寿司屋へ行った。
俺はカウンターの横の椅子に腰かける。
この位置から職人さんが寿司を握っている様子がよく観察できるのだ。
俺は自分で握り寿司を作りたいので、職人の手つきを見て勉強しようとした。
イカとかゲソなどの安い寿司を注文しながら、握り方をじっと見つめた。
職人は右手でシャリを握りながら、左手でネタをつまむ。
シャリを握った右手の人差し指にワサビをつけ、これを左手のネタにぬる。
そして、シャリとネタを合わせる。
わずか数秒で握り寿司ができるのだ。
俺はまず、寿司めしの作り方の勉強をしようと思った。
先週は稲荷寿司を作りながら、寿司めし作りの練習をしたのだ。
今日は握り寿司を作ろうとして、スーパーで「寿司種セット」を買った。
だいぶ前に握り寿司を作るまねごとをしたことがあったが、シャリを同じ大きさにそろえるのは難しかった。
いつか、デパートで寿司の型抜きを買ったことがあるが、まだ使ったことはない。
なぜなら、型で抜いたシャリにネタを載せるだけだから、面白味がないからだ。
面白味がないから、シャリだけ型で取り、あとは手で握ることにした。
俺は型で取ったシャリを右手で軽く握った。
シャリを握った人差し指で、左手にとったネタにワサビをぬり、右手と左手を合わせた。
これで、握り寿司ができた。
まずは、型でとったシャリで10個作った。
女房は、そばでじっと見ている。
女房は握り寿司を作ったことはないのだ。
作りたそうにもじもじしているから、エビだけは作ってよいと許可をした。
女房は寿司型を使わず、シャリを握った。
皿においてから、ワサビをシャリにぬるのだ。
職人はワサビをネタにぬっていたが、女房は違うことをするのだ。
俺は職人のようにワサビはネタにぬれと言ったが、女房は聞く耳を持たない。
女房はいいかげんな作り方をするのだ。
今度は寿司型を使わないで寿司職人のように右手でシャリを握った。
1合半炊いたご飯で、ちょうど20個の寿司ができた。
俺はお皿に寿司を並べてニコニコ。
お酒を1本つけて食べることにした。
小皿の醤油を付けようとしたら、シャリからネタがはがれ落ちた。
俺の握った寿司は箸でつまんで醤油を付けようとすると、崩れてしまうのだ。
シャリは二つに折れてしまう。
握り方が弱いのだ
それに比べて、女房が握ったエビは、ネタがはがれることも、シャリが崩れることもない。
女房は握力があるからなあ。
寿司が崩れるたびに、俺の気持ちはしおれていく。
俺は職人の握り方から、握る圧力までは観察できなかったと反省。
もう一度、職人の腕をじっくり観察しなければならないと思う。
そこで、女房にお願いした。
もっと握り方を観察したいから、もう一度、寿司屋に連れて行ってくれと。
寿司屋で寿司を食べる口実ができたのだ。
下手だから、勉強のためと言って寿司屋へ行けるのだ。
上手にできなくてよかったと、俺は心の中でひそかにほほ笑む。
ありがとうございます・先週は放送が視聴できませんでしたね。すけつねさんの「黒いバナナ」放送させていただきましたよ。インターネット不調はFM局のせいではないと言われるので、何とも言えません。放送でもなるべくこのことに触れないようになっています。ここで詫びておきます。
おいしそうなにぎり寿司ができましたね。
お見事!
奥さんの方がちょっと出来がよかったのかな?
毎日ご飯を作っているからね。
読者登録をありがとうございました。
昨日は大きくて新鮮な鯵がありましたので。
三枚におろして握りずしを作り上にショウガを擦り下ろしたのを載せて食べました。
美味でした。ビールも美味しく飲みました!(^^)!
しかし、思うようにいきません。
あまり上手になると、女房の存在感がなくなるので
ほどほどにしておきます。
女房はいいかげんな握り方なのに、うまく出来るのだなあ。
もしもに備えて料理の勉強をしています。
崩れてしまったけど、美味しく感じましたよ