京都：伏見・・酒蔵・龍馬さん

★白壁と土蔵の酒蔵川に沿い
江戸期の醸造伏見に息づく

★酒蔵は伏見の街にどっしりと
四百年の伝統護れり

★船宿は想いのほかに狭かりて
龍馬の身丈思う寺田屋

★幕末の龍馬の力をここに見る
伏見の町は重うて静か

★近代の夜明けの舞台ここ伏見
龍馬の定宿在るを嬉しき

～～NHKの龍馬伝の始まる前の旅でした。
むろん龍馬伝は欠かさず観ました 再放送を二度観る事も再々。
良質で豊かな水に恵まれた歴史的な町並みの伏見の散策と
月の蔵人での昼食は 楽しいひと時でした。～

追憶・・

★二階屋を建てると父は弾みつつ
九歳の吾と指きりをせし

★亡き父の書き残したる筆の跡
家建替えに計らずもみる

★設計図夜ごとノートに書き記し
子らに見せいし今は亡き父

★春を待たず召されし父の御齢の
四十歳はあまりに哀し

★吐血して祖母に抱かれて逝きし父よ
吾が九歳の春にてありき


～～母が毎日泣き濡れた顔で仏壇の前に座っていました
小学二年生の私は一緒にお経を・・空覚えしました。

アメリカ・西海岸 ②・・(２００６)

★沈む夕日に色合い変わる
大渓谷グランドキャニオン吾は息呑む

★夕照は深き断崖影落とす地層は
神秘の極めつけ也

★億万年を経し原風景のグランドキャニオン
朝日夕日に地層剥(む)き出す

★土塊の群れは果てなしグランドキャニオン
吹き抜ける風歓声を消す

★夕映えのグランドキャニオン渓深く
巨き土塊限りもあらず

★断崖に朝日射し初む一瞬を
迎え撃つかにデジカメ並む

★朝日浴び黄金に耀くグランドキャニオン
アメリカの旅ここに極まる

★２００６はるばると来ぬロサンゼルス
六十路半ばの吾をリセット

★娘の土産コインパースを購へり
旅人に混むウ”イトンの店に

～～とにかく広いアメリカ ベンツの新車のバスにて
添乗員と現地ガイドを乗せて走る走る～・・
(グランドキャニオンは夕日と翌朝の朝日を鑑賞)

生花 いとほし・・(２０１１)

★接客は颯爽であれと娘は言へり
花の店舗は低温なるに

★花選ぶ客の好みはそれぞれに
馴染みの客と会話愉しむ

★生産者の心意気をも詰めて来し
梱包の生花(はな)
香の愛ほしき

★梱包の花をくるみし琉球新聞
短歌の欄は異国の風情

★威勢よき競り声飛び交う年の瀬に心引き締め花市場にゐつ
（２０１０・４・１～電子式に・・）


～～店内のバケツに並ぶ花は千本余・・
梱包を解き 水揚げする花も千本余
香り充満のお店で日々愉しんでいます。～(つわぶき)

職場の新装・・(２０－－)

★ 酢と酒に栄ゆる古きこの街に
新装なりし支店寿ぐ

★ 新装の社屋明るきフロアーに
客足絶えぬ今日の喜び

★ 忙しかりし今日の疲れの心地よし
合わすコップのビールのうまし

～～制服に名刺携え・・仕事に充実感の在りし日々に・・～(つわぶき」