DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

ヤンフードン―将軍的微笑★5/3 原美術館

2010-05-03 | ドラマ・映画・演劇・アート
GW仕事の合間をぬって、行って参りました♪

ヤンフードン―将軍的微笑

じわじわと浸透・侵食してくるような面白さ。
自分とは異質な時間感覚を、ゆうるりと
すり込まれていくような不思議な追体験感。

これから見に行かれる方は
余裕を持っていかれることをお薦めします。

構成は4作品+インタビュー。

●「将軍の微笑」
目玉的扱いで、インパクトの強いテーマ作。
将軍の誕生会を祝い晩餐会が、実物大でテーブルに
映写されている巨大映像インスタレーション。

人は写らず、30人分くらいの手だけが料理を食べ続けている。

テーブル上部にテーブルを囲む形で、
パーティの出席者たち(?)の男女の映像が複数。
(飾り窓のマネキンのように観賞される女性達だったり、
男性を愛撫する女性達だったり、
ベッドに座って苺を食べる女性だったり・・・)
女性たちだったり)

テーブルの両端にはそれぞれ、
1人語り続ける将軍のアップと
盲目のピアニストの演奏が映し出されている。
壁面には将軍、そして女性達(いずれもとても美しい)

最初の10分くらいは物珍しく、食卓映像を鑑賞。
途中飽きてきて(というか複数の画像情報を処理しきれず;)
他の作品に移動。

●7分の短いモノクロ作品。
●57分の長編モノクロ作品。これは後半半分だけ観賞。
 2005年制作とは思えない(寺山修司的に)懐かしい感じがする作品。
●ホワイトルームにいくつかフォトフレームがかかっていて
 一見静止画像なのが、よく見ると映像。これがけっこう奇妙。
 人物の達姿4作品と、あとは石切り場(?)でのさまざまな作業。
 遠景&近景。
 この作品、実は石を切り出して、そこから麒麟や竜などを
 職人が作り出す工程らしいですが、残念ながらそこまで見れず;
 
映像作品はやはり半日から1日かけるつもりで
いかないとダメですね。

で、カフェでお茶して、
再度「将軍の微笑」を観賞。

複数の映像が干渉しあう中、食卓の画像を
じっと見ていると、
食事をしている人たちの心理状態が見えてくる。

魚を食べ散らかす人。
プチトマトをもてあそぶ人。
食べ物を交換する人。
肉をいきなり投げつける人。
ナイフとフォークで遊ぶ人。

つがれるワイン、こぼれるワイン、
すぐになくなるお皿、いつまでも手つかずのお皿、
次々と置かれていくコース料理、
だんだんと汚れていくテーブルクロス・・・

食卓から人が少しずついなくなっていって
数名が残った段階で、リスタート。

結局30-40分は見ていたのかなー。

パラレルな異次元、その追体験というリアル。
不思議な時間の共有感。
気がつくと神様(もしくは幽霊?)の視点で
そこに参加していた自分がいました。

映像系が好きな方には特にお薦めします。
特に「将軍の微笑」は体験価値あるかと思います。

※短い人だとグルリと食卓を回っただけで出ていかれますが、
 できればここは頑張って、1コース分はいることを個人的にはお薦めします。


ヤンフードンにちなんだイメージケーキ。
5月のいいお天気の日、風が柔らかに通っていく
オープンラウンジでのおしゃべりタイムは
かなりの小確幸です。


参考ブログ:
あるYoginiの日常
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
レポありがとうございますっ♪ (ちゃとと)
2010-05-05 01:13:25
なるほど~
雰囲気よく分かりました。
半日ずーっと体験していたい感じですね。

でも23日までには行けなさそうです(グスン



ちゃとと様 (NAL)
2010-05-05 03:41:08
コメント、サンクスです。

かなりクセ、というかアクの強い
独特の土着性のある作品なので
苦手な方には全然ダメかもですー。
そして、それこそが中国のアーティストとしての
ヤン氏のアイデンティティなのでしょうね。
それにしても、71年生まれとは思えないー。

で、私は最初面白さがわからず(意図がつかみきれず)
「失敗したかなー」なんて思ってたのでありました;
でも、今はもう一度見て、どっぷり首まで浸りたい
願望があります。ちょっと魔力。
TVで見ました (ラッコ庵)
2010-05-07 18:28:10
これ、TVで紹介しているのを見ました。
日曜美術館?
現代美術は何でもアリだなあ(^^ゞ

それはともかく、原美術館行ってみたいです。
ラッコ庵様 (NAL)
2010-05-08 19:53:16
おおー、その番組を見たかったー;

原美術館、中庭でのお茶がオススメです。

次のプログラムが面白そうだったら、
お声かけますね。

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