これも引っ越し作業中に発見して読み始めました。
新本で購入した記憶があります、奥付見ると1981年4月(18版-初版1969年、売れてたんですねぇ)
年からみると小学校6年生くらい...懐かしい。
ありがちですが当時星新一から小説の世界に入り、氏絶賛のフレドリック・ブラウンを読み始めた記憶があります。
「発狂した宇宙」や「シカゴ・ブルース」などは当時からわかりやすく楽しく読んでいましたが、短編集は正直無理無理読んでいたような記憶もあります。
本書もそんな一冊ですが、ということで読み出しました。
内容(カバー記載)
当代きってのSF短編の名手ブラウンが描く奇想天外なお話のかずかず。月に思いをよせるハツカ鼠,いとも善意に満ちた怪物ベムたち,ゴキブリの思念投射に惚れ込んだ男,サンドウィッチの中の宇宙船等々,奇抜な着想と豊かなファンタジーにいろどられた全9編の物語の饗宴はいかなるSF嫌いの読者をもSFファンに変えてしまう不思議な魔力を持っている。前集「未来世界から来た男」「天使と宇宙船」に並ぶSF名短編集である。
上記の補足ですが、本書「宇宙をぼくの手の上に」は1951年刊行のブラウンの第一SF短編集です。(創元で出た順?)
とりあえず読了後の感想、フレドリック・ブラウンすばらしいです。
最初3編は正直いまひとつの出来かとも思いましたが、4編目の「ノック」辺りからテンポ・構成・内容といいすばらしい。
アシモフの「停滞空間」所収の短編は殆ど覚えていませんでしたが、今回はかなり内容も覚えていました。
当時わからないながらもなんだか印象に残っていたんでしょうね。
さすがは絶版になっていないだけのことはある、ということでしょうか。
ブラウンのいい作品を集めて短編集を出したら再評価されそうな気がします。
(もしかしてもうされている)
-序文
作品ではないですが、著者のSFへの思いが伝わってくる。
(SFは自由に設定できるという意味で「真」の文学)
○緑の地球
私的には安直な展開な気がしました、結末も。
古き良きSFという感じですねぇこの辺は現代で生き残るのは厳しい気がしました。
○1999年
アシモフ初期短編集辺りに出てきそうなミステリもの。
味わい深い探偵ですが、ちょっと安直かなぁ。
○狂った星座
星座の狂った理由を覚えていたためどうも楽しめませんでしたが、仕掛けというより登場人物のネジのゆるみ具合がなんだかシュール。
結末と仕掛けはやはりちょっと安直かなぁ。
(覚えていた)
○ノック
この作品辺りからブラウンらしいひねりが効いてきて楽しめます。
wikipediaによると「最初二行で完璧なショートショート」となっていることで有名とのこと。
そこから、ある設定を創って絶妙な展開でストーリーを進めて、最後の「なるほど」というオチ...うなりました。
(なんとなく覚えていた)
○すべて善きベムたち
ブラウン得意の(?)SF作家が主人公の作品。
前作同様絶妙です。
もう少しで安直な作品になりそうなギリギリのところで仕上げている。
なんだか登場人物が日常とくっついているようで離れているところが魅力的。
イソップ童話的味わいです。
(なんとなく覚えていた)
○白昼の悪夢
メイントリックは若干安直ですがミステリ仕立ての作品。
主人公や周りがパニックになっていく様子がなんだか異世界な感じでいいですね。
ブラウンは「発狂した宇宙」や「火星人ゴーホーム」でもこのような展開を描いていますが得意なんだでしょうね。
なんだかひどいことになっているのに、周りの人も主人公もなんだかおかしい??。
味わい深い作品です。
○シリウス・ゼロは真面目にあらず
まぁ安直なんですが、ここまで安直に書かれるともうなんとも言えないというか不思議な味わいを持つようになります。
テンポもいいし楽しめます。
○星ねずみ
安直なアイディアですが、ブラウンが描くとなんだかおかしい。
前にも書きましたがイソップ童話の味わいですね。
ねずみがかわいいのと、世界で一番有名なねずみのパロディになっているのもブラックな感じでなんだか笑えます。
(覚えていた)
○さぁ、気ちがいに
これもパニックものといっていいでしょうね。
昔読んだのをなんとなく覚えていますが、その時は「怖い」と思った記憶があります。
アイディアそのものは安直なのですが、ミステリ仕立てというかサスペンス仕立で主人公巻き込まれ型パニックを書くのがうまいんでしょうねぇ。
今読んでも十分楽しめますし、なんだかわさわさした感情が呼び起されます。
フレドリック・ブラウンは正直「幻滅したらやだなぁ」と思って読み出しましたのですが改めて良さを再発見した気がします。
中学生くらいでは面白さがよくわかっていなかったんでしょうねぇ。
「大人の童話」という感じで現代でも十分通用しそうです。
60年生き残る作品というのはすごいですね。
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新本で購入した記憶があります、奥付見ると1981年4月(18版-初版1969年、売れてたんですねぇ)
年からみると小学校6年生くらい...懐かしい。
ありがちですが当時星新一から小説の世界に入り、氏絶賛のフレドリック・ブラウンを読み始めた記憶があります。
「発狂した宇宙」や「シカゴ・ブルース」などは当時からわかりやすく楽しく読んでいましたが、短編集は正直無理無理読んでいたような記憶もあります。
本書もそんな一冊ですが、ということで読み出しました。
内容(カバー記載)
当代きってのSF短編の名手ブラウンが描く奇想天外なお話のかずかず。月に思いをよせるハツカ鼠,いとも善意に満ちた怪物ベムたち,ゴキブリの思念投射に惚れ込んだ男,サンドウィッチの中の宇宙船等々,奇抜な着想と豊かなファンタジーにいろどられた全9編の物語の饗宴はいかなるSF嫌いの読者をもSFファンに変えてしまう不思議な魔力を持っている。前集「未来世界から来た男」「天使と宇宙船」に並ぶSF名短編集である。
上記の補足ですが、本書「宇宙をぼくの手の上に」は1951年刊行のブラウンの第一SF短編集です。(創元で出た順?)
とりあえず読了後の感想、フレドリック・ブラウンすばらしいです。
最初3編は正直いまひとつの出来かとも思いましたが、4編目の「ノック」辺りからテンポ・構成・内容といいすばらしい。
アシモフの「停滞空間」所収の短編は殆ど覚えていませんでしたが、今回はかなり内容も覚えていました。
当時わからないながらもなんだか印象に残っていたんでしょうね。
さすがは絶版になっていないだけのことはある、ということでしょうか。
ブラウンのいい作品を集めて短編集を出したら再評価されそうな気がします。
(もしかしてもうされている)
-序文
作品ではないですが、著者のSFへの思いが伝わってくる。
(SFは自由に設定できるという意味で「真」の文学)
○緑の地球
私的には安直な展開な気がしました、結末も。
古き良きSFという感じですねぇこの辺は現代で生き残るのは厳しい気がしました。
○1999年
アシモフ初期短編集辺りに出てきそうなミステリもの。
味わい深い探偵ですが、ちょっと安直かなぁ。
○狂った星座
星座の狂った理由を覚えていたためどうも楽しめませんでしたが、仕掛けというより登場人物のネジのゆるみ具合がなんだかシュール。
結末と仕掛けはやはりちょっと安直かなぁ。
(覚えていた)
○ノック
この作品辺りからブラウンらしいひねりが効いてきて楽しめます。
wikipediaによると「最初二行で完璧なショートショート」となっていることで有名とのこと。
そこから、ある設定を創って絶妙な展開でストーリーを進めて、最後の「なるほど」というオチ...うなりました。
(なんとなく覚えていた)
○すべて善きベムたち
ブラウン得意の(?)SF作家が主人公の作品。
前作同様絶妙です。
もう少しで安直な作品になりそうなギリギリのところで仕上げている。
なんだか登場人物が日常とくっついているようで離れているところが魅力的。
イソップ童話的味わいです。
(なんとなく覚えていた)
○白昼の悪夢
メイントリックは若干安直ですがミステリ仕立ての作品。
主人公や周りがパニックになっていく様子がなんだか異世界な感じでいいですね。
ブラウンは「発狂した宇宙」や「火星人ゴーホーム」でもこのような展開を描いていますが得意なんだでしょうね。
なんだかひどいことになっているのに、周りの人も主人公もなんだかおかしい??。
味わい深い作品です。
○シリウス・ゼロは真面目にあらず
まぁ安直なんですが、ここまで安直に書かれるともうなんとも言えないというか不思議な味わいを持つようになります。
テンポもいいし楽しめます。
○星ねずみ
安直なアイディアですが、ブラウンが描くとなんだかおかしい。
前にも書きましたがイソップ童話の味わいですね。
ねずみがかわいいのと、世界で一番有名なねずみのパロディになっているのもブラックな感じでなんだか笑えます。
(覚えていた)
○さぁ、気ちがいに
これもパニックものといっていいでしょうね。
昔読んだのをなんとなく覚えていますが、その時は「怖い」と思った記憶があります。
アイディアそのものは安直なのですが、ミステリ仕立てというかサスペンス仕立で主人公巻き込まれ型パニックを書くのがうまいんでしょうねぇ。
今読んでも十分楽しめますし、なんだかわさわさした感情が呼び起されます。
フレドリック・ブラウンは正直「幻滅したらやだなぁ」と思って読み出しましたのですが改めて良さを再発見した気がします。
中学生くらいでは面白さがよくわかっていなかったんでしょうねぇ。
「大人の童話」という感じで現代でも十分通用しそうです。
60年生き残る作品というのはすごいですね。
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