あまい実とすっぱい実

やさしい気持ちとせつない気持ちの日記です

着替えの匂い

2007年12月26日 | あまい実
出勤前。
何気なく部屋を移動し着替えを始める。

するとどこからともなく彼登場。

部屋を移動するのはよくあること。
なのに着替えの時だけ察知してやってくる彼。
なぜだ。なぜわかるんだ。と聞くと、

「着替えの匂いがするから」

ウソなのかホントなのかよく分からない恐ろしい返事。

「おさわりなし!」と手を叩かれつつ
三流の着替えショーを毎日見に来る彼なのだった。

覚えていること

2007年12月06日 | 日記
以前付き合っていた彼と会う機会があった。

私は、あの人よりも欲のない人を見たことがない。
綺麗な顔をしていて、
それでいて純粋で、
本当に無欲で誰からも好かれる彼だった。

今よりもかなりわがままだった私は、
彼の無欲さを見て自分の欲深さに苛立つことが多々あった。
コントロール出来ない気持ちを彼にぶつけては、
彼を振り回してばかりだった。
ごめんなさいとありがとうをどれほど言い忘れただろう。
今思えば情けないことばかりだ。


数年ぶりに会った彼はちっとも変わっていなくて、
ちょっと安心した。
澄んだ目も、匂いも、声も仕草も、
本当に懐かしくて、嬉しかった。
そしてそれと同時に、
すべては過去のことなのだと改めて気付いた。


帰りの車で流れる音楽は、
今の彼に教えてもらった私のお気に入りの曲だ。
見えないけれど、私はまっすぐ進んでるんだな。と思った。


今でも純粋で澄んだ目をしている素敵な彼が、
これからも幸せでありますように。
あの頃気付けなかった
たくさんのごめんなさいと、ありがとうをあなたへ。