モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

シェルブラント・ローズ・ゼラニュウムの花 と ゼラニュウム小話①

2008-05-06 06:21:06 | ペラルゴニウム&ゼラニウム

ゼラニュウムを見つけたのは、キュー王立植物園のプラントハンター第1号

シェルブラント・ローズ・ゼラニュウムは、
ニオイゼラニュウム又はセンテッドゼラニュウムの一種であり、
真っ赤なバラ色とバラの香りがする。
昨年以上に大きく色鮮やかに咲いたが、花数が少ないのは昨年と同じだ。

(写真)シェルブラント・ローズ・ゼラニュウムの花


ゼラニュウムを発見したプラントハンター“マッソン”
ヨーロッパを彩る鮮やかなゼラニュウムの赤は、
ジメジメしていない澄んだ空気を突き抜けて目に飛び込んでくる。
この花がなかったらヨーロッパの街並みは殺風景になり、魅力もチョッとは下がったことだろう。

南アフリカ原産のゼラニュウムがヨーロッパに、そして世界に広まったのは
カナダで植物採集の途上に凍死した一人のプラントハンターの活躍があった。
フランシス・マッソン(Francis Masson1741-1805)

1759年に宮殿付属の植物園としてスタートした、後のキュー王立植物園。
マッソンは、そこのプラントハンター第一号でもあった。
キュー王立植物園は、世界の新しい植物を組織力で集め
世界の植物情報センターとして今では存在しているが、
マッソンなどの冒険者の活躍がその基盤を作った。

1772年南アフリカ喜望峰の地にたったマッソンは、
それから約3年強の期間に50種類のゼラニュウムをキュー植物園に送った。
その園芸種が今では世界の庭と窓を飾っている。
キューの責任者ジョセフ・バンクス卿は「ゼラニウムに関しては、マッソンの尽力が大きい」と評価している。

マッソンは、年100ポンドの給料で、世界の植物をハントするプラントハンターであった。
彼は、アフリカの奥地では鎖でつながれた脱走囚人に追いかけられたり、
西インド諸島のグレナダではフランスと戦う地元の軍の捕虜になったり、
北アメリカへの航海中にフランスの海賊に捕まったり、
最後にはカナダに向かいそこで1805年のクリスマスの日に凍死した。

彼は引っ込み思案の人間のようで、現世での名誉を求めなかったようで
彼の名前が残っているのは、マッソニアという珍しい品種のユリ科の植物だけとなる。
だが、ゼラニュウムの歴史には、マッソンの種名が刻まれていないが、
彼が発見した事実は永久に記憶に残される。

この鮮やかな赤もマッソンの発見した種の血筋を引いている。

(写真)葉と花


シェルブラントローズゼラニュウム(Shrublandrose Geranium)
・フウロソウ科ペラルゴニウム属の耐寒性がない多年草
・原産地は南アフリカ。
・風通しのよいところで乾燥気味に育てる。
・夏場は、高温多湿が苦手なので、半日陰の方がよい。
・冬場は、室内に取り込むか霜に当てないようにする。根本を腐葉土などでマルチング。
・花が咲いている時は肥料切れに注意。
・草丈は花後に切り戻しをすると30センチ程度に抑えられる。
・鉢替えもこの時期に行うと、翌年に新芽が出る。

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