「のだめカンタービレ」第１５卷 二ノ宮知子

のだめカンタービレ #15 (15) 講談社 このアイテムの詳細を見る

１５卷（限定版）を豫約したのは、 １月 のことだつた。
あれから５ヶ月、長いやうであつといふ間だつたやうな氣がする。
きのふ、つひに「○天ブックス」から屆いた。
１３日が發賣日だと思つてゐたので、１０日に屆くとは、豫想外の喜び。

屆いた状態は、 こんな感じ 。
いつたい、どちらが付録だかよくわからん。

で、肝腎の「マングース」は、といふと、 こんなモノ 。
鳴き聲のイメージは豫想と違つてゐたが、それでも激ラブ！
ぎゃぼぎゃぼ鳴かせては遊んでゐる。

さて、１５卷。
以下、ネタバレするので、未讀のかたは、ここから引き返しませう。

のだめのリサイタルは大好評だつた。

のだめがモーツァルトを彈きこなすとは、私としては意外だつた。
しかも、「まんまるの 美しい形の 音の星（つぶ）」とターニャが表現するやうな音を出すとは！
これでは、まるで「モーツァルト彈き」のやうではないか。
私としては、のだめの破天荒な個性とモーツァルトの音樂が丁々發止とぶつかりあふことを期待してゐたのだが・・・

それでも、モーツァルトのすぐあとにリストをもつて來て、安穩な雰圍氣をぶち壞してみせるあたり、のだめの本領發揮だ。
ｍｆで始まるところをｆｆｆで？
そんなバカな、と思ひながらも、のだめならアリかな？と思つてしまふ。

一番聞いてみたいのは、のだめの彈いたラヴェル「水の戲れ」。
モーツァルトよりこちらのはうが、のだめの個性を發揮しやすいのではないかと思ふ。

この卷で印象的なのは千秋との關係の深まり。
二人は同じベッドで眠つてゐるのだ。
とはいへ、のだめがいびきをかいてゐるのがご愛敬だが・・・
そして、リサイタルのあとのパーティで、夜の庭に出て、二人は初めてキスらしいキスをしてゐる。
不思議と男と女の關係らしさを感じさせない二人だが、そろそろ戀を通り越してパートナーとしての愛を深めていきさうな氣配である。

ターニャと黒木くんの關係も面白さう。
奔放なターニャと眞面目なクロキン。
どうなることやら。

さて、レコードの紹介。

まづはモーツァルト。

こちらは、イ・ムジチの演奏による「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」
とても有名な曲を、とても有名な演奏家で聽くといふのも、安心して音樂に浸ることが出來て良いものだ。

モーツァルト:セレナード第13番 イ・ムジチ合奏団, モーツァルト ユニバーサルクラシック このアイテムの詳細を見る

ラヴェルの「水の戲れ」といへば、この演奏が印象深い。
天才、マルタ・アルゲリッチのデビュー・リサイタルのレコードだ。

ショパン:スケルツォ第3番 アルゲリッチ(マルタ), ショパン, ブラームス, プロコフィエフ, ラヴェル ユニバーサルクラシック このアイテムの詳細を見る

シューベルトのピアノソナタ第１６番Ｄ８４５では、リヒテル。
リヒテルの彈くシューベルトは、彫りが深くて、深遠な印象。
いはゆるシューベルトに世の人が感じてゐるであらうロマンチシズムの枠をはるかに凌駕してゐる。
のだめのシューベルトもおそらくさういふ音樂になつてゐるのではないかと思ふのである。

プレイズ・シューベルト リヒテル(スビャトスラフ), シューベルト BMG JAPAN このアイテムの詳細を見る

もうすこし、シューベルトらしいシューベルトをお望みであれば、ブレンデルがよい。
ブレンデルの音はシューベルトによく似合ふ。

シューベルト:ピアノソナタ第1 ブレンデル(アルフレッド), シューベルト ユニバーサルクラシック このアイテムの詳細を見る

＜追記＞
マングースを晴れてゲットした現在、１５卷の帶に書かれてゐる「特製ハブぬいぐるみ」が氣になつて仕方ない。
プレゼントださうだが、應募しても當らないと貰へないのかな？
プレゼントでなくてもよいから、賣つてくれ～！