OAインストラクターのオンとオフ

パソコンインストラクターshienaのお仕事と日常

自宅でパソコンを開く、という一歩。

2008年12月26日 | インスト日記
パソコンスクールでのエピソードです。

3か月ほど担当している、中~高齢の方々の、Photoshop Elements講座のクラス。
デジカメを初めて触るという方々と、デジカメの梱包されている箱を
開けるところからはじめました。
写真の撮り方から、印刷、編集・・・と、順番にゆっくり進めているところです。

最近、楽しくなってきたご様子で、今日は皆さん
ご自身でElementsで作成なさった作品を
お持ちになって、見せてくださいました。

その中で1名のかたが、素敵なクリスマスカードを作成して、
プレゼントしてくださいました。

こういうサプライズは、嬉しいですね♪

もとから入っている、テンプレートを組み合わせた
基本的なものなのですが、自分ではがきを作って、
編集して、保存して、ちゃんと印刷できた!
ということは、たいへん大きな一歩で、素晴らしいことです。

いや、感動で何度も書いてしまいますが、
最初は、怖々、プリンタの紙の入れ方も初めて、インクの替え方も
初めてという方々です。


そう、なにより、自宅でも操作なさろうという気持ちを
もっていただけていることと、
実際にチャレンジして、生活の中で楽しんでいらっしゃるということが、
とてもうれしいことです。


パソコンや、ソフトに慣れない方々のなかには、
スクールでは操作してみるけれど、自宅ではパソコンを閉じたまま
開かない・・・という状況の方が多いです。
そういう方々が、少しずつでも、楽しさを感じていただけて、
やってみようという、興味と、前向きな気持ちを持っていただけることは
大きな前進です。
そう、自宅でPCを開くことは、やる気がアップしてきたという現れです。


とにかく、楽しく、楽しく、操作をして、
教室に来たら、たくさん笑って、また楽しく、学んだことを
生活で役立てられるようなクラスを作っていけたら、
私自身にとっても、それは本望で、嬉しいことです。

自分自身も、前向きなパワーを持って、これからもやっていきたいです。



6年目の危うさ

2008年12月03日 | インストコラム
そろそろ、インストラクタの仕事を続けて、6年目となります。
まだ6年です。 もう、かな?


最近、ふと、自分の危うさを感じることがあります。
それは、「この程度で大丈夫だろう」という感覚。

お客様に対する対応、説明の仕方など、今までの経験と照らし合わせて、
「このラインで進めれば問題ないだろう」という、妥協が出るようになってきました。

・・・とは言っても、この妥協は、必ずしも悪いものではないと思うのです。
これまでの学習の結果だし、たぶん、何年も同じ道を続けていれば、
当然、こういう、よくいえばバランス感覚が身についてくる。
それに、この先も長く続けていくからには、ある程度の妥協をしていかないと、
どこかで息切れしてしまう。


ただ、”今までの経験”に甘えてしまったら、いけないと思うのです。
今まで、いろいろな講師と仕事をする機会がありましたが、
そういうとき、さまざまなベテランと呼ばれる講師の横顔に、
チラホラ見えていた、「気づけない」危うさ。

受講生の感情や様子、進み具合、ペース、その他いろいろ。
気づけない講師がしばしばいることに、どうしてだろう、って
疑問を感じることがありました。

それは、もしかしたら、こういう長年の経験の積み重ねによる妥協が
よくない方向へ向いているのではないのだろうか、ということを、
ふと、最近思うようになりました。


「このラインで進めれば・・・」というやり方は、悪いことではないと思うのです。
ただ、「ライン」を決めるということは、様々な受講生をひとくくりにすることです。
受講生ひとりひとりが見えなくなります。
そこから、「気づけない」危険が起こるのだろうと。。




細く、長く、続けていくために、よい意味で妥協しながらも、
経験に甘えないという厳しさを持って、
今後も続けていこうと思うのでした。



長く続くパソコンスクール-ニーズをつかむ

2008年11月30日 | インストコラム
パソコンスクールのお話です。

今私が勤務しているスクールでは、長く通う方々が多いです。
たとえば、6年・7年と通ってくださいます。
それは、ご年配の方ばかりでなく、30代や40代の
比較的若い層も含まれます。

通常のスクールの場合、ある程度できるようになったら卒業、
というのが常ですが、そうではなくて、すでに
自分である程度パソコンを使えるようになった方々も
継続して通い続けます。

また、何年続けても、使えるようにはならず、それでも
挫折することもなく、ずっと通う方もいらっしゃいます。


パソコンスクールに通う目的としては、
「使えるようになる」「自分でできるようになる」というものが
一番多いし、教える側も、それを目指してインストラクションするわけですが、
パソコンを学習する目的は人それぞれ、本当にいろいろです。

使えるようになる、ということよりも、
”そこに行って楽しむ”、”新しいことに触れて楽しむ”
”インストラクタやほかの受講生とのコミュニケーションを楽しむ”
という目的でいらしている方も案外多いです。
特にスクールの場合。

カルチャーセンターのようですが、それを求めて来る方も多いですね。
そういう環境では、受講生に、いかに楽しく通っていただくか、
という配慮が必要です。

「できるようになる」ということばかりを目的とせず、
「いかにこの時間を楽しんでもらうか」ということに目的を置いて
インストラクションを継続していくと、
自然と長く長く続けてくださる方が増えるような気がしています。

今、勤務しているスクールでは、そのプラスの循環が
非常にうまくいっているんだと感じています。
通っている方が、とっても楽しそうなのです♪


委託訓練、IT講習、企業研修、スクール…などなど、いろいろな講習会、
一言に「パソコンのインストラクション」と言っても、
受講生が変われば、目的もさまざまです。

顧客のニーズに応じて、こちらのインストラクションの進め方や
受講生への接し方、柔軟に変えていく必要がありますね。


特にスクールの場合は、いかに長く通い続けてくださるか
ということが、スクールの存続にもかかわります。

どういうスクールを作っていきたいのか、
何を伝えたいのか、今一度振り返り、
顧客のニーズを見直すことで、長く続く教室を作っていくことが
できるのではないかと思います。

パソコンを通じて何を伝えたいのか

2008年10月04日 | インストコラム
タイトルにしたようなことを、最近よく考えます。

私は、趣味でフラワーアレンジメントのお教室に通っています。
そこの先生がよく言うことなのですが、お花に触れることを通して、
生きているものを大切にする気持ちや、感謝する気持ちを持ってほしいということ。
生き物にハサミを入れて、アレンジしていくわけです。
それらに感謝して、美しく活けること。
そして、最後まで大事に手入れをして世話をすること。

アレンジメントの上手い下手などよりも、そういう意識をもってもらうことを
一番に考えているそうです。

草花を生き物として大切に触れることを、意識することで、
少し、人生が潤って、豊かになります。
これって、とっても素敵なこと。


そこで、ふと、自分はパソコン操作をインストラクションする中で、
受講生に何を伝えていくことができるだろう、伝えていきたいのだろうと、
考えました。

新しいことを知る楽しみや、スキルアップしていくことの楽しさ、かなあ。

習い事って、技術の上達を望むことももちろんだけれど、それだけではなくて、
精神的な面での楽しみや広がりに出会うことも、大事で、
それこそ、とっても楽しいことだと思います。
それが、より、生きることを豊かにします。


指導する立場の人間は、その技術を指導することで
“何を伝えたいのか、何を感じてもらいたいのか”という、
ブレないポリシーを持って受講生に対することで、よりよい時間を
受講生へ提供できるのではないかと、思います。



最近のこと

2008年08月19日 | インスト日記
かれこれ、新しいスクールで仕事をはじめて、4か月ほど経ちました。
もっと長くやっている気がしているのですが、実はまだ4か月。
本当速いなあ、と書きたいところですが、
時がたつのって、案外遅いのではと思う仕事の毎日です。

週3日の仕事は、なかなかハード。
お給料が相場よりもよいので、ハードなのは当然なのかもしれませんが、
長く通っている方が多いスクールですので、ネタを考えるのが都度苦しむところです。

毎回、スクール勤務の前日は、準備・予習や資料作成や、ネタ考えたりで、
寝るのが2時3時となり、寝不足になります。

そろそろ、気楽に講座をできてもよいくらい、この仕事を続けて
年数も経っているのですが、まだまだ、そうもいきません。
毎回、同じような操作をするにしても、準備に時間がかかるので、
日常生活、気持に余裕がない日々が多い現状。


心配症なんだろうな、きっと。
いろいろと、準備して、自分が安心しないと、講座を行えないという。
でも、こういう、スクールで少人数のセミナーの場合、流れ次第で脱線し放題なので、
結局準備していったことのほとんどを行えないこともあります。
そんなこんなで、実はあとから振り返ると、そんなに準備しても意味なかった、
っていうことが多々あります。

だから、あまり気負わずに、気楽にいければよいのですが、
なかなか、性格がそうできないものです。
もう少し、心に余裕をもった生活がしたいと思うこのごろです。


収入をとるのか、心のゆとりをとるのか・・・ということを、
考えるようになってきたこのごろです。

自分の人生だから、無理して大変な思いをしなくても、
生きていくのに不自由しないお金プラスアルファを稼げて、
心豊かな生活ができれば、それが一番なのかしらん、とかね。

今年でこの仕事続けて6年となるわけですが、
まだまだ、自分の働き方を模索する日々です。

++++++

ところで先日、重い腰を上げて、ようやく、MCASのWord2007を受験してきました。
昔から、パソコンをはじめとする機械ものが大の苦手な私は、
やっぱり、試験勉強は辛かった!
そう、受講生の気持ちがよくわかりますね。
試験頑張っている方を担当すると、人事とは思えず。
「あと少しですね!頑張って」とか「半分来ましたね。その調子です!」と、
一生懸命応援してしまいます。

結果は、満点で合格しました。
1000点満点って、まさに今旬の「超気持ちいい!」ですね。

自分の講座の受講生の皆様にも、この苦労の後の感動を、
かみしめていただきたいです。



やさしいだけじゃ、ちょっと足りない。

2008年06月28日 | インストコラム
今回でメイン担当3回目の、ある資格試験の講座。
次回の打診も来たから、次で4回目。
だんだん、だんだん、工夫ができるようになってきた。

若い子相手の講座、優しく丁寧なだけじゃだめんなんだと感じている。
受講生がご年配の場合は、優しく丁寧な、だけでも充分いけるけれど、
若い人たちの場合は、そこに、適度な厳しさと緊張感と、
自主性を促す工夫がより必要であると。

やさしく丁寧で親しみやすいということは必要だけれど、
そこに、若干のスパイスを加えることで、
より受講生たちをぐっとひきつけることができるのだと感じています。

やさしく丁寧なだけでも、もちろん、まずいわけではないけれど。
それだけでも、アンケートには良い回答が返ってくるし、クレームも出ないけれど、
たとえば、講座の中盤で欠席の人が増えたり、眠っている人が増えたりと、
そういう若干ルーズなところが出てきてしまう。

まあ、その程度のことだったら、講座に支障が出るとかそこまで
問題になるようなことでもないので、そのままでもよいのだろうけれど、
もっと、受講生をひきつけ、出席率を上て、さらに、
眠ってしまう人を減らすには、スパイスが必要。


講師は、若干の近づきがたい緊張感を出しつつも親しみやすくいる。
正反対のことかもしれないけれど、その絶妙なバランスが大事。
近づきすぎず離れすぎない距離。


また、常に、自分勝手に進めず、受講生に話しかけるつもりで講座を進めること。
「一緒に」やっている、という、「話しかけられている」「一緒に会話している」という
感覚を持っていただくことで、眠る人も少なくなるんじゃないかと思う。

講師とのつながりを、講座の中で感じることで、
受講生の中で「参加している」感覚をもっていただくことができるのだと。

特に広い教室の場合、一番後ろの席の人は、気がぬけがち。
講師から遠いし、声も遠くに聞こえるからか、講座中に
ふっと違う場所へ旅立っている顔をしていることが多い。
以前も何度もこのブログにも書いているけれど、やはりインストは、
ずっと前にいるだけではなく、動き回ることが大事ですね。
緊張感を、教室全体にいきわたらせるために。



親切丁寧でありながらも、親切すぎる対応はしない。(ここ重要)
親しみやすくありながらも、緊張感を忘れない厳しさを持つ。
ある程度の距離をとりながら、見守る。
そして、余裕を見せる工夫。


特に、長期の資格試験の対策講座で、受講生のモチベーションを保つためには、
この力の入れ具合引き具合が、ポイントなのではないかと感じ、
実践してみるこのごろです。



謝りすぎる講師

2008年04月27日 | インストコラム
最近、とてもステキな講師に出会いました。
メインの方なのですが、大変受講生想いでいつも謙虚。
それでいて非常にパソコン全般について詳しくていらっしゃる。

その方のサブに入ることがよくあるのですが、本当に毎回すばらしくて、
感動のため息をつくほどです。

ただ、最近ひとつだけ気になっていることが。
たいへんすばらしい講師なのですが、えてして、受講生に対して謝りすぎるところがあるのです。

うっかり、予定していた進行を忘れてしまったり、
ちょっと操作を間違えてしまった時、口癖のように
「私の準備不足で大変申し訳ありませんでした。」とおっしゃいます。

そんなとき、いつも「いやいや、そんなに謝ることないのになァ」と思います。
予定と違う進行をしてしまっても、いくらでも別の方法で修正することはできます。
進行の手順に正解はありませんものね。
また、少しくらい操作を間違えてしまっても、それくらいのことなら
誰しもしばしばあることですので、普通にやり直せばよいことです。

多少の間違いやうまくいかなかったことがあっても、それは講師側の都合で、
受講生にとってみたら、きちんと理解できれば問題ないわけです。
おそらく、講師が進行を失敗したと感じていても、案外受講生は
それほど大きな問題に感じていないことの方が多いような気がしています。

謝ることでかえって、失敗したことを強く印象付けることになって、
本当は失敗のうちに入らないほど小さな失敗が、大きなものに感じられてしまうことが心配です。

また、しょっちゅう謝ることで、
講師をナメる受講生が現れるのではないかということも心配です。


失敗しても、それを上手に軌道修正し、何事もなかったように講座を終了させ、
同時に受講生に達成感と満足感を与えられる。
そういうことも、講師の大事なスキルのひとつなのではないかと感じる今日この頃です。





資格はあるのにできない人

2008年04月26日 | 色々な生徒さん
Microsoft Office Specialistの話です。
根強い人気の資格で、スクールでも目指す人が多いです。

今回新しく働くことになったスクールに通ってらっしゃる、Aさん。
WordもExcelもExpertレベルまで受験し、合格なさっています。
相当できる方なのかしらん、と思いきや、実はパソコン操作の基礎も含め
ほとんど身についていない状態です。

この試験の合格者にありがちな状態です。
多くの試験対策の問題集には模擬試験CDが付属しているので、
おそらくそれを繰り返し練習し、操作を暗記なさったのでしょう。
実はこの試験、操作の内容や意味を理解していなくても、
操作手順さえ暗記できれば、合格できてしまうという落とし穴(?)があります。
暗記が得意な人にとっては、それほど苦はなく合格できるのではないかと
思います。

しかし、それでは試験の意味がまったくありません。
いくら履歴書に資格を書けても、中身が伴っていなければ何にもなりません。

資格試験の勉強を行う時には、合格することだけを目的とするのではなく、
学習している内容が、実務にどう活用できるか、応用できるかを
常に考え想像しながら学習することが、とてもとても大事です。
資格をとったあとに、何をしたいのか、どう活かしたいのか、考えることが大事です。
私が担当する受講生には、常々そういうことを伝えています。


最近の試験対策の本は、自学自習ができるような工夫がきめ細かにされています。
たとえば、個別講習で試験対策を行う場合、
テキストが自習に最適な形式ですので、受講生が進めるのにまかせていれば
インストラクタがほとんど声かけをせずとも、問題なくテキストを進められます。
そして、合格できてしまうでしょう。

+++

操作の反復練習は、テキストにまかせればよいのだと考えています。
インストラクタは、”学習している操作をどう活かすのか”を
お伝えし、例を挙げ、時に演習を加えながらトレーニングしていく。
そこに力を入れることが重要だと思います。

よく出るところだけを教えるのがインストラクタではありません。
受講生のスキルをより引き上げていくことが任務だと思っています。

受講生にとっても、そういうインストを受けながら、独学では得られない気づきや
収穫を得ることで、スクールに通う意義をより強く感じられるものなのでは
ないでしょうか。

また、何度かここのブログにも書いていますが、
「想像力を働かせる」「ひらめく」ことが、記憶の定着につながるのです。
様々な活用方法を皆様に想像していただき、「そうか!」というひらめきを繰り返すことが
結果的に合格への最短コースとなるのだと感じています。

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冒頭に書いたAさん。
これからExcel・Wordと実践練習を繰り返すこととなりました。
まずはExcelの文書作成と関数から。
完成図を見て、そのとおりに書類を作るトレーニングです。

文書作成をしながら、試験で学習したことを、どこでどう活かせるのか
学んでらっしゃいます。
毎回がひらめきの連続のご様子で、大変熱心に学習してらっしゃいます。

操作はたくさん知っているのに、まだまだ、ひとつひとつの意味を理解しきれておらず、
活かしきれない様子です。
これから、多少時間はかかるでしょうが、Aさんと一緒にステップアップして
いきたいと思います。
反復練習とコツさえつかめば、きっとぐんとレベルアップできる方だと思うので、
今後がひそかに楽しみでもあります。




新年度、新しい環境へ

2008年04月25日 | インスト日記
ここ2年ほど、スクール勤務を離れていました。
スキルアップの目的もあって、しばらく集合形式の講座で講師の仕事をしてきました。
紆余曲折あり、この4月からまた、スクールインストを再開しました。
再開といっても、以前働いていた場所でということではなく、
別のスクールでの勤務です。

これからは、週数回のスクールインストに加え、これまでどおり
集合形式の講習会講師の仕事も続けます。
また、一度は終わったと思ったテキスト作成の仕事ですが、
こちらも、引き続き請負発注をくださることとなり、
結局、自宅で作業を行うこととなりました。

数年前、続けられるか不安だったダブルワークですが、
今となっては、ダブルどころか、4つを同時にこなしています。
やってみればできるものでした
内勤したりスクールで働いたり、外にでたりしてみましたが、
私には、こうやっていくつかの仕事を同時に進める働き方が
一番合っているということがわかりました。
今の状態が、一番働きやすいです。

+++++

ところで、今回勤務することになったパソコンスクール、
個人経営でこじんまりとしたところです。インストは校長含め全3名です。
開校してからもうかれこれ8年近くになるそう。
部屋は広く、個別講習とセミナー講習、マンツーマン講習を行っています。
小さなスクールですが、大変エネルギッシュな環境です。

月謝は相場よりも2割ほど高め。
高くすることで、一定の顧客層を保っているのだとか。

ここでの仕事を始めて、そろそろ1ヶ月が経過します。
やはり、月謝が高いからか地域柄か、受講生の層が違うことは実感します。
熱心で上品で、きちんとした方が特に多いように感じています。

担任制なので、私の曜日のクラスに通ってらっしゃる生徒さんとは
末永いお付き合いとなります。
楽しくスキルアップしていただけるよう、そして、長く通っていただけるよう、
力を尽くしていきたいと思っています。


ところで、個別講習の大変なところは、生徒さんが5名いれば5名、
全員違うことを学習している点です。
今回の教室は、インストが、とにかくしゃべります。
質問に答えるだけではなく、ひとりひとりへ個別にインストラクションをし
ひっぱっていく形式です。

Word・Excel・PowerPointの2003・2007の基礎応用、そして
Photoshop Elementsなどの画像加工ソフト、
すべてが同時に進行していきます。

集合形式の講師の場合は、自分が担当する講座の内容のみを、
とにかくしっかり予習して準備していけばよいわけですが、個別の場合は
すべてのアプリの、すべてのレベルが、同時に進むなかで
インストしていくわけなので、自分も駆け足ですべてを網羅する必要があります。

そういうわけで、最初はちょっぴり大変。
また鍛えられます。


そんなこんなの新年度ですが、今年度も一年楽しくお仕事できればと思います。

雇われて働く者の覚悟

2008年03月09日 | 日記・雑記
久しぶりに記事を書きます。

ここ2年ほど、ある会社で、講習会用のテキスト作成の仕事をしていました。
それが、この3月で終了します。

昨年末から会社の改革が行われるなかで、
コスト削減のため、今後はテキスト作成を行わないという方針に
決まったそうです。
それに伴い、テキスト作成にかかわっていた人たちのほとんどが、
その職場からサヨナラすることになりました。
よい職場環境だったので、長く勤められるとよいなあ、って
漠然と考えていましたが、その希望はかないませんでした。

定期的にある程度固定した収入が入っていた仕事が急になくなって思ったのが、
リストラって、本当辛いだろうなぁ・・・と。

私はそこで、正社員でもありませんでしたし、たった2年という短い期間の勤務でしたが、
やはり、急に大きなお仕事がひとつなくなるということはイタイし、ショックもあります。
こんな軽い立場であっても衝撃を受けるのですから、これが正社員で
長く勤めていた方だったら、そのショックはきっと数倍・数十倍でしょう。
さらに、年齢や技術のあるなしといった事情から、再就職がなかなかできないとなれば、
さらに苦労が重なることと思います。

今回の経験で、雇用訓練を受講なさるかたの気持ちが、
今までよりもリアルに感じられるようになった気がしています。

いろいろな事情を抱えて、次のお仕事へ向けて技術を身につける方々。
そういう方々に対して、どのように接するのがよいのか。
せっかくの機会なので(変な表現ですが)、ひとたび、考えてみようと思います。

+++++

同時に今回の件で、雇われて働くということや、臨時で雇われるものの立場の
低さを痛感しました。当たり前のことかもしれませんが。

こういう立場で働く場合は、常に、いつ切られても生きていけるような
準備をしておく必要がありますね。
足場をひとつではなく、複数固めておくということもひとつの対策でしょうし、
資格をたくさん取得して、“技術”という武器を装備していくのも対策かと思います。
こういう立場で働くことを選んだ以上は、急に仕事がなくなるかもしれないという危機感と
そうなった場合の覚悟と対応策を、常に頭の片隅においておく必要がありますね。


幸いなことに、また4月から、当たらしい場所でのお仕事が決まりました。
この2年ほど、集合形式の講座ばかりを担当していましたが、
また“パソコンスクール”でのインストに戻ります。
スクールでのお仕事、やっぱり好きです。
今後は、集合形式の講師と、スクール講師の掛け持ちで、またがんばっていきます。

Microsoft Office Specialist Excel2003 講座 終了

2007年12月22日 | その他の講習会
大学の生涯学習センターでの秋のMOS講座が終了しました。
3ヶ月間の講座で、受講生は役30名、年齢層は10代~50歳代。
サブの先生が1名つきます。

同じ講座は、今年の春にも行いました。
前回は、最終日に大事なポイントをお伝えする予定だったのですが、
最終日の出席率が悪く、残念でした。
今回は、最終日にやることを具体的に予告したので、
皆様きちんと出席してくださいました。

比べるのはよくないかもしれませんが、この秋の受講生は
春の受講生よりも、底辺のスキルが若干高めで、皆様大変前向きでいらっしゃいました。
毎回積極的に質問をくださって、私も大変楽しく進めることができました。


最終日、皆様教室を出る際にご挨拶くださったのですが、
お若い方(10~20代?)が、「この3ヶ月間、すごく楽しかったです!」
とコメントをくださって、うれしかったです。


「楽しく→自然に→スキルアップ!」を目指している私にとっては、
受講生に「楽しかった」という感想をお持ちいただけることが
一番うれしいことです。


あとは皆様、ご自身で頑張って、無事合格をつかんでくださることを祈っています。

また来年の春~夏の講座で、同じMOSの試験対策講座を行います。
次回はどんな受講生に出会えるかな??
楽しみです。

+++++++

次回への課題。

FOM社の緑の試験対策本を使っているのですが、
テキスト中程のあたり、しばらく単調な内容が続きます。
前回も今回も、このあたりで少々中だるみが見られました。
出席率の減少、また眠っている人が多々、など。

後半の計算や関数あたりから最終日にかけては、また
ピリリと締まってきたのですが、中盤あたりの進め方は少々工夫する必要がありそうです。

よい緊張感を保って、進めていけたらと思います。

スキルの差

2007年12月22日 | IT講習
自治体の1日有料パソコン講習会。内容はエクセル入門講座。
受講生は11名でサブはつきません。

ここの場所でのお仕事は今年から定期的に行っているのですが、
エクセル入門の担当は初めてでした。
先日のこの講座は受講生のスキルに開きがありすぎて大変でした。

一応、パソコン入門の講座を受講済みか同等のレベルのある方を
対象にしているのですが、今回はパソコン入門以前のレベルの方が2名
いらしていました。

さすがに、クリックやドラッグや「選択する」ということの意味を
ご存知ない方がエクセルを行うのはかなり酷です。

1名はご年配の男性。全くできないというわけではないのですが、
なかなかついてこられません。
とにかく、マウス操作や文字入力の基本とコツだけでもわかれば
少しは違うだろうと思い、休憩時間などに個別で対応していました。

しかし、残念ながら結局午後の講座の前に、気づいたらお帰りになっていました。
仕方なかったかな。


もう一名の遅れ気味の方は、ご年配の女性。
この方は、途中途中でギブアップしている様子が見られたものの、
最後まで頑張って受講なさっていました。

ただ、最後のほうは、もうほとんどついてこられていませんでした。

こういうときに、サブの先生がいない講座は辛いです;

あとの9名の受講生は問題なくついてこられていますので、
その遅れている1人の受講生のために、進度を遅らせるわけにもいきません。
テキストの内容も盛りだくさんでしたので、時間に追われる講座でもありました。


こういうとき、どう対応すればよいのかなあ・・・と悩みつつも、
その方はおいて、先に進めるしかありませんでした。
もちろん、できる限りのフォローはしましたが。
私1人では、フォローするにも限りがあります。

「もう一度、入門の講座から受講してくださいね」ということなのかな。。


また来月も同じエクセル入門講座を担当します。
今回と同じように、スキルの開きが大きくなるのかな。

少々の不安を感じてます。

パソコン入門講座 - 「注目する」時間を作ること

2007年12月13日 | IT講習
自治体の有料IT講習会です。
年齢層は30代~70代。受講生は8名でサブはつきません。

6時間の講座で、パソコン初心者にパソコンの基本から
インターネット・電子メールまでインストラクションします。

今回、「カーソルの位置に注目する」という点に特に重点を置いて進めてみました。

初心者対象の講座でよくあることですが、
カーソルが表示されていないのにいきなり文字入力を始めてしまうとか、
またその反対で、「文字入力する前にクリックする」という動作だけを意味もわからず覚えていて、
カーソルが表示されているところを、とにかくクリックしてから入力を始める方。

文字を入力する時には、そこにカーソルが表示されていなければいけないということ。
また、”カーソルを表示するために”クリックするということ。
慣れた者にとっては無意識にできてしまうことですが、
初めてパソコンに触れる方々にとっては、ここをきちんとおさえられるかどうかで
今後の習熟度も変わってくる、小さいようで大きなポイントです。

今回は、文字入力の練習を行ったあとに、その文書の中を自由にクリックしていただく
時間を長めに作りました。

ただクリックするだけですが、クリックしたところにカーソルが表示されるということ、
また、マウスポインタの形によって、カーソルが表示されるときとされないときがあるということ。
それを体験していただきたかったのです。

とにかく、大切な部分はそこだけに「注目する時間」を作ることが大切だと思っています。
他の操作の中(例えばインターネットの検索など)で
「クリックしてカーソルを表示してから文字入力しますよ」とお伝えしても、
そのときには別の操作に意識が向いているため、文字入力については
いくらアナウンスしても、受講生の耳に入らないのです。

入力の際にアナウンスするのであれば、「カーソルが表示されていますか?」という
言い方がよいのかなぁと、考えています。
その部分に注目して「見て」「判断して」いただくクセ付けが大切。
今回はこのやり方で成功でした

カーソルのないところに入力を始めてパニクる方が出ず、ホっとした次第です。
ちいさいことでも、ひとつひとつのステップを丁寧に積み上げていくことが
大切ですね。

+++

反省点。

今回の受講生はたった8名でしたが、スキルの差が天地ほどありました。
初心者といっても、文字入力が全くできない方、ローマ字が全くわからない方と、
それらが、全てできている方といます。

どうしても、インターネットやメールといった場面で、
文字入力がネックで進みに差が出ました。

サブがつかないので、入力できない方を置いていくわけにもいきません。
かといって、自力で全て入力できるまで待っていることもできません。

遅い方の分は、私がどんどん入力をお手伝いしちゃっていました。
「入力は練習重ねればできるようになりますから、今回はお手伝いしますね」
と、一応アナウンスしながら行ったのですが、
どうも、私が横から入力してしまったためにかえってペースを乱して混乱した方がいた様子。

あらかじめ、前置きで講座前にでも、その点を了承していただいてから
このような対応をすればよかったかな、と思っています。
前置きは結構ポイントですね。

次回の課題です。

パソコン入門講座

2007年11月09日 | IT講習
初心者対象のパソコン入門講座。
2日間のサブのお仕事が終わりました。
短い時間の講座ですが、マウスを初めて触った方々が、
講座終了時、操作できるようになってイキイキとした表情でお帰りになる姿に
私も大変元気付きます。


今回を含めた最近数回の講座で気づいたこと。

●ペイントを利用して、ウィンドウサイズの変更練習(最大化・元に戻す)など
 を行うときに、ペイントの編集画面とウィンドウとがごっちゃになってしまう方がいる。

1人だけではありません。毎回の色々な講座で必ず数名いらっしゃいます。
[最大化]ボタンをクリックすると、ウィンドウではなくて、ペイントの編集画面が
大きく表示されると勘違いなさるというケース。

ウィンドウとは何かを、最初にしっかりと受講生に認識していただくことが大切と感じました。


●Wordを起動すると、前回作成した文書の続きが表示されると勘違いしている方がいる。

普通のアナログな世界を考えた場合、ノートを開いて鉛筆で文字を書いて、
後日同じノートを開いてまた続きを書いていきます。
そこには、以前書いた文字が残っているわけです。

パソコンに初めて触れるご年配の方は、そんな感覚でWordを起動してしまう様子です。

パソコンでは、ファイルごとに名前を付けて保存するということ、
Wordを起動すると、毎回新しい文書が表示されるということ。
アナログな世界とはちょっと違った考え方をすることを、初めに付け加えておくと
躓きがなくなりそうです。



初心者対象の講座では、毎回新しい気づきをいただいています。
色々な種類の講座を行ってきたけれど、やっぱり、ご年配や初心者対象の講座が好きだなぁ♪

インターネット入門

2007年11月03日 | IT講習
パソコン初心者(ご年配の方々)対象の、インターネット入門講座。
10時間かけて、文字入力からホームページ閲覧・電子メールまで進めます。

たっぷり時間があるので、ゆっくりと繰り返し練習しながら進めることが出来ました。
初心者対象の講座は、これくらいの時間があって丁度良いかもしれない。


今回の講座で感じたこと。

●キーワード検索で、検索ボックスとアドレスバーの区別が
 きちんとついていない方が多い。

これは、私がサブで色々な講座に入っている時から感じていたことですが、
今回もまたそのように感じました。
今では、アドレスバーにキーワードを入れても、検索ボックスにアドレスを入れても
それなりに検索できてしまうところも、また受講生の感覚を
あやふやにしてしまう様子。

アドレスバーと検索ボックスの違いを、しつこいほどに繰り返し繰り返し
お伝えする必要があるようです。


●キーワード検索の、検索結果の一覧が何なのか理解できていない方がいる。

これは、あなどりました。結構こういう方が多かったです。
最初に説明しても、次に操作すると、また「?」になってしまうのですね。
なるほど、確かに・・・、たとえば国語辞書などを引けば、
開いたページにその詳細が書いてあるわけですが、
インターネットの検索では、キーワードを入力して検索ボタンをクリックしただけでは
その詳細な情報にはすぐにたどり着けません。

キーワードを入力し、検索ボタンをクリックして表示されるページは
検索結果の一覧で、そこからさらに様々なページを開いて情報を探す・・・、
その手順を理解できていない方がいました。

一緒に操作をすればできるのですが、いざ実習の時間になると、
キーワード検索をして、検索一覧で止まっている方が多々。
次回からは、ネット検索の手順と考え方をお伝えする方法を
少々工夫したいと思います。


●電子メールの「受信」と「送信」がごっちゃになっていしまっている。

確かに、講座ですから、「送信」して「受信」を、一連の流れのなかで
行うわけです。
どこからどこまでが送信の作業で、どこからが受信なのか・・・、
その区切りがイマイチついていない方がいました。

メールを送信したら一度立ち止まって、受信するときには、
これから「受信します!」ということを印象付けて行うことが
重要と感じました。



今まで、「パソコン」というものに触れる機会のなかった方々。
ご年配の皆様の場合は特に、「説明を聞く」→「理解する」→「自分でできる」までに
時間がかかります。

最初の説明が肝心ですね。
順番に、ひとつひとつ丁寧に積み上げること。
「難しい」という感覚を持たせないよう、「簡単で楽しく」な雰囲気で操作を進めること。


最近、講座終了後のアンケートに「楽しかったです」という
コメントを書いてくださる方が増えました。
資格試験の講座でも、初心者対象の講座でも、
最後には「楽しかったな」という感想をお持ちいただければ、
それが一番嬉しいことです。