津城寛文・匡徹の徒然草Shiloh's Blog

時事問題や世間話その他に関して雑感を記し、著書その他の宣伝、関係者への連絡も載せています。

労働は1日8時間まで

2017年09月04日 | 日記
 このブログでも何度も繰り返しているこの言葉は、100年以上前の、空想的社会主義者にしてスピリチュアリスト、ロバート・オーウェンの、労働時間に関する歯止めです。

 あらゆる業界で、残業、労働時間超過が、問題化、表面化しています。医師、看護師、教師、介護士、保育士など、「師」「士」の付く国家資格をもった人も、「やめたい」「われわれも人間(生活者)だ」という声があがっています。
 医師や教師は、「生活のためにこの仕事をしている」とは言えない雰囲気があり、じっさい、生活のため「だけ」に、そういう「聖職」を選んだ人は、少数者でしょう。しかし、やはり、よほど恵まれた条件の人以外は、「生活のため」が、第一の目的にちがいありません。生活を害うような労働環境であれば、「辞めたい」と思う人が出るのは、当然のことです。

 端的にいって、「労働は1日8時間まで」が守れないのは、少ない人数で多くの仕事を処理しているからです。必要な全労働時間を、8時間で割れば、必要な人数が出ます。その人数を、配置するのが、問題の唯一の解決です。

 社会全体の意識は変わってきているのですが、現場の指導的な地位にいる旧世代の人たちが、「自分たちの頃は・・」という意識があるようで、なかなか変らないようです。人が生活できないように追いつめている、構造的な仕掛けがあちこちにあって、それに意識的・無意識的に手を貸している人びとがいます。こんな当たり前のことを理解するのに、あなた方は、あとどれだけ時間がかかるのですか?

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参考:
「オーウェン『自伝』他の未邦訳部分
――解説と抄訳」
『身心変容技法研究』6号、2017




 

 
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