年の瀬ということでいろいろなベスト5を一年を振り返りつつ考えてみた。
今年に見た読んだ聴いたものなら古い物でも良いという基準で。
並べてみると、どれも今年じゃなきゃダメというものじゃない。
そもそもそういうものが好きなんだが、
いろいろな事があったおかげで
「いろいろあろうがなかろうが、それに関係なく良い」
と思わせてくれたものが多い一年でした。
【本】
「さりながら」 フィリップフォレスト
今年はじめに繰り返し読んだ。
生の表象のほうがつねに、生そのものよりも切実であるということ。
「日本人のための憲法原論」 小室直樹
民主主義と憲法は、民主主義と議会は、民主主義と多数決は関係ない。
という事すら知らなかった。もっと早く読んどけば良かった。
「エロチック街道 」 筒井康隆
今年読んだ数少ない小説。表題作の湿気と薄エロス。
お湯を流れ落ちてく情景が今でも焼き付いてる。
「昭和史 戦後篇」 半藤一利
戦前編含む。この頃の日本をいちから知りたくなって。
口語体なので量の割にサクサク読めた。
「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること」 矢部 宏治
ツイッターがなきゃ出会えなかった本。
るるぶのような感覚で沖縄基地問題の基本を知ることができる良書。
【マンガ】
「百日紅」 杉浦日向子
全ジャンル含めても今年一番ハマったのが杉浦日向子。
敢えて一冊挙げるならいろんな方向に興味が広がったという意味で百日紅を。
杉浦日向子によって何かから解放されました。お栄がとにかくイイ。
「シンプルノットローファー」 衿沢世衣子
この人も今年ハマって全作品集めた作家。最初にハマったのがこの作品。
わかりやすい絵なんだけど細かな機微が描かれてる。「ガーデン」と「ハイロースト」が好き
「マンガホニャララ」 ブルボン小林
マンガじゃないけど。上の二人を読むきっかけになったのはそもそもこのマンガ評のおかげ。
シンプルノット~を「キャラではなく個性を描いた傑作」と評したのが決定的だった。
「キャラではなく個性」というのはこれからも自分にとっては重要なテーマ。
短い文章でこれほどおもしろくて深い事を書けるってスゴイ。
「アライバル」 ショーンタン
いつ出会っていても間違いなく魅了されたけど、この国で出回った時期が
この本がより特別なものにしてる。住み慣れた土地を離れて暮らす不安と
新しい土地へ適応していく様を、一人の男を通して絵のみで語った大大大傑作。
「猟犬探偵 セントメリーのリボン」 谷口ジロー
いつだって谷口ジローははずせない。マンガって楽しくて贅沢だと再確認させてくれる。
「ふらり」ももちろん
「父の暦」も今年はよく読んだ。
【映画】
「黒猫白猫」 監督:エミールクストリッツァ
「ウェディングベルを鳴らせ」 監督:エミールクストリッツァ
「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」 監督:ルパート・ワイアット
「イリュージョニスト」 監督:シルヴァンショメ
「クヒオ大佐」 監督:吉田大八
要はクストリッツァが良かったという一年(「マラドーナ」以外は見た)。
撃ちまくって射ちまくって奏でまくって踊りまくって人と動物が同じように生きる。
何の情報も入れずに見た猿の惑星はおもしろかったし
イリュージョニストは何度も見たい内容とアニメーションで
クヒオ大佐は堺雅人作品で一番好きかもしれない。
【音楽】
「幻とのつきあい方」 坂本慎太郎
「Re-foc」 Rodrigo Y Gabriela
「blossom dearie」 blossom dearie
「NUMB」 NUMB
「JPN」 Perfume
今の気分で選んだ5枚。
「幻との~」と他4枚、という括りになってしまうのだけれど。
今年「買った」のは坂本さんとperfumeだけかもしれない。。
歌が入ってて欲しくない時に聴いてた2枚と(re-foc、numb)
声そのものに惹かれたものと(blossom dearie)
歌も含めてすんなり受け入れられたものと(JPN)。
クストリッツァ映画のサントラもよく聴いていた。