〜友人と花屋を経営する斎藤慈雨と、古い日本家屋にひとり棲みの予備校講師・北村栄。お金をかけなくとも、二人で共有する時間は、“世にも簡素な天国”になる。
「心中する前の心持ちで、つき合っていかないか?」。人生の後半に始めた恋に勤しむ二人は今、死という代物に、世界で一番身勝手な価値を与えている―。恋愛小説の新たなる金字塔。内容「BOOK」データベースより
初、山田詠美作品です。「消された一家」を読んで、重苦しい気持ちになっていたので、とぉ〜ってもフワフワした文体に癒されました。
42歳の独身男女が恋に落ちて、まぁ何とも言えない『おバカ』な二人になっていきます。
二人の会話や仕草が、とても心地よく、読んでいて優しい気持ちになれます。
ヒロイン・慈雨の一人称で語られていくのですが、「冷静と情熱の間に」のように、お相手の栄の側から見た恋愛模様を読んでみたくなりました。
大きな事件や、どんでん返しもなく、フワフワしたまま、すぅーっと物語がエンディングを迎えます。
ところどころに、名作と言われている恋愛小説の一文が効果的に挿し込まれており、独特の空気感に拍車がかかります。
「こんな人生、こんな恋をしてみたいなぁ〜」と思わせてくれる物語でした。
★★★3つです。
「心中する前の心持ちで、つき合っていかないか?」。人生の後半に始めた恋に勤しむ二人は今、死という代物に、世界で一番身勝手な価値を与えている―。恋愛小説の新たなる金字塔。内容「BOOK」データベースより
初、山田詠美作品です。「消された一家」を読んで、重苦しい気持ちになっていたので、とぉ〜ってもフワフワした文体に癒されました。
42歳の独身男女が恋に落ちて、まぁ何とも言えない『おバカ』な二人になっていきます。
二人の会話や仕草が、とても心地よく、読んでいて優しい気持ちになれます。
ヒロイン・慈雨の一人称で語られていくのですが、「冷静と情熱の間に」のように、お相手の栄の側から見た恋愛模様を読んでみたくなりました。
大きな事件や、どんでん返しもなく、フワフワしたまま、すぅーっと物語がエンディングを迎えます。
ところどころに、名作と言われている恋愛小説の一文が効果的に挿し込まれており、独特の空気感に拍車がかかります。
「こんな人生、こんな恋をしてみたいなぁ〜」と思わせてくれる物語でした。
★★★3つです。