Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

海底軍艦

2006-09-04 | 映画(か行)

■「海底軍艦/Atragon, The Flying Super-Sub」(1963年・日本)

監督=本多猪四郎
主演=高島忠夫 藤山陽子 小泉博 上原謙

 先日、北九州市で開催された小松崎茂展。プラモの箱絵や少年向け雑誌で使われた夢のある絵の数々は、少年達の心を躍らせてきた。今回の展示と同時に氏がメカニックデザインを手がけた特撮映画たちが上映されていた。残念ながら劇場で観ることができなかったので、「海底軍艦」をビデオ鑑賞。轟天号は氏のデザインである。

 海底に沈んだムウ帝国が再び地上を征服しようと、世界中に降伏するよう宣言する。大都市を次々と破壊する彼らの力に世界は危機に陥ることに。大戦末期に姿を消した神宮司大佐率いる海軍部隊は孤島で密かに海底軍艦轟天号を建造していた。元上官からの出動要請に、神宮司は日本海軍の為にあるものだ、として拒む。しかし娘とその恋人がムウ帝国に捕まったことで、出撃を決断する・・。

 太平洋戦争が終結したことを知らず、島に残ってアメリカとの決戦のために海底軍艦を建造する・・という設定が心に残る。終戦を知らずに戦い続けた、横井庄一さんの帰還が1972年、小野田寛郎さんの帰還が1974年。それよりも10年近く前に、ジャングルで今も戦う人々を描いたという視点は注目すべきだ。また神宮司大佐らは、終戦間近に海軍に反乱を起こして離脱、軍艦を建造・・・しかも日本のためにこの軍事力を使おう・・・なんて!。「沈黙の戦艦」もあったことだし、今同じテーマで映画を製作したらさぞかし面白いものができるだろう。神宮司大佐と娘の関係やマンダとの戦いにしても、どうも物足りなさが残る。科学力を誇るムウ大陸がたった1隻の軍艦で壊滅するなんて・・・ツッコミどころは多いけれど、ベースとなる物語は実に興味深い。日本映画界よ!今の視点でこの物語を復活させるべし!。

海底軍艦海底軍艦
押川春浪 関沢新一 本多猪四郎


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