栗の食害の相談を受けました。
クリシギゾウムシ、クリミガ、モモノゴマダラノメイガが
主な食害虫です。 (栗を食べる人間の視点で)
相談者の栗は、どうもクリシギゾウムシの害を受けている様子。
サンプルの食害栗を、ビニール袋に入れ
(このビニール袋方式は、昆虫等生態観察に簡単にして有効)
対象が小型なので、こまめに観察すべく
居間の棚の上に置き、生態を観察していました。
ある時、居間の敷物の上に幼虫を発見。
「おまえ、どこから出てきたの?」
聞いても無論答えはありません。
袋に戻し、念のためもう1枚のビニール袋に入れ
2重袋で脱走を防ぐ策をしました。
ある日、相談者から「幼虫は噛みつく。結構痛い」と話を聞き
栗の堅い皮を食い破って出てくる猛者だからなぁ、と納得。
柔らかいビニール袋を食い破るのは簡単でしょう。
ここで私、青くなりました。
袋を食い破り、脱出に成功し、居間を徘徊している幼虫が
カミさんと遭遇した場合を想像してしまったのです。
頭頂部から出るような悲鳴と、その後の叱責!
途端に落ち着きを失い、家に直行。
袋をビーカーに隔離し、居間のテーブル・ソファーの下
敷物の上を四つん這いになり捜索。
カミさんの「どうしたの~」の声に、あわてて
あらぬ方の話題を出し、注意をそらせながら
捜索漏れのないことを確認。(2匹の脱走虫を回収)
冷や汗ものでした。
ズク(長野県の方言で、手間・やる気の意)を惜しまず
しかるべき事は、しかるべき所で、作業する。
ズクを惜しむと、某国の要人のメール問題のように
立場が苦しくなる。(国の中も、家の中も)
虫に教えられたことでした。