背中あわせの幸せ

あなたのしあわせは
わたしのこころに影をつくる

だけどいま
あなたのふしあわせのうえに　わたしのしあわせがなりたっているのなら
そんなかなしいことってないよ

どうしてわたしとあなたのしあわせは　いつも背中あわせなのか
どうしてわたしとあなたのしあわせは　いつもかさならないんだろう


かなしそうなかなしそうな　あなたの顔をみていると
じぶんのしあわせを　棄てたくなるときが　ある。

きれいなのはあなた

傘は必需品　雨がふると　かかせない

けれど
仕事から帰ってきたとき　雨はやんでいた

まあいい　日傘にしよう　くるくる　手もとでまわしながら　傘をさす


「まああ」


ふりむくと、すれちがった　おばあさんがいる

「なんてきれいなの」

いっしゅん、ぽかん　とする
そして　傘のことだとわかる

「ありがとうございます」　ほほえんだ

こころがほわほわ、あたたかかった

「きれいなものを　きれいと言える」
あなたが
あなたこそが

うつくしい