Sim's blog

電子工作はじめてみました

STM32VLDiscoveryをST-LINKとして使う

2010-12-21 01:40:53 | その他のマイコン
秋月から1100円という激安のARMマイコンキットSTM32VLDiscoveryが発売になりました(通販コードM-04276)

STMicroの製品ページ


※試した範囲では動作しているようですが、同じことをして壊しても責任持てません。


ユーザーズマニュアル(UM0919)の10pageによると、STM32VLDiscoveryは簡単にST-LINKとして動かせることになっています。ST-LINKはSTM8とSTM32用のJTAGデバッガです。秋月でも売っています(通販コードM-04012)。純正品なのに2500円は激安です。でも、STM32VLDiscoveryを使えば1100円でJTAGデバッグできることになります。

ストロベリーリナックスで販売しているSTBeeにつないでみました。

STM32VLDiscovery側は
(1) CN3の2つのジャンパーをはずす
(2) CN2からSWDの線を3本接続する。CN2は以下のようなピン配置です。

pin1 Vdd検知。未接続。
pin2 SWCLK --- STBeeのpin7(TCK)に接続 (写真の緑の線)
pin3 GND ----- STBeeのpin4(GND)に接続 (写真の黒い線)
pin4 SWDIO --- STBeeのpin5(TMS)に接続 (写真の白い線)

STM32VLDiscovery側のCN2です。赤丸のついているところに1pinを表す「1」が描かれています。

pin1のVdd検知ですが、ユーザーマニュアルに載っている回路図を見るとGNDに10kΩを介して接続しているだけみたいなので、接続しなくてもいい(はず)です。

STBee側のCN2です。赤丸のところに1pinを表す▼マークがついています。

pin3のGNDですが、pin4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20が全てGNDなので、このうちのどれにつないでもいいです。

PA13がTMS(白い線)、PA14がTCK(緑の線)なので、そちらにつないでもいいです(未確認)。

JTAGデバッグしている様子です。



横着してAtollicTrue Studioでしか試していません。True Studioで使うときの注意点は、ST-LINKの設定をJTAGからSWDに変更してやる必要があることです。Runメニュー → Debug Configurationを選んでDebuggerタブのGDB Server Command Line OptionsのラジオボタンをJTAGからSWDに変更します。デフォルトはJTAGになっています。


SWDはJTAGの接続線を節約するために、時分割でJTAGのピンの情報を送信するプロトコルのようです。本質的にはJTAGと同じ情報を伝えているはずですが、時分割な分遅そうです。

gccやEclipseを使った開発は「マイコン徹底入門」のサイトが詳しいです。このページの作者さんが「STM32マイコン徹底入門」という本も書かれています。とてもいい本です。

STM32VLDiscoveryそのものの使い方については、エレキジャックのサイトで「STM32バリュー・ラインを使ってみる」という連載が始まっています。


というわけで、3本つなぐだけで、JTAG(SWD)デバッグができちゃいます。もちろん、STMicroのARMじゃないと駄目です。

ところで、JTAGデバッガとマイコンボードは、どちらの電源を先に入れるのがいいんでしょうか?特にSTM32VLDiscoveryは保護用のバッファICがいるわけではないので、ちょっと怖いです。保護用ということだと、マイコンボードにつなぐラインには100Ω程度のダンピング抵抗をいれてやったほうがいいと思います。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ST-LINK? (ノンノ)
2011-12-08 10:56:23
こんにちは
STM8S と STM32VL の ST-LINKは
大分内容が違うものなのでしょうか?
(済みません内容をよく調べていなくて)

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