白い柔らかな毛で覆われ
灰緑色でフランネルの生地のような葉を持つスイセンノウ
別名ではフランネルソウ。
この花が咲いた。
(写真)スイセンノウ
濃いピンク色で、5枚ある花びらの一片が身をすくめるがごとく恥らっている感があり、
フラットに咲かないところが色香を感じさせる。
ナデシコ科の花は、妙にこのような色香を感じさせるところがある。
センノウの仲間たちと歴史
和名で“センノウ”といわれているものの仲間は、チョッとややこしい。
世界では約30種、日本には6種あるが
属名が“リクニス(Lychnis)”といわれたり“シレネ(Silene)”といわれたりしており、
帰属をめぐっての縄張り争いが続いているようだ。
淡いピンクの大柄な花が咲くビスカリアで知られるコムギセンノウは、
以前はビスカリア(Viscaria)にいたが、
リクニスとシレネの間で揺れ動いており、
現在は、シレネ コエリ・ローサ(Silene coeli-rosa)にいる。
国境線での争いみたいなものが植物にもあるということだろう?
スイセンノウは、江戸時代の末期1850年頃に日本に入ってきたようだが
原産地はヨーロッパ南部で、乾燥した山岳地帯で生育し
大昔はフランネル或いはフェルトのような柔らかな葉を
ローソクの芯に使っていたという。
世界大戦の頃は、布不足でランプの芯に使われていたというから
燃えるような赤が似合う花なのだろう。
(写真)スイセンノウの花
スイセンノウ(酔仙翁)
・ナデシコ科シレネ属の耐寒性がある多年草。
・学名 Silene coronaria (=Lychnis coronaria)。英名はRose Campion 、dusty-miller、Mullein Pink。和名がスイセンノウ(酔仙翁)。
・別名は、フランネルソウ。全体が柔らかな毛で覆われており、フランネルの生地に似ているのでついた。
・原産地は南欧
・草丈50~60cmで真っ直ぐ上に伸び、白い繊毛で覆われた灰緑色の葉が特徴。
・開花期は5~6月で、濃いピンクの花が咲く。
・乾燥に強いが、湿気に弱い。水はけのよい土で育てるだけで十分育つ。
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