高島屋で開催中の大谷有花さん『はなすがた』展を観て来た。会場に入るなり、作家の意気込みが伝わる新たな世界が目に飛び込んで来た。艶のある黒色や深い紫色を背景に美しい蓮の花や花菖蒲が静かに描かれている。
大谷有花と言えば、『キミドリの部屋』で鮮烈なデビューを遂げたのは2000年頃であったろうか。とても印象的な作品であった。描かれているのは、誰も居ないキミドリ色の小さな部屋。そこには思春期の少女の外の世界への期待と不安の入り混じった心情が見えるようで、新鮮な作品であった。
今回の発表作について、❝花をテーマに日本人の感性と美意識をストレートに表現することを意識した❞と語っているが、かつての作品とは違う意欲的なものであった。作家はこの数年、秋田の地で若い美大生たちと地域に密着した活動を進めながら作品制作を続けているが、こういう体験を通じて認識した内なる日本人の感性と美意識からの作品たちは見る者の心に響く。今後の活躍に期待したい。
大谷有花と言えば、『キミドリの部屋』で鮮烈なデビューを遂げたのは2000年頃であったろうか。とても印象的な作品であった。描かれているのは、誰も居ないキミドリ色の小さな部屋。そこには思春期の少女の外の世界への期待と不安の入り混じった心情が見えるようで、新鮮な作品であった。
今回の発表作について、❝花をテーマに日本人の感性と美意識をストレートに表現することを意識した❞と語っているが、かつての作品とは違う意欲的なものであった。作家はこの数年、秋田の地で若い美大生たちと地域に密着した活動を進めながら作品制作を続けているが、こういう体験を通じて認識した内なる日本人の感性と美意識からの作品たちは見る者の心に響く。今後の活躍に期待したい。