11月27日、火曜日。
この日は、とある映画の出演者オーディションを受けに行って参りました。
オーディションという事だったんですがぁ……何故か茶髪のスポーツ刈りが良く似合ってらっしゃる色黒のプロデューサーさんと名乗る方との、事務所所属の“面接!?”になっていて驚いちゃいました。
こんな具合に……
プ「……と、まぁそういう映画なんですけどね。結論から言わせてもらいますと……ウチとしましては、是非とも鈴木さんと仕事をしていきたいと思うんですが……如何でしょうかね?」
俺「えっ?……あ…あのぉ~…それは…オーディション合格ということでしょ~…か?(何もしてないけど…)」
プ「オーディションというか、面接ですね。面接。」
俺「…面接…ですか……」
プ「もぉね、演技を見てど~こ~なる訳でもないんですよね。実際の話、現場に出たら演技よりも“コミュニケーション能力”が必要なんですよ。」
俺「…コ…コミュニケーション能力…ですかぁ…」
プ「実際ね、現場の監督さんや演出さんが求める演技をこなせれればいいんであってね、それ以外の時間でのコミュニケーションの仕方が一番重要なんですよ。」
俺「なるほど……」
プ「ここで鈴木さんに何らかの演技をしてもらって僕が気に入っても、現場に行って監督さんの求める演技が出来なかったら意味無い訳でね。そ~すると重要なのは、ちゃんとコミュニケーションとれるのかっていう事と……インスピレーションですね。」
俺「…インスピレーション…ですかぁ…」
プ「いっちゃうと、このオーディションには全部で220通くらいの応募がありましてね。」
俺「…そ…そんなにですかぁ…(ゴクッ…)」
プ「そのなかで、こぉやって面接という形でお会いさせてもらってるのが……鈴木さんを含めて8名だけです。」
俺「…そ…そぉなんですか…(220分の8って俺…スゲェ…)」
プ「さすがに220人と会って話すのも無理がありますからね(笑)」
俺「…そ…そぉですよね(苦笑)」
プ「それに僕はインスピレーションに従うというか、ちょっとでも迷ったら誘うのヤメてるんですよね。今までの経験上からいって迷って選んだ子でイイこと無かったんで(笑)」
俺「インスピレーションは…大切ですよねぇ…。俺もそぉ思いまっ」
プ「そぉなんですよ!勿論、そぉやって選外とした子が別の場所で成功するかもしれないですけど……そればっかりは仕方の無い事なんでね。だから僕は自分のインスピレーションに従って迷うこと無く選べた、鈴木さんを含めた8名の方と面接という形でお会いしているんですよ。」
俺「…そ…それは嬉しい限りにございます…」
プ「いえいえ♪鈴木さんは何だろなぁ……この送ってもらった写真を見て“ピン!”とキタんですよねぇ。個性的というか……やっぱり、この世界は個性的である事が一番の武器だと思いますからね。」
俺「…あ…ありがとうございます…(個性と…コミュニケーション能力か…)」
プ「それに劇団で芝居してらっしゃるみたいだから演技の方はナンとでもなるでしょ(笑)ねえ♪」
俺「うぅ~ん……どおですかねぇ(苦笑)」
プ「という訳なんですけどね、鈴木さん。つきましては最初の入所費用も兼ねて“50万”収めて頂いてるんですけど、そちらは大丈夫そうですかね?」
俺「あっ…50万……ですかぁ…(やっぱりね…ハハッ…)」
プ「そおですね。あっ!でも勘違いしないで下さい。ウチはタレントさんとは2年契約になってましてね、2年間やってもらって引き続きウチでやってもらう事になっても、ちょっと合わないということでヤメられる場合にしても、2年経った時にその50万円はお返しする、って形になってましてね。いわゆる預かり金って事で皆さんには収めてもらってるんですよ。」
俺「あっ、そぉなんですか…(返ってくるのかぁ…)」
プ「よその事務所みたいに徴収するだけして、ハイさよなら~って訳じゃないんでね。安心して下さい(笑)やっぱり成功するとは限りませんからねぇ……もし何かあってヤメる時にも、その預かり金が返ってくるのであれば何か別の事を始めるにしても助かると思うんですよね。」
俺「…た…確かに……。その…それは……一括払いです…か?」
プ「そぉですね。所属してるウチの他のコ達も一括で収めてもらってますよ。」
俺「一括だと……ちょっと厳しいというか…」
プ「そぉですか……でも鈴木さんにはホント…光るものを感じるんでねぇ…」
俺「…あ…ありがとうございます…(もぉ早く帰らして…)」
プ「………分かりました。幾らぐらいなら大丈夫そうでしょうかね?」
俺「うぅ~ん……20万なら、なんとか…」
プ「では、鈴木さんは特別に前金として20万収めて頂いて残りを分割という事でも大丈夫ですよ。」
俺「………………」
プ「やっぱり一緒に仕事したいんですよねぇ~……鈴木さんとは。」
俺「あのぉ~、大変有難いお話ではあるんですけど……自分、映画出演のオーディションということで来させて頂いたので……いきなり事務所に所属すると言われましても……どぉしたものかと……」
プ「あっ、そぉですか。それは残念だなぁ……分かりました。では、また気持ちが変わりましたらご連絡下さい。」
俺「えっ……あっ、はい……」
プ「お帰りそちらなんで。お疲れ様でしたぁ~。」
俺「…お…お疲れ様でし…た…」
お母さん……東京は……怖か所です………
そして憔悴しきった俺に、帰り道で見かけた新宿のイルミネーションは眩し過ぎて……
キレイやなぁ~…(50万はなぁ…)
ホントに…キレイやなぁ~…(でも俺…220分の8…かぁ…)
お母さん……東京は怖か所ですけんども………とてもキレイでもあります……ヘヘッ♪
東京杉並高円寺、午前六時
この日は、とある映画の出演者オーディションを受けに行って参りました。
オーディションという事だったんですがぁ……何故か茶髪のスポーツ刈りが良く似合ってらっしゃる色黒のプロデューサーさんと名乗る方との、事務所所属の“面接!?”になっていて驚いちゃいました。
こんな具合に……
プ「……と、まぁそういう映画なんですけどね。結論から言わせてもらいますと……ウチとしましては、是非とも鈴木さんと仕事をしていきたいと思うんですが……如何でしょうかね?」
俺「えっ?……あ…あのぉ~…それは…オーディション合格ということでしょ~…か?(何もしてないけど…)」
プ「オーディションというか、面接ですね。面接。」
俺「…面接…ですか……」
プ「もぉね、演技を見てど~こ~なる訳でもないんですよね。実際の話、現場に出たら演技よりも“コミュニケーション能力”が必要なんですよ。」
俺「…コ…コミュニケーション能力…ですかぁ…」
プ「実際ね、現場の監督さんや演出さんが求める演技をこなせれればいいんであってね、それ以外の時間でのコミュニケーションの仕方が一番重要なんですよ。」
俺「なるほど……」
プ「ここで鈴木さんに何らかの演技をしてもらって僕が気に入っても、現場に行って監督さんの求める演技が出来なかったら意味無い訳でね。そ~すると重要なのは、ちゃんとコミュニケーションとれるのかっていう事と……インスピレーションですね。」
俺「…インスピレーション…ですかぁ…」
プ「いっちゃうと、このオーディションには全部で220通くらいの応募がありましてね。」
俺「…そ…そんなにですかぁ…(ゴクッ…)」
プ「そのなかで、こぉやって面接という形でお会いさせてもらってるのが……鈴木さんを含めて8名だけです。」
俺「…そ…そぉなんですか…(220分の8って俺…スゲェ…)」
プ「さすがに220人と会って話すのも無理がありますからね(笑)」
俺「…そ…そぉですよね(苦笑)」
プ「それに僕はインスピレーションに従うというか、ちょっとでも迷ったら誘うのヤメてるんですよね。今までの経験上からいって迷って選んだ子でイイこと無かったんで(笑)」
俺「インスピレーションは…大切ですよねぇ…。俺もそぉ思いまっ」
プ「そぉなんですよ!勿論、そぉやって選外とした子が別の場所で成功するかもしれないですけど……そればっかりは仕方の無い事なんでね。だから僕は自分のインスピレーションに従って迷うこと無く選べた、鈴木さんを含めた8名の方と面接という形でお会いしているんですよ。」
俺「…そ…それは嬉しい限りにございます…」
プ「いえいえ♪鈴木さんは何だろなぁ……この送ってもらった写真を見て“ピン!”とキタんですよねぇ。個性的というか……やっぱり、この世界は個性的である事が一番の武器だと思いますからね。」
俺「…あ…ありがとうございます…(個性と…コミュニケーション能力か…)」
プ「それに劇団で芝居してらっしゃるみたいだから演技の方はナンとでもなるでしょ(笑)ねえ♪」
俺「うぅ~ん……どおですかねぇ(苦笑)」
プ「という訳なんですけどね、鈴木さん。つきましては最初の入所費用も兼ねて“50万”収めて頂いてるんですけど、そちらは大丈夫そうですかね?」
俺「あっ…50万……ですかぁ…(やっぱりね…ハハッ…)」
プ「そおですね。あっ!でも勘違いしないで下さい。ウチはタレントさんとは2年契約になってましてね、2年間やってもらって引き続きウチでやってもらう事になっても、ちょっと合わないということでヤメられる場合にしても、2年経った時にその50万円はお返しする、って形になってましてね。いわゆる預かり金って事で皆さんには収めてもらってるんですよ。」
俺「あっ、そぉなんですか…(返ってくるのかぁ…)」
プ「よその事務所みたいに徴収するだけして、ハイさよなら~って訳じゃないんでね。安心して下さい(笑)やっぱり成功するとは限りませんからねぇ……もし何かあってヤメる時にも、その預かり金が返ってくるのであれば何か別の事を始めるにしても助かると思うんですよね。」
俺「…た…確かに……。その…それは……一括払いです…か?」
プ「そぉですね。所属してるウチの他のコ達も一括で収めてもらってますよ。」
俺「一括だと……ちょっと厳しいというか…」
プ「そぉですか……でも鈴木さんにはホント…光るものを感じるんでねぇ…」
俺「…あ…ありがとうございます…(もぉ早く帰らして…)」
プ「………分かりました。幾らぐらいなら大丈夫そうでしょうかね?」
俺「うぅ~ん……20万なら、なんとか…」
プ「では、鈴木さんは特別に前金として20万収めて頂いて残りを分割という事でも大丈夫ですよ。」
俺「………………」
プ「やっぱり一緒に仕事したいんですよねぇ~……鈴木さんとは。」
俺「あのぉ~、大変有難いお話ではあるんですけど……自分、映画出演のオーディションということで来させて頂いたので……いきなり事務所に所属すると言われましても……どぉしたものかと……」
プ「あっ、そぉですか。それは残念だなぁ……分かりました。では、また気持ちが変わりましたらご連絡下さい。」
俺「えっ……あっ、はい……」
プ「お帰りそちらなんで。お疲れ様でしたぁ~。」
俺「…お…お疲れ様でし…た…」
お母さん……東京は……怖か所です………
そして憔悴しきった俺に、帰り道で見かけた新宿のイルミネーションは眩し過ぎて……
キレイやなぁ~…(50万はなぁ…)
ホントに…キレイやなぁ~…(でも俺…220分の8…かぁ…)
お母さん……東京は怖か所ですけんども………とてもキレイでもあります……ヘヘッ♪
東京杉並高円寺、午前六時