■「M:i:lll/M:i:lll」(2006年・アメリカ)
監督=J・J・エイブラムス
主演=トム・クルーズ フィリップ・シーモア・ホフマン ヴィング・レイムス
アンチ・トム・クルーズの僕ですが、ついつい劇場で観てしまう情けなさ。でも「バニラ・スカイ」や「インタビュー・ウィズ・バンバイヤ」みたいにけっこう好きな映画もあるんだな。んで、「ミッション:インポッシブル」3作目。毎回監督も相手役も異なり、カラーが全く違う映画となるだけに、今回はどんな展開?と興味はあった。監督のJ・J・エイブラムスは今回が劇場映画監督デビュー作となる。TVシリーズ「LOST」の監督、「アルマゲドン」の脚本を手がけた人物だとか。
「24」シリーズを筆頭に、巷ではリアルな描写のサスペンス映画がウケている。今回の3作目はその線を狙った作風だ。徹底して主人公イーサン・ハントの身に起ることだけに物語を終始させ、観客は主人公と同化する。主人公が出てこない場面は、全編の中でほんのわずか。次々に起る事件と急展開に我々はドキドキさせられる・・・といった趣向なのだ。アクション場面も全体の状況説明的なショットよりは、主人公の目線や彼の動きを近くから徹底して追っているから臨場感がすごい。映画と言うよりも、アトラクション。その分だけ観ていて動きの早い映像が細かくインサートされてくるから、何だかわからないところもあるけれど。
イーサン・ハントが結婚するお話なんだけど、スパイであるという秘密を彼女に話せない。その苦悩、彼女の身にふりかかる危険をとにかくカメラは追い続ける。やっぱり結婚相手は自分の仕事のことを、最初から理解してくれている人が望ましいな。心底そう思ったよ。スピルバーグの「ミュンヘン」で、僕ら観客は人を殺したことが日常生活でプレイバックする苦悩を見ている。イーサン・ハントの私生活は大変なんだろうけど、「ミュンヘン」で描かれたような”人間的な”苦悩は描かれず(エンターテイメントだから当たり前か)。アクションがリアルなだけに、このあたりが都合良く進んでいるように見えてしまう。まっ、何はともあれイーサン・ハントをとにかく2時間見続けたい!というトム・クルーズファンにはお勧めします。やっぱり、僕はブライアン・デ・パルマの1作目が好きだ。
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そのとおりだと思います。
今回の監督は、テレビドラマ監督で名を馳せた方。
流行の手法を巧みに取り入れ、実に素晴らしい。
トム・クルーズの魅力を最大限に引き出していると思います。
minaとしては、takさまのブログを発見ことの方がうれしかったりして・・・。
バチカンの誘拐場面が一番好きです。スパイ映画らしい部分をゴージャスにみせてくれましたよね。ランボルギーニも床が開いてマンホールに入ったり、デヴィアンのマスクができあがるまで・・・アクションよりもこういうスリルがあることがスパイ映画の醍醐味。
>takさまのブログを発見ことの方が・・・
これまでもちょくちょくお邪魔してましたが、改めてこう言われると嬉しゅうございます。今後ともよろしく。