Some Like It Hot

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キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

パロディ放送局U.H.F - 80's Movie Hits ! -

2013-07-14 | 80's Movie Hits !

- 80's Movie Hits! - 目次はこちら

■Money For Nothing/Beverly Hillbillies/"Weird Al" Yankovic
From「パロディ放送局U.H.F./U.H.F.」(1989年・アメリカ)

監督=ジェイ・レヴィ
主演=アル・ヤンコビック ヴィクトリア・ジャクソン スー・アン・ランドン

 2002年に出版された80年代ポップスガイド本「ザ・ゴールデン80s」は、なかなかよくできた本だ。執筆陣の”あの頃”への思いがあちこちからにじみ出ている。僕がその中でも特に嬉しかったのは、アル・ヤンコビックをホール&オーツやマイケル・ジャクソンと同等に扱っていたこと。知らない人の為に敢えて例えるならば、アル・ヤンコビックはアメリカの嘉門達夫?ダンス☆マン?そんなところか。何と言っても代表曲はマイケルの Beat It の替え歌 Eat It(今夜もEAT IT)。ビデオでもしっかりパロっていて、MTV時代だからこそウケた人かもしれないな。他にもマドンナ(Like A Surgeon)、ニルヴァーナ(Smells Like Nirvana)、ジェームズ・ブラウン(Living With A Hernia)等々の見事なパロディのヒットがある。2002年にリリースされたベスト盤に収録されている、「スターウォーズ エピソード1」のパロディ(The Saga Begins)が僕はたまらなく好きだけど。そうしたパロディ屋だけでなく、アコーディオンを手にしてポルカを演奏するのも彼の芸。これもヒット曲を次々とメドレーにして実に楽しい。

 さて、そのヤンコビックが主演・脚本・音楽を担当した映画が「パロディ放送局U.H.F.」。オタクな無職の主人公がひょんな事から潰れかけたテレビ局チャンネル62を任される。予算も乏しい、借金の返済期限も迫るという状況の中。子供番組で相棒のスタンレーが偶然放ったギャグが大ウケし、一躍世間の注目を浴びることに。そこから先はアルのパロディ精神が大爆発。だが借金に追われることには変わりなく、返済のためのチャリティー番組を放送する。敵役の邪魔も入るし、相棒も捕まったりするけれど、カンパが集まりハッピーエンド!ってなお話。

 ヤンコビックが手がけた替え歌も本編で登場するが、それがダイアー・ストレイツの Money For Nothing の替え歌。ドラマの再放送くらいしかできない・・・と頭を抱えながら眠り込んだ主人公が、夢の中で歌うという場面。そのドラマ「ビバリー・ヒルビリーズ」を歌った内容。「ビバリー~」は60年代に放送されたアメリカのTVドラマで、1993年にリメイク映画化「ビバリー・ヒルビリーズ/じゃじゃ馬億万長者」が製作されている(ちなみにリー・トンプソンも出演)。このパロディ曲の映像は、オリジナルのPVと同様にCGが使われ、四角い頭のアルが踊る!歌う!のだ。ギターはちゃんとマーク・ノップラー本人が弾いているという気合いの入った替え歌なのだ。主題歌にあたるロックンロールナンバー ♪U.H.F. もかっこいい。これは替え歌でなくオリジナル。そして本編で出てくる数々のパロディ番組が何と言っても見どころ。特に”今度のオレは黙っちゃいない!”というナレーションにのせてガンジーに扮したアルがマシンガンをブッ放つ「ガンドヒー2」!。最高です。ビデオ屋さんでこの映画見つけたら即チェックしてくれ!。



Gandhi 2


※"Weird Al" Yankovic 関連の歌が流れる主な映画
1987年・「スペースボール」 = (Six Words Long) This Song's Just
1989年・「パロディ放送局U.H.F.」 = U.H.F. Spatula City Fun Zone 他
1994年・「フリントストーン」 = Bedrock Anthem
1996年・「スパイ・ハード」 = Spy Hard Theme



◆アル・ヤンコビックをマイケル・ジャクソンと同列で扱ってくれている(笑)素晴らしい80's洋楽ガイド本

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