創元推理文庫から出ているチャンドラー短編全集の2ということで、中編4っつとエッセイ1編が収録されています。
収録作品は下記のとおり。
「チャンドラー短編全集2 事件屋稼業」
「事件屋稼業」(Trouble Is My Buisiness, 1939年)
「ネヴァダ・ガス」(Nevada Gas, 1935年)
「指さす男」(Finger Man, 1934年)
「黄色いキング」(The King in Yellow, 1938年)
「簡単な殺人法」(The Simple Art of Murder, 1944年)、エッセイ
(原題と年は解説に無かったのでwikipediaから引きました)
先日ブックオフで105円で購入した本です。
ブログを書き出してから、「買ってきた本は読もう」とか「読み出した本はとにかく読もう」という気になってきています。
いい傾向だ。
読了後の感想としては、ストーリーがワンパターンかつ単純。
全編ハードボイルドな探偵が出てきて、事件に巻き込まれ、誰かの部屋に入ったら死体が出てきて、何人か撃たれて、ちょっと意外な犯人が出てくるというものでした。
チャンドラーは早川の「長いお別れ」(清水俊二訳)しか読んでないですが、あれもそんな話だったなぁ。
なんだか一つの型を究めようとしているような執念深さを感じました。
というワンパターンな展開ですが、文章は、年を追うごとにこなれている感じがしました。
この本の中では最初の作品、1939年の事件屋稼業=「マーロウもの」が一番洗練された文章な気がしました。
まさに村上春樹風、文体そっくり、まねしたんだろうなぁというのがわかります。
(もちろん村上春樹が)
洗練したハードボイルドが味わえました。
同じマーロウが出てくる作品でも「指さす男」はマーロウのキャラも確立されていないように感じました。
初期短編では作者死後、主人公名を「マーロウ」に無理やり変えているものもあるらしいので「これも?」と思わせられる感じです。
「ネヴァダ・ガス」では毒ガスでの殺害をしていますが、もっと簡単に「銃でズドン」でいいのでは?と思いました。
それほど精緻なトリックを仕掛けているわけではないので、最後の「簡単な殺人法」記載のとおりもっとシンプルでいいような気がします。
チャンドラー最初の長編「大いなる眠り」が1939年ですから、初期にはいろいろ試行錯誤していたんでしょうね。
「黄色いキング」は天才ジャズメンが出てきたり、なかなか楽しかったです。
この作品集の中では私的には、「事件屋稼業」と「黄色いキング」がよかったです。
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「チャンドラー短編全集2 事件屋稼業」
「事件屋稼業」(Trouble Is My Buisiness, 1939年)
「ネヴァダ・ガス」(Nevada Gas, 1935年)
「指さす男」(Finger Man, 1934年)
「黄色いキング」(The King in Yellow, 1938年)
「簡単な殺人法」(The Simple Art of Murder, 1944年)、エッセイ
(原題と年は解説に無かったのでwikipediaから引きました)
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全編ハードボイルドな探偵が出てきて、事件に巻き込まれ、誰かの部屋に入ったら死体が出てきて、何人か撃たれて、ちょっと意外な犯人が出てくるというものでした。
チャンドラーは早川の「長いお別れ」(清水俊二訳)しか読んでないですが、あれもそんな話だったなぁ。
なんだか一つの型を究めようとしているような執念深さを感じました。
というワンパターンな展開ですが、文章は、年を追うごとにこなれている感じがしました。
この本の中では最初の作品、1939年の事件屋稼業=「マーロウもの」が一番洗練された文章な気がしました。
まさに村上春樹風、文体そっくり、まねしたんだろうなぁというのがわかります。
(もちろん村上春樹が)
洗練したハードボイルドが味わえました。
同じマーロウが出てくる作品でも「指さす男」はマーロウのキャラも確立されていないように感じました。
初期短編では作者死後、主人公名を「マーロウ」に無理やり変えているものもあるらしいので「これも?」と思わせられる感じです。
「ネヴァダ・ガス」では毒ガスでの殺害をしていますが、もっと簡単に「銃でズドン」でいいのでは?と思いました。
それほど精緻なトリックを仕掛けているわけではないので、最後の「簡単な殺人法」記載のとおりもっとシンプルでいいような気がします。
チャンドラー最初の長編「大いなる眠り」が1939年ですから、初期にはいろいろ試行錯誤していたんでしょうね。
「黄色いキング」は天才ジャズメンが出てきたり、なかなか楽しかったです。
この作品集の中では私的には、「事件屋稼業」と「黄色いキング」がよかったです。
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