市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

田舎向けのパン

2007-09-25 | Weblog
 昔の話だが、まだパンが珍しかったころの宮崎市で、田舎むけのパンというのがあって、一段と程度のわるいパンがあった。製造工場も高松通りにあった。パンの
姿はしていたが、じつにうまくなかった。ふとそのことを思いだした。
 
 それは県総合博物館で9月21から始まった吉村作治の「早大エジプト発掘40年展」を観て、またも思い出した。田舎まわりの展覧会だ。孫、小学校一年生になったのだが、「青いミイラの面」とどこかで聞いてきて、観たがっていたからだ。
そこで孫を連れ、家内と3人づれで入ったわけだったが、なんだこりゃだった。

 小さな土器の破片、コイン、ゆびさきほどのわけのわらぬ装飾品、偶像などなど
ものものしくケースで並べられていた。エジプトという神秘、幻想、魅惑、おどろきなどなんにもなく、考古学の破片の研究室をのぞくがごとくだった。みるべきものも、面白みも何にもなかった。それで1200円、孫は600円とは高すぎた。

 これまでもダリ展、デルボー展、ルーブル展などもみな「田舎向けのパン」だったが、今回もまぎれもなくそうだった。前の3点は、入るまえにカタログで内容をチェックしたので、入らなかったが知人たちは怒っていた。

 これは、観客動員数を考えれば、そうなるのは仕方がないことで、べつに恨むわけではないのだ。ただ、メディアは最高レベルの展示のように賞賛しまくっている。ほんと金でももらっているのかと思う。とにかくメディアの文化報道などなんんの情報価値もないと、まずは知るべきかと思うのである。田舎向けのパンであることをわすれないように。
コメント
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