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キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

キャットピープル -80's Movie Hits ! -

2012-12-10 | 80's Movie Hits !


■Putting Out The Fire ; Theme From Cat People (キャットピープル)/David Bowie
from「キャット・ピープル/Cat People」(1981年・アメリカ)

監督=ポール・シュレーダー
主演=ナスターシャ・キンスキー マルコム・マクダウェル アネット・オトゥール

 RKOピクチャーズ往年のホラー映画「キャットピープル」(1942)を、ポール・シュレーダーがリメイク。・・と世間一般では言われるが、プロットだけいただいたようなもので、オリジナルよりもずっと怪奇映画色が濃くなっている。人間と愛し合うと豹に姿を変えてしまい、人を食い殺さないと人間の姿に戻れない・・・そうした運命を持つ猫族の女性アリーナをナスターシャ・キンスキーが演じている。世界的に名を知られることとなった「テス」でお馴染みの長い髪をバッサリと切り落とし、イメチェンした彼女。彼女の挑発するような瞳の力が、この役柄を説得力あるものにしていた。当時「PLAYBOY」誌で披露したヌードグラビアも美しかったなぁ・・。

 SFX技術が発達した80年代だけに、文字通り”豹変”する場面が見どころのひとつ。ヒロインの兄役は「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。恋人オリバーの友人アリスを誰もいない室内プールで狙う場面の緊迫感・・。アネット・オトゥールの怯えた表情も忘れられない。 この映画のテーマは”成就されない愛”。近親相姦以外に種族を残せない運命の猫族。アリーナを愛した動物園長オリバー、アリーナの兄である猫族の男ポール。

 主題歌 Putting Out The Fire を歌うのが、我らがデビッド・ボウイ。日本盤 Let's Dance のシングルのカップリングがこの曲だった(アルバムLet's Danceには別バージョンが収録されている)。プロデュースはジョルジオ・モロダー。ゴールデングローブ賞の音楽賞・主題歌賞にもノミネートされた。動物園に勤務する恋人と檻を挟んで見つめ合う悲しいラストシーン。黒豹の瞳がクローズアップされ、ボウイの低い声が聞えてくる。歌詞の中でも歌われる ”深い緑の瞳”。黒豹に重なるナスターシャ・キンスキーの瞳と共に忘れ得ぬ場面となっている。この曲は、後に「ファイアーストーム」という森林火災を扱ったアクション映画でも使われたが、何よりも印象的なのは「イングロリアス・バスターズ」だろう。クエンティン・タランティーノ監督は、この曲がお好きなようで音楽と映像が一体となったシビれるような名場面になっている。

■David Bowie関連の曲が流れる80年代の主な映画
1981年・「キャット・ピープル」 = Putting Out The Fire
1981年・「クリスチーネF」 = V2 Schneider, TVC15, Station To Station, Stay
1983年・「ハンガー」 = Funtime (Iggy Pop)
1984年・「すてきな片想い」 = Young Americans
1984年・「ボーイ・ミーツ・ガール」 = When I Live My Dream
1985年・「コードネームはファルコン」 = This Is Not America
1985年・「マドンナのスーザンを探して」 = Lust For Life (Iggy Pop)
1986年・「ラビリンス /魔王の迷宮」 = Underground, Magic Dance他
1986年・「汚れた血」 = Modern Love
1986年・「ビギナーズ」 = Absolute Beginners
1986年・「風が吹くとき」 = When The Wind Blows
1988年・「エイリアン・ネイション」 = Scary Mosters

'Cat People' Theatrical Trailer 1982.





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