コレで日曜日も走れねーわ。まあそれでも連休には間に合うだろうから、ヨシとするか。
 
別の部分のベアリングはバラし易いせいか、グリスアップした形跡がある。しかしハウジングが割れた物もあった。

Img_3329

こんなので走っていたのだろうか?
 
仕方が無いので気を取り直して、今度はエンジン。タペットクリアランスの点検をする。既にエンジン始動する事は確認済みだが、この手の4stMXerはバルブがバルブシートにめり込んで、最終的にタペットクリアランスがマイナス状態になってしまうトラブルが有名。今の内にチェックしておくのも悪くはない。
ワイヤー類が多いので面倒。

Img_3331

プラグホールに埃が溜まりすぎ。ここはオンロードモデルでもコマメに見てやったほうが良いかと。
マグネシウムのヘッドカバーは、知らずに持ったらプラスチックと間違えてしまうような軽さと質感。

Img_3332

ウーム・・・あまりオイル管理をしっかりやってなかったな。たぶん。
非常にコンパクトなエンジンなので、いつも使っているシックネスゲージは大きすぎて入らない。結局インテーク側の真ん中のバルブは測定できず。

Img_3334

それ以外の2本はクリアランスはどちらも0.12で、0.10~0.15の標準値内。
エグゾースト側は2本とも規定値を超えてクリアランスが狭い。標準値が0.17~0.22のところ0.15程度であった。
まあこの程度であれば放っておいても良い気がしないでもないが、現状のシムの厚みを知っておくだけで後々便利になる。

Img_3335

ヘッド廻りの作業性は良好だが、部品が小っちぇえ~。カムシャフトはこのアタリ巾。

Img_3337

俺ってVMAXにしてもXR系にしても、ムカシのエンジンしか知らないからなあ(笑)。
 
とりあえずコレで、気になっていた部分のチェックだけは終了。交換部品のリストアップと同時に怪しい部分の素性を明かしたい所。
どうもフロントフォーク&ステムごとゴッソリとWR250Fのものに交換しているのではと思うのだが、WR-Fのパーツリストを持ってない。困ったな・・・と思っていたら、moritechさん(そーいやずっと忘れてましたが、勝手にブログをLINKしときますケケケ)より「正規逆輸入車のパーツリストはプレストのHPにアップされている」との指摘。アレレ~、ホントですな。プレストのHP自体はちょくちょく見ていたが、こんなにデカデカと書かれていたのに気付いてなかった(笑)。
同時に海外のサイトからサービスマニュアルもダウンロードできる事を教えてもらったので、早速照合してみた。
フロントフォーク本体はともかく、トップブリッジがWR-Fの物である可能性は高いことが判明。まあテクニカルイラストからの判断なので、断定はできない。
 
YZとWRの決定的な違いの一つであるギヤ比は、YZの5速がそのままWRの4速という設定と分かった。二次減速比も48/13(3.692)のYZに対してWRは52/13(4.000)と異なるので直接比較は出来ないが。

Excel

エクセルで計算したところ、46/13あたりに変更すると良さそうだが・・・コレばっかりは走ってみないと何ともいえない。
 
そんなわけで日曜日はYZの作業の続きをやる予定。

Img_3339

先日最寄のYSPの前を通ったら、発売日前に新型VMAXが置かれていた。もうデリバリー開始したのかね。本来は店頭には展示できない筈なのだが、店の関係者が「個人名で」購入してしまったらどうなるんだろう?
部品注文に行きがてら、そのあたりに探りを入れてくるか。

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フロント廻りの整備

2009-04-24 02:03:56 | YZ250F

パーツリストを持ってなかったので、ヤマハのサイトで1ページずつダウンロードしてプリントした。便利なサービスだが、面倒臭い・・・。

Img_3324

PDFで一発ダウンロードできるともっと良いと思うのだが。まあ価格も出さなきゃイカンだろうから、そういうワケにも行かないのだろう。
国内仕様しか無いので、例えばカナダ仕様のVMAXのパーツリストとか、WR250Fのパーツリストとかはアップされてない。プレストが売ってたヤツくらいは載せて欲しいと思うのは俺だけか? あんまゼータク言ってはイカンか・・・な。

 
さて、ステアリングを左右に切ると、おかしな感覚があるのでバラしてみる。
まず、ハンドルを外そうと思ったら、ネジがヤケに回り難い。良く見てみると・・・

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サカサマじゃんか(笑)。この他、フロント廻りのボルトは8割ほどが仮締め状態のまま。危ねーな(笑)。
ステムベアリングの状態は部品が全部付いた状態だと分かり難いが、フロントフォークを抜いてから動かしてみたら、完全にゴリゴリ言っていた。
 

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ステムベアリングはアッパーとロアでは品番が異なる。ロアの方が0.5mmほど薄いベアリングを使用しているようだ。パーツリストを見る限りではロアにダストシールが描いてないのに、実物には付いている。

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ダストシールの刻印から判断するに、ベアリングとASSYの設定になっていると思われる。
とりあえずベアリングは洗浄してグリスアップ。組み付け時には向きを変えて取り付けた。しかしまだ少しゴリゴリ感が。これは交換だな、クッソー・・・。

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ステムの裏側を見ると、フロントフェンダーのボルトの内1本が折れている。引き抜いてみたものの穴が甘くなってしまったので、リコイルを入れた。

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ホイールのベアリングは全く問題なかったものの、折角外したので同じように洗浄&グリスアップ。

Img_3318

ところが、このフロントホイールには怪しい部品が付いている。

Img_3311

何と、メーターギア(爆)。何故? ハブに爪が付いているので同時期のWR250Fのホイールのような気がする。それに右側フォークガードにも、メーターケーブルのクランプ用と思われる穴がある。リヤホイールが18インチ化されている事といい、ゴッソリと流用したのかもしれないが、一体何処までノーマルで何処からが流用なのだろう? 今度調べてみよう。
 
フロントフォークは今のところは問題ないように思えるのだけれど、意外とフロントフォークを頻繁にメンテする人は少ないようなので、コレも中身はドロドロかもしれない。右と左で伸び調整のクリック数も違っていたし。
倒立フォークはサカサマだけに、一旦漏れ始めると大変。一応お守り代わりにOHしてやる予定。今回は部品が無いのでそのまま組み付けた。
 

Img_3319

スロットルハウジングをバラして清掃したり、ワイヤーに注油したり。ブレーキフルードも交換。
どうしてゼッケンが真っ直ぐ取り付けできないのだろう?と思ったら、どうやらゼッケンそのものかトップブリッジが違うものが付いているようだ。

Img_3322

いよいよ怪しい正体が見えてきたぞ(笑)。
 
グリップも交換して、ハンドガードを取り付けるのだが・・・全国で自作パーツ製作の記事を期待してくださっている皆様、大変申し訳ありません。既製品を買ってきてしまいました(爆)。
我らがダートフリークによるZETAブランドのパーツで、ハンドルクランプ側の向きが調整できるのでフィッティングが楽になっている物。なのだが微妙に形状が合わず、多少の工夫は必要であった。まあ他のメーカーの物は、ほとんどが削ったり曲げたりしないとマトモに取り付けできないので、随分良い部類といえる。

Img_3320

しかし・・・このパーツ、シールドまで取り付けると、何とHEXレンチが3サイズも必要。出来れば1サイズ、最低でも2サイズに留めてもらえればと思う。まあコレは近い内に自分でボルトを入れ替えよう。
 
今週末に走りに行く予定なので、あとはリヤサスの整備と、エンジン関係も軽く診てやる必要がある。

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デカールの製作・その3

2009-04-22 23:02:43 | YZ250F

さてさて、あとは貼るだけなのだが、気がかりな事が一つ。
ポリタンク面である。
 
最近のアルミフレームのマシンはタンクは全面がシュラウドで覆われるスタイルとなっており、デカール貼り付け時の心配は無い。
ポリエチレンはアウトガスを発生しやすく、ミクロの世界ではガソリンが少しずつ滲み出しているのだ。
我々看板屋の間でも「PPとPEには、シートはくっつかない」というのが定説。
 
ガソリンが入ったポリタンクに、何種類かのシートを貼って放置してみた。

Img_3289

24時間ほどでこの有様。
 
で、既製品ではお馴染みのエアスルーシート風にしてみた。

Img_3300

2φの穴を12mmミリピッチで開けてみた。

Img_3302

どうなる事やら。
 
前回の記事でも少し触れた事だが、俺が今までデカールを作るときは、ちょっと珍しい材料を使っていた。今回は普通のインクジェット用のメディア。たまたま粘着の強いものを発見したので、テストしてみる事にしたのだ。
だが・・・全くダメ!!
結局いつもの材料で再出力。
 
俺の280馬邪は常にデカールを貼り替えてきたんで、デカールを剥がすと、プラスチックには意外に艶が残っている。YZは・・・ボロボロ。
折れ曲がった部分が白くなってしまっている青い外装を、ヒートガンで炙ってやる。

Img_3291

すると、結構キレイになってしまうのだ。

Img_3292

ガスバーナーでやるという手もあるけど、アレは失敗すると焦げるので注意が必要。
アルコールで脱脂して、一気に貼りつけ。曲面のキツいトコロは、カッターを入れて誤魔化してしまった。
 
人から良くデカールの貼り方を聞かれるが、俺は糊の性質によって貼り方を変えている。
糊の性質には大別して2種類あり、触れた瞬間に一気にくっついてしまうタイプと、圧力を掛けて初めてくっつくタイプ。
通常の人はサイドゼッケンカバーなどのキツイ曲面に一枚貼りする事は稀だと思うので、シュラウドやリヤフェンダーなどの貼り易いパーツに貼る事を前提とすると・・・。
 
一気にくっついてしまうタイプの物は、位置決めをした上で少しずつセパレーター(剥離紙)をめくりながら、中央に近い部分から外に向かって、弧を描きながら貼り込む。
圧力を掛けるとくっつくタイプは、俺は一度にセパレーターを剥がしてパーツに仮置きして、やはり真ん中から外に向かって貼り込んでいる。
石鹸水を使う・・・とか良く言われるが、可能ならば使わない方がイイっスね。
作業は熟れあるのみなので、文章ではなかなか表現できないのが悲しい所。
物によるけど、貼った後でヒートガン(ドライヤーでは役不足)で軽く炙ってやると、ビシッと密着する。樹脂は熱すると元の形状に戻ろうとする特性があるのだ。やりすぎはダメですぞ。
 

Img_3307

ウーム、エアボックスとサイドカバーの模様が合ってない。
 
まあソコソコには見えるでしょう。

Img_3304

Img_3306

この後整備するつもりなので、外装パーツは軽く引っ掛けてあるだけ。

コメント (6)
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デカールの製作・その2

2009-04-21 19:37:09 | YZ250F

相変わらずYZのデカールをせっせと作り続けている。
なかなかコレが骨の折れる・・・というか、正直かなり面倒臭いのだ。
何が面倒臭いって、型採り。ヤル気になってしまえばそれほどどうって事ない作業と言えるものの、シュラウドとタンク、エアボックス、サイドカバー左右、フロントゼッケン、フロントフェンダー、フォークガード、スイングアームを型採りしてデータ化するのは、マジでやりたくない作業だ。
データ化してしまえばあとはPCの前に座ったままできるので、まあ我慢できるレベル。要するに椅子から立ち上がりたくないのよ(笑)。
 

Img_3281

フロントフェンダーは、デカール貼り付け面積の多さに拘ってみた。ナンノコッチャと言われそうだが、フロントフェンダーって結構傷が付くんだよなあ。シュラウドやサイドカバーはデカールでプロテクトしていても、フロントフェンダーはあまりデカールを貼らないので、ハンドルを切った状態で転倒するとフェンダー上面がガリガリになっちまう。
KTMのパワーパーツのフロントデカールはカバーする面積が広くて、見た目も非常に個性的。カッコイイと思いますぜ。アレで傷付かなくなるかどうかは知らんけど。
普通の市販のフロントフェンダーデカールは、先っちょだけに貼るタイプがほとんど。傷付き防止や傷隠しにはならない。
 
そんな事言いながらも何とか型採り終了。あとはデザインなのだが・・・。
前回の記事にも書いたが、バイクのデカールのデザインは結構難しい。俺が通常仕事でやっている感覚でデザインすると、どうみてもバイクに見えなくなってしまうのだよ(笑)。そんなワケで、メーカー品やデカール屋さんのデザインを参考(別名パクリ)にしてやってみた。280馬邪みたいに目立ち過ぎるのもどうかと思うから、割と普通っぽく・・・。この番号なら誰にも文句を言われる事はないだろうからっつー事で、ゼッケンはとりあえずJNCCの固定ゼッケン。

Photo_2

デザインは全てPC上・・・というか、AdobeIllustratorでやっているのだが、デカールのデザインに不慣れな事もあって、どうしても操作が楽な内容のデザインになってしまう。仕事では文字やマーク、写真が主なので、模様をPCの画面で下書き無しで描くという事がないのだ。マジメにやろうと思ったら、最初に手描きでデザインを起こした方が良さそうですな。
ウーム、発想が貧困なもので、結局ヤマハっぽくなってしまった・・・。センスも古いっスね(笑)。
知ってる人も多いと思うけど、「YAMAHA」のロゴは「M」の真ん中がアンダーラインに接地しているのがヤマハ発動機で、接地してないのが本家。理由は「バイクは地に付いてないとマズイから」との事。音叉マークは外周のリングに音叉が重なっているのが発動機で、重なってないのが本家。コッチの理由は知らんよ(笑)。飲み屋でオネエチャンにモテる小ネタだ。
 
俺が元々就職先に看板屋と選んだのは、実はバイクの存在が大きい。ステッカーを始めとして工作好きな人には向いてると思うんだけどなあ。我社は社長(俺)の人徳が無いので、従業員が居つかないトコロが悲しい(苦笑)。時間外であれば自分のものを自由に製作してもOKという規定のある素晴らしい会社なのだが、誰かイイ人はいないっスかね。ただし仕事はかなりキツイと思うけど(爆)。今入社すればDDCマシン開発に携われるという特典付き。ヨロシクです(笑)。
 
さて、良く聞かれる事なのだが、「プリントはどうやっているのか?」
残念ながらコレは普通の人が一般家庭で作れるものではありませんです。
我社は看板屋なので、看板屋さん向けの業務用プリンターで印刷しているのだ。

Img_3275

ウチのは約1m60cm巾で印刷可能な、普通のプリンターからすると巨大なもの。ロール状に巻かれた(大抵50m程度)粘着フィルム(つまりカッティングシートみたいなもの)に、溶剤インクで印刷する。言ってみれば「ペンキで描いているようなもの」である。
一般的には約1m30cmの印刷巾の物が最も普及しており、逆に出力専門の会社だと2m50cm巾の物を使っているケースが多いかな。ウチのは元々アメリカンサイズとの事で、日本国内ではかなり少数派だそうだ。実はこの機械はあと数ヶ月で御役御免の予定。新機種に入れ替えを検討中。ウン百万円だす。
 
今回は色々あって、今までのデカール製作に使ってきたメディアではなく、看板用の普通のメディア。ちょっとテストしてみようかと思ったのだ。
いつもデカール製作に使っているメディアは、ちょっと特殊な物。看板屋さんであればどこでも仕入れ可能なのではと思うが、まさかこんな物を使っているとは思わないだろう。銘柄はヒミツ。
 

Img_3277

ついでにセッティングデータシートも出力。作りすぎ(笑)。欲しい人は言って下さい。言われた時に持っていれば差し上げます。
 
印字したものをそのまま貼ってもインクが擦れてきえてしまうので、ラミネートを施す。これまた1m30cm程度の巾で加工できるラミネーター。

Img_3276

各地で争奪戦が起きているという噂の「田中麗震愚ステッカー」も、同様の方法で製作している。
ちなみにデカールやステッカーの製作は、現時点では仕事としては受け付けていない。理由は面倒臭いから(爆)。ただし、俺の身の回りで鉄フレームYZ系に乗っている人は注意した方がイイです。朝起きたら、フロントゼッケンにT中代表の実物大ご尊顔ステッカーが貼られている場合があります。ヒヒヒ

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デカールの製作・その1

2009-04-18 15:41:21 | YZ250F

貼れば速くなるってワケでもないのだが、商売柄どうしても気になってしまうのがデカール。つってもデカール屋でもシート屋でもないのだが。
コケると白いスジがついたり、折れ曲がった部分が白くなる事で有名なヤマハの青い外装を、可能な限りフルカバーしてみたい。
ちなみにYZ、一回もエンジン掛けてないんですがね(笑)。
 
280馬邪は田中麗震愚の共有マシン的な存在と考えていたので、デカールはもちろん我らが誇りの世界の代表、バイク乗りならば誰もが知っているT中氏のご尊顔フューチャー仕様であった。
YZは一応は俺の個人用と考えて、田中麗震愚色は少し控えめの予定。280馬邪はそこら中に「田中」と書きまくってあるので、先日もイナベでいきなり「田中さん」と声を掛けられた(笑)。俺は「田中さん」ではありませんよ。田中麗震愚の代表T中さんの事なんですよ、念のため。それにしても伏字の意味が全くナシ(爆)。いまだに伏字に拘って「田N」とか「TA中」とハンドルネームを変えて抵抗しているT中氏。そろそろ公人としての自覚を持って、ズバリ本名でネット社会に立ち向かって頂きたいと思っているのは、俺だけであろうか。
 
まあいいか(笑)。
 
とりあえず型採りから。
アプリケーションシートを型採りする部分に貼る。アプリケーションシートとは別名リタックシートとも呼ばれ、カッティング文字の貼りつけ作業時に使用する作業用材料。「文字だけ残るステッカー」の、めくって捨てちゃうヤツ。
仕事ではほとんどの場合は和紙タイプのアプリケーションを使用しているところ、型採りでは都合が悪いので透明の物。材質はPP。
PPは塩ビと違ってあまり伸びないので、PPで貼れる部分は塩ビであれば必ず貼れるという確認にもなる。PPで貼りきれない細かい部分は、経験値で判断する。で、マジックで外装パーツを型採りするのだ。

Img_3245

水平器で水平線を付けておくと、後々便利だったりする。
サイドゼッケンなど、キツイ曲面は普通の塩ビシートで型採りした。

Img_3249

 
コレをデータ化するのには、まずはスキャニングする。スキャナーは残念ながらA4サイズなので、YZのラジエターシュラウドは3回に分けて分割スキャンする必要があった。

Scaning

スキャニングした画像は、加工さえしなければ大きさもそのままPCに取り込める。つまり、10cmのものをスキャニングしてPCに取り込んでも、PC上で測るとやはり10cmなのである。
ご存知の方が多いと思うが、スキャニングした画像はビットマップデータであり、デジカメの写真と同じで点(厳密には小さな四角)の集合体。ビットマップデータでの編集も出来ないワケではないのだが、デザインは基本的に「輪郭を点と線で表した状態」、即ちドローデータの方が便利。なのでスキャニングした画像をPC上でペンでなぞるような作業、「トレース」が必要になる。
 

Trace

とりあえず3枚の画像をAdobeIllustratorに取り込んで合体させる。このままIllustratorでトレースしても良いのだが、たまたまもっと楽にトレースできるアプリケーションを使用しているので、そっちを使った。時間的にはシュラウド1面で5分くらい。
コレを試しにフィルムをカッティングして貼ってみる。

Img_3266

形状が合うかどうかを確かめる為。まあ売るワケではないからシビアには考えてはおらず、ボチボチ合ってればOKってトコロである。
型採りしたのは右側シュラウドとタンクのみだが、コレをミラー反転して左側のデータも作成。280馬邪で使っているシュラウドは純正品ではなくてIMSの社外品で、ミラー反転すると形状が合わなかったが、今回はピッタリ。さすが日本人だ(笑)。

Img_3268

 
バイクのデカールのデザインは結構難しくて、ある程度スッキリしたデザインでないと、まとまり感が無くなってしまうし、それなりにスピード感を意識しないとバイクらしさみたいなものがなくなってしまう。何べんやっても上手くいかんのだ。
 
それと、俺は過去に所有したバイクには全て何らかのニックネームを付けている。XR250改の「280馬邪」もそうだし、3台乗り継いだDTシリーズはVMAXにちなんで「D-max」という名前にしていた(笑)。前にも書いた事があるが、ヤマハの大型スクーターであるT-MAXというネーミングは、ヤマハが俺の「D-max」を見てパクったものである(爆)。ま、アホだと思って流してください。
で、今回はなんちゅう名前にするか?
折角新型VMAXも出た事だし、「F-MAX」にすることにした(笑)。勿論新型VMAXのロゴのパクリでF-MAXのロゴも適当に作成。

Logotrace

 
つづく。

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