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フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

『星のひとみ』 by トペリウス

2011-01-21 13:43:30 | フィンランド

懐かしい本を手にした。フィンランドの作家・トペリウスの『星のひとみ』。

 

トペリウスはたくさんの詩や小説、劇などを書いているが、祖国愛に満ちた子どものための童話で名高い。<フィンランドのアンデルセン>とも言われるサカリアス・トペリウスが活躍していた1800年代は、フィンランドはまだ独立してなく、スェーデンの支配下にあった時代だった。

『星のひとみ』は先日ご紹介した 『鍵のない箱』 と同じ頃読んだ本。オーロラ耀く北の果ての国を舞台にした、ひとみに星の光を宿す女の子の話。子ども心に「オーロラ」が印象的で、家にあった科学事典や天文学事典で調べた記憶がある。また北の果てに住む巨人や、自然の中に生まれた神話物語に興味を魅かれ、その後北欧神話を読み漁ったことも。

懐かしい本との再会に、迷わず購入。待ちきれず、帰りの電車でパラパラ読み始め、自宅までの道を歩きながらも手放せなかった。「北の果ての国」は、実は子どもの頃から憧れの国だったのだと、何か不思議なご縁を感じた。

『星のひとみ』は岩波少年文庫の創刊60周年記念で、「いちど読んだらわすれられない」リクエスト復刊された1冊。12話載っているが、「昔こどもだった大人へ」おすすめの本。