「こうのとりゆりかご」いわゆる「赤ちゃんポスト」は、2007年に熊本市の慈恵(じけい)病院が全国で初めて開設しました。

この17年間で預け入れられた子どもは170人以上。
慈恵病院の蓮田健(はすだ たけし)院長は、子どもたちの多くは無事に保護できているとしながらも、開設当時にはなかった課題に直面していると語ります。

慈恵病院 蓮田健院長(出自の)開示を強く求められるケースに、どういう風にお応えするのか。お子さん方が喜んでくれそうな情報はあまりなくて、どちらかというとネガティブ情報が多い」

17年前に0歳で預け入れられた子は17歳に。

ただ、出自を知りたいと願ったとしても、匿名で預け入れた親の思いや境遇などから、病院側が答えられないケースもあるといいます。

慈恵病院と熊本市による検討会は、この問題について協議を続けていて、今年末までにこども家庭庁に提言する予定です。