Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

パープル・レイン - 80's Movie Hits ! -

2013-03-04 | 80's Movie Hits !

■Let's Go Crazy/Prince & The Revolution
from「パープル・レイン/Purple Rain」(1984年・米)

監督=アルバート・マグノーリ
主演=プリンス アポロニア・コテロ モリス・デイ オルガ・カルトラス

 高校3年の春。僕の出身地大分市で「ベストヒットU.S.A」の放送が始まった。突然洋楽ファンになった僕らは、寄るとさわると音楽の話ばかりやっていた。17,8才でプリンスの洗礼を受けた僕らは、”バスタブで歌う変な黒人歌手”(When Doves Cry) と言いながらも、プリンスの楽曲のジャンルを超えたカッコ良さ、ステージアクション、今までに聴いたことのない動物的なシャウトの声、そしてエロエロの歌詞に魅了されていった。僕はラップもヒップホップも嫌いだ。にもかかわらずそうした要素が多分に盛り込まれている音楽で、今でも聴き続けているのはプリンス殿下をおいて他にない。それはロックンロールなどの白人音楽を見事に消化したプリンスの音楽性故だろう。僕が”殿下”と敬意を込めて呼ぶ対象は、彼とパタリロ=ド=マリネール8世のみである。

Prince And The Revolution - When Doves Cry (Original Music Video)



 映画「パープル・レイン」は、ザ・タイムのモリス・デイなどのプリンスファミリー総出演の長編ビデオクリップの仕上がりで、筋の方は恋あり挫折ありだがさして面白くもなかった。見所は何と言ってもステージ場面で、冒頭の Let's Go Crazy の疾走感で一気に引き込まれてしまう。僕はあのクドいエンディングが大好きなのだが、スティーブ・ペリー似の友人は
「あれは長すぎる。ヒューイ・ルイスならあの半分くらいだ。」
と(「アメリカン・サイコ」のパトリック・ベイトマンのように)評したものだ。クライマックスの Purple Rain をはじめどの曲もインパクトの強い曲ばかり。

prince purple rain hd hq


 悪趣味なギターのネックをペニスにみたてたステージアクションや、お得意のスライディングもふんだんに出てくる。プリンス本人が演ずる主人公は、自分に肌を見せる女をヘラヘラ笑って見ていたかと思えば、ずぶ濡れの彼女を置き去りにするかなりイヤな奴。彼女と部屋でやたら艶めかしい絡みがあるのだけれど、あれを見た我が妹は「この人たち歌手でしょ!何やってんのよ!」と激怒した(笑)。

 まぁそんな話はさておき、殿下はその大成功を引っさげて、映画製作なんぞやってみる。全編モノクロで撮られた「アンダー・ザ・チェリー・ムーン」がそれだ。主演・監督までやった不思議な雰囲気漂う怪作。アルバム「Parade」は、この映画のサントラを兼ねている。殿下扮するクリストファー・トレイシーの恋物語。「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス、「ランボー2」のソビエト軍人役が印象的なスティーブン・バーコフらが共演。興行的には失敗に終わる。 続くアルバム「Lovesexy」でエロ路線を極めてしまった(ジャケットのこと?)殿下。しかしアーティストとしての評価と商業的成功は比例することはなかった。

(プリンス殿下篇 後編へ続く)


Purple Rain (1984) Official Trailer - Prince, Apollonia Kotero Movie



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