鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

一ツ橋書店の併用問題集を解いてみた。

2008年12月30日 | 参考書・問題集

 先日、新古書店で入手した問題集です。早速、力だめし編の1級模擬試験(第1回)を解いてみました。14-3以降は出題されていない旧字体の書き取りと外国地名の当て字読み問題15点分は割愛しました。 「問題と解説」と同じ基準で修正点も付記しますと、

157/185(84%)→157/181(86%)

でした。

1,よく間違う問題が載っていた。

 6-3Kの諺で出題された

猫の歯に のみ( ×鑿

をまた間違えました。これは、諺の意味を理解していないと引っかかります。以前、故事諺辞典はあまり使わなくても正解に達することが多いとの記事をかきましたが、この諺は意味を理解していないと解けません。私は、「成語林」を愛用していますが、ネットの くろご式慣用句辞典も益々充実しています。

2,問題傾向が少し古いと思う。

 この問題集について、国会図書館の蔵書検索をしたところ、最初の納本は、1994(H6).2ですから、 約15年間販売されているロングセラーです。頁数は298頁でずっと同じです。私が入手したものは、2006(H18)年3月17日/1刷発行とあり、改訂版と銘打っています。

 ただ、模擬問題は、14-2以前の問題形式であり、同音訓異義問題も10問有りますので、H18に改訂した訳ではないでしょう。本試験で同音訓異義問題が独立の小問として10問出ていたのは、9-1~14-2ですから、屹度この間に改訂され、その後は改訂されていないのでしょう。

 無視する問題は少なかったから、模擬問題は当時の本試験に準拠していると思います。ただ、その後、本試験の問題は難化していますから、現在の本試験の問題傾向に合致しているかは疑問です。

3,「必携」だけの訓読みは無視していいと思う。

 9-1~14-2では、「辞典」になく「必携」だけにある訓読みが出題されていました。従って、この問題集の「本書の内容と使い方」に、

 「必携」には・・「毀」の訓読みは、「こぼ(つ)」「やぶ(る)」「やぶ(れる)」「そし(る)」「や(せる)」となっている・・つまり、訓読みについては、通常の辞書では字訓としていない字義も含んでいる・・これらの読み方も出題の対象になっている

との記載はその当時としては首肯できます。しかし、14-3以降は、呷(あお)る以外は、「辞典」に載っている訓読みしか出題されていませんので、「毀」については、こぼ(つ)、やぶ(る)、そし(る)の三つでいいでしょう。

 なお、この内、やぶるは、見出し語がありませんので、出題可能性は、「こぼつ」や「そしる」よりも低いと思われます。「過去問情報」に拠ると、こぼつの読みは、14-2Y 16-3Y、そしるの読みは、12-1Yに出題されていますが、それ以外の訓は出題されていません。

 この問題集には、1級漢字の訓読みチェックシートがありますが、憶えるべきことを少なくするとの観点から、「必携」にしか載っていない訓は無視をして、「辞典」の訓に絞って学習したいと思います。

4, 取り敢えずは積んでおこう。

 それと、力だめし編以外の分野別攻略編は、準1級と1級が混交しています。準1級も忘れてきているので一緒に学習すればいいのでしょうが、ちょっと使いづらいです。まだ、他の問題集もあるので、これは後回しにします。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿