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マインドコントロールと疑似科学

2008-12-17 23:23:28 | ココロ
今年すごく売れた本として血液型占い(診断?)の本があるらしいです。…って話を会社で誰かが話していて,「研究者が占い信じるのか?」みたいな話がちょっと出ました。
血液型による性格診断は一時期はあたかも科学的なことのようにとらえている人もいたようですが,最近はマスコミも微妙に科学的根拠はない…という感じのことを匂わせているように思います。まぁ嘘を言って訴えられるのを避けてるのかもしれません。
しばらくネットでは,疑似科学の話題がずっと続いていて,基本的には疑似科学を悪いことの様にいいます。疑似科学が非科学的なことであり,それを科学の様に言うのは確かに嘘なんですが,じゃぁなぜ悪いかが,ちょっと不明瞭の様にわたしは思います。嘘だから良くないというのでしょうけど…。
わたしは一応研究者だし,工学者という方が正しいのでしょうけど,自然科学の上に工学は成り立っていると思ってます。ですから,ある意味唯物論だし,世界は自然科学の法則で成り立っているとは思ってます。でもだからこそ自分が見たり感じたり考えている「意識」の正体がなにか?というのはずっとよくわからず悩んでます。自分の周りに科学的法則で成り立つ世界があるのは確かでしょう。でもわれわれの体はそれに直接組み込まれていても,われわれの意識はそこには直接は組み込まれてません。われわれはわれわれの体の感覚を通して世界にアクセスしているし,意識は脳や神経や体のいろんなものつながり,ものごとを捕らえているのでしょう。
それで,どう考えても人間の感覚は物理現象や化学現象を客観的に捕らえられてません。錯覚があることからも明らかです。それは科学的にわかってます。あとプラシーボ効果がある様に,感覚じゃなく知識や思い込みで体調が変わることもあります。これもこのこと自体は科学的にわかってることでしょう。
つまり自分の意識が科学的じゃない以上,そしてその非科学的な意識で体調までが変わる以上,科学的な視点だけで世界を捉えていても,たぶんうまく行かないだろう,というのがわたしの考え方です。言い換えれば,自分のココロは非科学的なのだから,それをコントロールするために非科学的なものを利用するのは別に非科学的ではないと思ってます。
というわけで,占いとかを引き合いに出すと,占いで自分のココロがコントロールできるのであれば使うのも有効だと思います。疑似科学だってそう。ただし,疑似科学を嘘と思ってる人には効かないので,誰に有効かそうでないかというのは,一概に言えません。有効な疑似科学を擬似と暴くことは,有効な手段をひとつ失うことになるので,まぁデメリットもあるわけです。
宗教とか呪いとか,そういうのもそういう側面もあるでしょう。薬物とかにたよって気分を変えるよりよっぽどリスクが少ないと思うし,ライフハックとか自己啓発より簡単な場合もあります。
じゃぁわたしが疑似科学賛同派かというと,まぁそうでもなくて,ココロのコントロールはあくまでも個人の中の話なので,あまり組織だって強制的に人に信じ込ませたり,世間に広げるのはどうかとも思います。わたしは自分に有効なおまじないは利用してますが,誰かにだまされて,財産を取られるのも嫌です。その辺の判断だ出来ないと,まぁ痛い目にあうかなとは思います。
危ない擬似科学かどうかというのを,冷静に判断できるものさしが必要だとは思っています。
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