Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

Silent Prejudice

2017年03月05日 | 読んでいろいろ思うところが

田亀源五郎「弟の夫」(アクションコミックス)を読む。

弟の夫。つまり、主人公の弟はゲイであり、

移住先のカナダでマイクという男性と同性婚をしていた。

その弟が不慮の死を遂げ、残されたマイクが、

日本にいる兄のヤイチ(バツイチ、娘アリ)に会いに来るというストーリー。

 

 

ヤイチはノンケであり、生前の弟からゲイだと

カミングアウトされていたが、

あからさまに差別するとか、嫌悪感をあらわにするわけではなく、

なんとなく認めはするけれど、

その話題には敢えて触れずにやり過ごしていた。

 

多くの人はそうかもしれない。

身近な人がもし自分はLGBTだとカミングアウトしてきたら、

すんなり受け入れるというよりは、ただ黙ってスルーしてしまいそうだ。

それは相手に対する優しさでもあるし、敢えて触れないというのは、

ある種のずるさを感じさせるわけで。

 

そんなモヤモヤした気持ちを抱きながら、

ヤイチは、弟の夫であるマイクと日々を過ごすことになる。

娘はマイクのことが気に入って、自分のおじさんの夫だと知っても

まったく屈託がない。だけど、娘の友だち、その親、

学校の先生はそういうわけにはいかず、ゲイに対する偏見がじわじわと

忍び寄ってくる。ここまでの話で3巻。

なんとも割り切れない気分になりながらも、

先の展開が気になって仕方がない。

コメント
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