【夏の甲子園】 決勝： 中京大中京 １０ｘ－９ 日本文理

決勝戰は壯絶な試合となつた。
こんな素晴らしい９囘の攻撃はなかなか見られないだらう。
高校野球はこれだから面白い。


１０－４と６點差で迎へた９囘。
日本文理の攻撃は、２アウトでランナーなし。
２ストライクで「あと１球」。
もはやこれまでかと思はれたが、ここから日本文理の驚異の追ひ上げ。
なんと、５點取つて、１０－９と１點差まで迫つた。
しかも、まだ３壘・１壘と１打同點、長打なら逆轉のチャンス。
しかし、最後の打者は強烈なあたりのサード・ライナー。
これを中京大中京の３壘手が取つて、試合終了。

中京大中京は、昭和４１年中京商業以來４３年ぶり７度目の優勝。
最後はひやひやしただらう。
エースの堂林は優勝インタビューで、最後に打たれて申し譯ないと云つて嗚咽してゐた。
いやいや、あやまることはない。
素晴らしい試合を見せてくれてありがたう。

破れた日本文理は、新潟縣勢として初の決勝進出。
最後まで諦めない姿勢は、見てゐる私たちに感動をあたへてくれた。
負けても笑顏の選手たちの姿に、全力をつくして戰つた清々しさが感じられた。


ちなみに、中京大中京のエース・堂林の打撃センスが素晴らしかつた。
阪神タイガースは花卷東の菊池くんを指名するといふ噂だが、私は堂林くんを指名して打者として育ててはどうかと思ふ。
右の大砲が不足してゐる現在の状況からすれば、堂林くんは次世代を擔ふ大砲候補としての素質があるのではないだらうか。


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