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旅行記、世相独言

異文化体験50アメリカ大自然紀行の旅 (その2) 生物多様性に富んだヨセミテ国立公園

2018年07月29日 14時37分09秒 | 異文化体験_北米
(写真はクリックで拡大します)

その2.生物多様性に富んだヨセミテ国立公園(Galen Clark & John Muir)2018.07.28



               ヨセミテ国立公園トンネルビュー(パノラマ合成写真)

 旅程二日目、ホテルを午前8時半に出発、これから最終旅程のラスベガスまで長~い長~いバスの旅が始まる。
カリフォルニア州シエラネヴァダ山脈中心部に位置するヨセミテ国立公園、面積約3千平方kmというからわが大阪府や東京都の1.5倍の広さである。年間来場者が約350万人で、そのほとんどの人がヨセミテ渓谷(18平方km)に訪れる。我々が訪れようとしているのも、まさにこのヨセミテ渓谷である。

        
ヨセミテ公園MAP(地図上切り出し部が今回訪問)      (主要なビューポイント)

 国立公園の入口は、National Park Serviceのゲートがあり、一般車両は20ドルを支払って中に入る。自然豊かな公園は、時として山火事を引き起こす。以前の管理はあるがままのスタイルだったようだが、焼失面積の大きい山火事等の発生で最近では消せるものは消すように管理スタイルを変更しているようだ。

            
         公園の入り口(National Park Serviceのゲート(左)とマーク(右))   

            
夏季、乾燥期に頻発する山火事(木が真っ黒)          このトンネルを抜けたここがトンネルビューポイント

 2時間ほど走って、最初のビューポイント「トンネル・ビュー」に到着。何がトンネル・ビューなのかわからなかったが、要はトンネルを抜けた先に広がるヨセミテ渓谷を一望できる最も人気のある写真スポットである。1944年写真家アンセル・アダムがここで撮影した写真がサザビーのオークションで3千万円以上の値がついたとか。一番奥にハーフドーム、左手にエルキャピタンの絶壁、右手にブライダルベールの滝など、これから行く主な見どころが視野に飛び込んでくる。


       トンネルビューからの眺め(左手:エルキャピタン 中央:ハーフドーム 右手:ブライダルベールの滝)

 ブライダルベールの滝。その名のように流れ落ちる水が風になびいて花嫁のベールの様にみえることから名付けられたようだが、陽光がまともに逆光で下からの写真はお箱入り。渓谷反対側にエルキャピタン(標高2307m)。高さ1000mの垂直花崗岩でロッククライマーにとっては聖地のようなもの。この日は残念ながら視野に認めず。


   ブライダルヴェールの滝(花嫁のベールのようには撮影が難しい)     エルキャピタン(垂直1000mの絶壁)

 渓谷をさらに奥に進むとヨセミテ渓谷ビジターセンターに至る。公園内にはマーセド川とトゥオルミ川が自然・景勝河川として管理されているが、ここを流れているのはマーセド川。カヤック遊びをする人の背景に巨大なハーフドーム(標高2693m)が見える。

            
マーセド川でカヤック遊び(背後にハーフドーム)      ヨセミテ滝の全容(3段だが2段しか見えない)

 この辺りから、ヨセミテ滝の全容が見える。と言っても滝自身3段の滝で真ん中は見えない。3段飛びではないが三つ合わせて北米で一番落差があるのだとか。ちなみに、アッパーフォール(436m)、カスケード(206m)、ローワーフォール(97m)、あわせて739m。雪解け水の頃は圧巻だそうだ。ローワーフォールまでは歩いて行けるので、丁度昼時、お弁当(サンドイッチ)持参で自由時間、自由散策となった。
一段の滝としてのローワーフォールの落差97mは、那智の滝の133mにはかなわないが、雪解け時には迫力において勝であろう。滝壺周辺には多くの人々が涼を求めつつ雄大な景色を楽しんでいる。昨夕の和食弁当といい、このサンドイッチといい、ツアー参加者の年齢構成には不向きなボリュームである。

               
    ヨセミテ滝               滝の解説模型                 下段の滝つぼ   

          
落差は97m 涼を求めて人々が滝つぼへ       緑豊かな公園には多様な生物が       

 ヨセミテ公園の自然と景観を十分楽しんだ後は、今宵の宿舎カリフォルニア州バーストーのホテルに向かう。今日のバスの走行距離は608km。
夕食に立ち寄ったのは、Roadhouse LOGAN’s. ステーキハウスである。ツアーガイドから「今回のツアー目的地を考慮いただき食事には過大な期待をしないように」という前触れがあったが、二日目にしてステーキハウスなので期待したが、確かに確かにであった。

  
                ROADHOUSE ROGAN'sでの夕食(パンが美味かった)

     
 ROGAN'SのNAMECARD   今回ツアーの皆さん(ぼかしてます)と店の雰囲気    

 バーストーは、東カルフォルニアのモハベ砂漠にある都市。銀山開発で栄えルート66の宿場町である。
今宵はモーター・イン「QUALITY INN BARSTOW」に投宿。
 「今日の人」は、ヨセミテの保存活動に尽力した二人:Galen Clark & John Muir

  
         今宵の宿舎「QUALITY INN BARSTOW」 ここも小奇麗なモーターイン

 明日は、いよいよ内陸部へ。ルート66とセドナ観光!!
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異文化体験50 アメリカ大自然紀行の旅(その1)わが心のS.F.とBOUDIN

2018年07月26日 21時42分00秒 | 異文化体験_北米
異文化体験50 アメリカ大自然紀行の旅 2018.06.27-07.03

 かつて私は1983年~92年にかけてアメリカ大陸西海岸の都市を6回訪れている。シアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルス、サンディエゴ、メキシコのティファナ等である。しかし、残念ながら大自然を擁するに内陸部に足を延す機会はなかった。

 今回はそんな大自然を7日間で巡る17名のグループツアーに参加して、写真撮影を楽しむことにした。昨年南イタリアに同行した女房は、既に大自然を空から遊覧飛行しており、長時間のフライトは結構ということで、単身参加となった。

 今回の旅のブログは、スケジュールに合わせて以下のように掲載することにする。
その1.わが心のS.F.とBOUDIN(Tony Bennett)
その2.生物多様性に富んだヨセミテ国立公園(Galen Clark & John Muir)
その3.マザーロード“U.S. Route66”(John Ernst Steinbeck)
その4.バスの窓ガラスをも打ち砕くセドナのパワー(ベンジャミン・ロントリー)
その5.奥行感を出せない! グランドキャニオン(Mary Elizabeth Jane Colter)
その6.モニュメントバレーのドライブ(John Ford & John Wayne)
その7.蛇行するコロラド川 ホースシュー・ベンド(The Platters)
その8.光の乱舞 アンテロープキャニオン(Tse bighanilini)
その9.金と鉄道とカジノとホテル、そして核実験場 ラスベガス(Benjamin Siegel)


 
(写真は、クリックで拡大します)
異文化体験50アメリカ大自然紀行の旅(その1)わが心のS.F.とBOUDIN(Tony Bennett)2018.06.27


 関空午後5時15分発、エア・カナダルージュ1952便でカナダ・バンクーバーに。バンクーバーからはエア・カナダ0566便でサンフランシスコに至るフライトである。このため、米国ESTAに加えてカナダeTAが要求される。  カナダ・バンクーバーで米国入国審査を受けるのだが、その前のトランジット検査場で検査係員の女性が小生の搭乗券にSSSS(Secondary Security Screening Selection)マークを印字し、詳細検査が始まった。SSSSは、搭乗者に対しては衣類から持ち物まで十分すぎるほどのチェックを行ったほうがよいという意味でカウンターからTSA職員に申し送る隠語のようなもの。保安当局の言い分では、抜き取り検査的なものと言っているが、どうも怪しいと睨まれたようだ。
 小生の前の女性は手荷物に規制を上回る液体を持っていたようで、廃棄処理に同意するかどうかでもめている。小生はカメラのバッテリーチェックを要求されたが問題なく10分ほど余計に時間がかかって入国の自動チェックイン機へ。幸い同行ツアー客も慣れない機械に手間取っており追いつくことが出来た。 しかし、ここでまた問題が。自動チェックインの操作はすんなりパスしたが、出てきたカードはNO2. 思い当たるのは眼鏡。写真撮影の際、眼鏡を外さなかったからだろう。

           
(左)バンクーバー経由サンフランシスコ着      (右)チケットのSSSSマークは、要詳細検査の意味

 ツアー客のバッゲージロスが発生し、夕刻のサンフランシスコ観光は午後5時をまわってのスタート。曇天かつ肌寒い陽気である。  サンフランシスコは過去3度訪問している。郊外にメンロパークと言う学園都市がある。全米でハーバードと1,2を争う名門スタンフォード大学の街である。かつて、スタンフォード研究所(SRI)と共同リサーチを行うため、「マーメード・イン」と言う今回のツアー宿舎と同じようなモーター・インに投宿していた。30数年前の話である。

  
約35年前の写真です(左:スタンフォード大学、  中:スタンフォード研究所   右:マーメード・イン)

 ゴールデン・ゲート・ブリッジは、今回は珍しくその全容を見せてくれている。過去、いずれも上層部が霧に覆われた橋を見てきたが、唯一全容を見たのは機内からであった。沖合には世界で最も有名な刑務所と言われたアルカトラズ島が霞んでいる。1962年の脱出劇実話がクリント・イーストウッド主演の映画「アルカトラズからの脱出」で描かれている。金門橋は、確かIN時が有料で、OUT時は無料だったと記憶しているが、橋を渡った所からのS.F.の街の景色が記憶に焼き付いている。

             
バスの車窓から(左)カリフォルニア・シールを掲げる会議場 (右)おなじみサンフランシスコのケーブルカー

 
約35年前の写真です(左)機窓から見る金門橋 (中)霧に身を隠す金門橋 (右)橋脚の最上部は常に隠れていました

 
夕刻のゴールデン・ゲート・ブリッジ(クリックで拡大します、主スパンは4200フィート=約1200mだそうです)

 フィッシャーマンズワーフのPier39は、昔の面影はどこへやら巨大なアミューズメントエリアと化していた。Pier39の突端に以前はなかったように思うがK-Dock Sea Lionsが出来ている。この日は天気もいまいちなのか、あしか君たちも姿を見せていない。

  
(左)アルカトラズ島を望遠で   (中)Pier39の蟹のモニュメント    (右)Pier39突端から見たアルカトラズ島

         
       (左)今日のK-Dock Sea Lions      (右)本来ならこんな感じ

  フィッシャーマンズワーフの本流は、Pier45とその根元周辺であったように思う。私の好きなBOUDINの大きな店はそこにある。S.F.に来ると下り専用の曲がりくねった花の道ロンバードストリートをドライブし、フィッシャーマンズワーフのBOUDINであのサンフランシスコ名物の酸味の強い「すっぱい」パンで知られるサワードウ・ブレッド(Sourdough Bread)を買って、マーメードインで毎朝食していた。夕食はメンロパークのマッカーサーパークという駅舎を改造したステーキハウスで、やや甘めのソースを冠したリブステーキを食していたが、ここのリブステーキを凌駕する味は未だ経験していない。お薦めである。

  
約35年前の写真です(左)S.F.名物ロンバードストリート (中)フィッシャーマンズ・ワーフ (右)メンロパークのマッカーサーパーク

  有難いことにPier39の入口右手にBOUDINの店があり、the smallest oneと言うと写真の大きさのパン(3.39ドル)だそうで、とにもかくにも30数年ぶりに味わうことが出来そうだ。

         
(左)Pier39入口付近の雑踏(BOUDINは右手に店が)  (右)一番小さいサワードウ・ブレッド(Sourdough Bread) 

今宵の宿舎は、ヨセミテエリアのOAKHURSTのCOMFORT INN。小奇麗な設備も満足できるモーター・インだ。翌朝、朝食に事務所棟に行くと先発するJTB旅物語の御一行様で小さな食事処が大混雑。とりあえず持てるだけを持って部屋食で済ませ、BOUDINのパンを持って第二ラウンドで再訪し、給仕のおばさんにこれをカットしたいと言うと「オー!サンフランシスコ」と親しみのある顔で、こちらにおいで!と小さな厨房の中へ招き入れ、パン切ナイフを出してくれた。かくしてあの味の再現が実現した次第である。

   
     今宵の宿舎 ヨセミテエリアのOAKHURSTのCOMFORT INN

  
(左)食堂大混雑につき第1ラウンドは部屋食 (中)35年ぶりに味わうサワードゥ・ブレッド(右)ピグミーヤギのお見送り

 私にとってS.F.と言えば、Tony Bennettの「I left my heart in San Francisco」とBOUDINの「Sourdough Bread」。
 さあ、次なる訪問地「ヨセミテ公園」に向け出発!!
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