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私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

死なない子供、荒川修作(三鷹天命反転住宅)☆イメージフォーラム

2010-12-21 | ドラマ・映画・演劇・アート
仕事のあと、忘年会までの時間調整ついでに、見て参りました。
予定していた作品です。
『死なない子供、荒川修作』

荒川修作氏は、その昔、相当ガチッとはまったアーティストで
「意味のメカニズム」シリーズは今も大好き&バイブルですし、
けっこう影響受けてると思います。

はじめてみた時、
そぎ落としたようでいて、冗舌で挑戦的な
「コンセプチュアル・アート」の感覚がとてつもなく衝撃で、
美術書関連読みあさり、画集を求めました。
現物は認識してる限りでは2回しか見てないのですが、
見れば見るほど引き込まれる。
どこかミニマムな要素もある、
コラージュの技法×テーマがツボだったなー。

で、なんと!三鷹天命反転住宅、しらんかったー;;
おひざ元じゃぁないですか。これは行かねば。

三鷹天命反転住宅 In Memory of Helen Keller
1週間滞在もできるので、個展をここでやる、
というのも、ありかも?(都心から遠過ぎますかねー;)

と、盛り上がったのですが、映画そのもの&
実は三鷹天命反転住宅のコンセプトは個人的にはちょっと異論あり。

ちょっと長いケド、引用。
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 「死なないための家」、そして In Memory of Helen Keller ~ヘレン・ケラーのために~ と謳われる理由には、さまざまな身体能力の違いを越えて、この住宅には住む人それぞれに合った使用の仕方があり、その使用法は自由であるということが言えます。3歳の子どもが大人より使いこなせる場所もあれば、70歳以上の大人にしかできない動きも生じます。
私たち一人一人の身体はすべて異なっており、日々変化するものでもあります。与えられた環境・条件をあたりまえと思わずにちょっと過ごしてみるだけで、今まで不可能と思われていたことが可能になるかもしれない=天命反転が可能になる、ということでもあります。荒川修作+マドリン・ギンズは「天命反転」の実践を成し遂げた人物として、ヘレン・ケラーを作品を制作する上でのモデルとしています。
三鷹天命反転住宅は、私たち一人一人がヘレン・ケラーのようになれる可能性を秘めています。その意味において、三鷹天命反転住宅は「死なないための家」となるのです。
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映画では、荒川氏は、三鷹天命反転住宅に対峙するものとして
文字を含む現在の生活環境の全否定に近い発言をするのだけど
(本能や感覚を鈍らせるニセモノとして)
それは荒川氏から見た景色であって
興味深くはあっても「そういう考え方もある」以上にはならない。
(生きることの価値の解釈も個々人で異なる)

これはやはりあくまで「荒川氏の世界」で、「装置」で
一種の宗教的磁場にも似て、信じるもののための「場」
という印象。

別に普段の風景でも、十分異空間要素や気づきはあるし、
あえてありえない空間(とはいいつつ日本の建物である以上、
建築基準はクリアしなくてはならない)を
作らなくても、そのありえなさは個々人が自ら発見すべき
ではないかな、と。

とはいえ、荒川作品としては興味深い環境作品なので、
まずは見学会あたりから参加してみたいと思います。

・・・カサ・ミラを見にいきたくなるなー!

追記:
存在は関係性の中にある、というの考え方にはものすごく共鳴!
植物、物、人・・・有機も無機も関係しあって
意識や意味が生まれる。
より多くと自由に多様な「関係づけ」を行うこと。
意識を組み替え続けること。
それが生きるということ。

・・・というか、意味論含め彼から学んだ要素大。
やっぱり影響モロ受けですなぁ、と
ジブンのルーツを垣間見る。

・・・と書いて、やはり形にしてしまうと
関係性も限定されちゃうじゃん、
と思うのであった。
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