【あねチャリ】
著:川西蘭
【もも上げろ回せや回せ玉の汗】哲露
その本は何気なく振り返ったそこにあった。
川西蘭。
作者は知っていたが、かつて読んだことがない。
食わず嫌いというわけではないが、縁がなかったのだろう。
立ち寄った図書館の特設コーナー。
カッコいい装丁の画角、色遣いが胸に飛び込んできたのだ。
即座に借りて、通勤、移動の合間に一気に読んでしまう。
恐竜と呼ばれた伝説の元競輪選手と、引きこもり女性高生の出会い。
ハマっていくうちに、読み終えてしまうのがどうにも惜しくなった。
そんな本を読んだのはいつ以来だろう。
作者の世界が好みなのか、たまたまテーマの自転車競技の世界に興味を抱いたからなのかわからない。
恐らく両方とも正解なのだ。
これ以上はネタバレになるので控えるが、
カラダを動かし続けた先に現れる突き抜けた全身の快感と魂の解放。
限界を超えたところに、目指す未来がある。
回せ、回せ、回せ!
川西蘭、まとめて読むぞ。
そして、自転車を扱った本を2冊借りた。
最近テレビでよく見る羽田圭介と近藤史恵。
こうした出会いも、紙の本だから。
あねチャリは、手元に置きたいので、改めて購入しようと思う。
ああ、競技自転車に乗りたくなった。
いつか北へ南へ、おじチャリで旅したい。
モードが入ってきた。
祭りも過ぎた。もう夏だもんな。
もうすぐジャンが鳴る。
やるしかない。