社会不適合者エスティのブログ

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三低女子の婚活事情 45ページ「戦争の幕開けとカップリングの深夜」

2020年02月16日 | 三低女子の婚活事情
リコラとアーサーはようやく平穏を取り戻してドライブデートをしていた。

日常やこれからの夢やベルガの事などを話してくつろぐように過ごしていた。

リコラ「口では言ってないけど、背中がそう語ってたんだよね。」

アーサー「背中で語ってた?」

リコラ「お兄ちゃんは小さい頃から何か疑問があるとすぐに質問ばかりして周りを困惑させてたの。ちゃんとした理由のないルールには全く従おうとしなかったし、茶髪でロングヘアーだったから、王帝国境私立学校初等部の時からよく黒に染めろとか短髪にしろとか言われてたの。」

アーサー「それ人権侵害だろ。リコは何も言われなかったのか?」

リコラ「私のクラスはメルヘンランド人の教師が担当してたし、私自身は黒髪だった事もあって初等部では無難に過ごしてたけど、お兄ちゃんはそうはいかなかったみたい。それもあって早い内から自分はみんなとは違うという意識を植えつけられてたの。」

アーサー「ベルが目標に向かって突っ走るようになったのは、周りからの攻撃をかわす手段だったのかもな。」

リコラ「お兄ちゃんが言うには、将来の夢をよく聞かれる事が多い学校だったから無理くり目標を持たされてたの。」

アーサー「好きでバリスタを目指してたんじゃないのか?」

リコラ「子供って将来の夢を何度も聞かれたりすると、何か目標を持たないと駄目なのかなって無意識に思っちゃうんだって。お兄ちゃんも例外じゃなかったって事だね。」

アーサー「俺も似たような経験がある。学生の時はやりたい事なんて全然なかったからなー。」

リコラ「私もやりたい事なんてなかったよ。防衛戦争の最中に通学してたから、平和な生活ができればそれで良いって思ってた。」

アーサー「そりゃ毎日航空機が飛んでいく光景を見ながら通学なんて、スリル満点もいいとこだ。ん?噂をすればあんな大量に。」

リコラ「王国空軍が演習してるんだね。えっ?嘘でしょ?」

アーサー「何で演習中の航空機が王国海軍を攻撃してるんだ?」

リコラ「あれって帝国自衛隊の航空機じゃない?」

アーサー「ジパングとは平和条約を結んでいるはずだぞ。早く避難してみんなにこの事を知らせないと。」

リコラ「どうしてこんな事に。」

リコラたちは急いでギルドカフェに避難したが、いつも以上にベルガの落ち込みは激しく、

この攻撃を受けてメルヘンランドはジパングに宣戦布告し、再び防衛戦争の幕開けとなった。

リコラ「お兄ちゃん、そう落ち込まないでよ。」

ベルガ「落ち込んでないよ。気分が沈んでいるだけだ。」

リコラ「それを落ち込むって言うんだよ。」

ベルガ「今日は僕のフィアンセの姉の結婚式だったんだ。それなのにジパングは平和条約を破棄してダイヤモンドハーバーに攻撃してきた。その時近くにあった結婚式場が帝国自衛隊に爆撃されたんだ。」

リコラ「何でそんな事になったの?」

ベルガ「あの結婚式場は元々軍事基地だった建物を建て替えたものだ。だから上空から見れば軍事基地と変わらないし、人も集まってたから軍の集会と勘違いして攻撃したんだ。」

リコラ「酷い。」

アーサー「フィアンセの姉はどうなったんだ?」

ベルガ「死んだよ。パートナーと一緒に。」

アーサー「元老院はジパングに宣戦布告したんだってな。」

ベルガ「ああ。王国内にいるジパング人たちが迫害を受けないと良いけどね。」

アーサー「こんな時までジパング人をかばうんだな。」

ベルガ「インターネットが普及した今、国民国家の時代は終わった。僕からすれば防衛戦争なんて同じ人間同士の争いにしか見えないし、ジパング人にも良い人がいるのは知ってるだろ?」

アーサー「そうだな。桜子たちはどうするんだ?」

ベルガ「安全のためにしばらくはうちで一緒に住む事になった。」

桜子「しばらくお世話になりまーす。」

明歩「まさかベルの家に泊まる事になるなんてねー。」

桜子「私お客さんからジパング人は国へ帰れって言われたんですけど、ベルガさんが何の罪もない個人の責任を問おうとするなら、お前が帰るべきだって言ってくれたんですよ。」

明歩「ベルにそこまでの度胸があったなんて意外。」

アーサー「そうだったのか。」

ベルガ「悪いのはジパング人じゃなく、黒杉内閣の方だからね。」

アーサー「ジパング人にも良い人がいるのは知ってるけど、あの怒りに任せた報道じゃ、国民もジパング人を憎むようになるんじゃないか?」

ベルガ「大半は黒杉内閣が悪いと認識してるけど、一部の人はジパング人に怒りを向けてるからね。」

リコラ「じゃあもう婚活イベントはしなくて良いんだね。」

ベルガ「今はそうだけど奴らとの戦争に負ければ、またやらされる破目になる。」

アーサー「何で奴らはダイヤモンドハーバーに攻めてきたんだ?」

ベルガ「プファンが妊娠中なのを知ったからだろう。」

アーサー「プファンって確かずっと前の防衛戦争でジパングから制海権を取り返した提督だろ?」

ベルガ「そうだ。黒杉内閣はプファンが妊娠中でしばらくは海軍を動かせない事を知って、対外進出を企んでいるという名目で攻めてきたんだ。」

アーサー「対外進出って、とんだ言いがかりだな。」

ベルガ「ボルゴが軍事費を大幅に増やしたのが原因だろう。しかも意図が不明なままだから、それでジパングが不信感を持って攻撃してきたんだ。無力化の魔法が発動する情報も漏れていただろうな。」

アーサー「無力化の魔法を使えば、ジパングに流出した魔法兵器を無力化できるからな。それにしてもこんな時に妊娠か。全然男が寄ってこないって言ってたけど、相当肝が据わった奴が見つかったんだな。」

ベルガ「それ・・・・僕なんだ。」

アーサー「マジかよ。じゃあプファンの子供って。」

リコラ「お兄ちゃんの子供だよ。」

ベルガ「結果的に僕がダイヤモンドハーバー攻撃の口実になっちゃったんだよね。だから僕にも責任はあるんだ。」

アーサー「まあ、済んだ事は悔やんでも仕方ない。これからどう行動するかだ。ベルが俺に教えてくれた事だろ?」

ベルガ「ふふっ、そうだね。そういえばデートはもう終わったの?」

リコラ「攻撃を受けた場所の近くにいたから避難してきたの。だからデートの続きをここでしてるの。」

ベルガ「じゃあ夕食作ろうか。せっかくだから泊まっていったら?」

アーサー「良いのか?」

ベルガ「良いんだよ。僕の部屋には桜子と明歩が泊まるから、リコの部屋しか余ってないけど。」

リコラ「私は別に構わないよ。」

アーサー「・・・・分かった。じゃあお言葉に甘えようかな。」

リコラたちは夕食を済ませると深夜になって寝床に就こうとしていた。

アーサーはリコラからカップリングをするかどうかの返事を聞いていた。

アーサー「リコのパジャマ姿初めてだな。」

リコラ「あんまりじろじろ見ないでよ。恥ずかしいから。」

アーサー「そう言われてもな。魅力的な女子を見るなと言う方が難しいよ。」

リコラ「さっきから胸ばっかり見てるし、そんなに気になるの?」

アーサー「気にならないって言えば嘘になるな。」

リコラ「さっきの返事だけど。」

アーサー「ああ、正直に言ってくれ。」

リコラ「私なんかで良かったら・・・・喜んでつき合わせてもらうね。」

アーサー「リコ・・・・ああ、ずっとリコの事大事にするよ。」

リコラ「アーサー・・・・んっ、ちゅっ。」

アーサー「ちゅっ、ちゅっ。」

リコラとアーサーは今までの遅れを取り戻すかのように激しく唇を重ねた。

アーサーはキスしたままリコラの豊満な胸を何度も揉みしだいて服を脱がした。

リコラ「んんっ、あんっ、ちょっと・・・・アーサー。」

アーサー「前々から思ってたけど、リコって胸大きいよな。それに・・・・凄く柔らかい。」

リコラ「でもこれで得した事なんて全然ないよ。」

アーサー「何でだよ?」

リコラ「いつも男子から視線を感じるし、女子からは嫉妬の目で見られるし、物を持つ時だってこれのせいで下が見えなくて段差が怖い時あるし、何でみんな、こんな大きいだけの胸を欲しがるのか意味が分からないよ。」

アーサー「ないものねだりは人の宿命みたいなもんだ。それにただ大きいだけじゃないぞ。張りもあって形も良い。乳首だって色も形も良いし、思わず吸いつきたくなる理想的な胸だ。」

リコラ「感想なんて求めてないんだけど。」

アーサー「乳首の感触はどうかな。」

リコラ「ああんっ、だめっ、んっ、気持ちいいっ。」

アーサー「やっぱり感じやすいんだな。」

リコラ「あんっ、あんっ。んんっ、だめぇー。」

アーサー「(凄い。全身がマシュマロみたいだ。ずっと抱き合っていても飽きないくらい気持ちいい。)」

リコラ「もう汗が出てきた。」

アーサー「パンツが濡れてるな。」

リコラ「誰のせいだと思ってるの?」

アーサー「濡れたらちゃんと脱がないとな。」

リコラ「あっ、ちょっと。もう・・・・恥ずかしい。」

アーサー「リコの全裸ってこんなに奇麗なんだな。」

リコラ「こんな事するの、アーサーだけだからね。」

アーサー「分かってるよ。んっ、ちゅっ。」

リコラ「んんっ、ちゅっ。はあ、はあ、ねえアーサー。」

アーサー「何だよ?」

リコラ「こうして2人共全裸になって、体も温まってきたのにいつまで焦らす気なの?」

アーサー「焦らすって?」

リコラ「分かってるくせに・・・・お願い・・・・もう我慢できない。」

アーサー「だから何?」

リコラ「その・・・・入れてほしいの。体を・・・・重ねてほしいの。」

アーサー「言えたじゃねえか。」

リコラとアーサーは暑い夜を過ごし、もう一度風呂に入ってぐったりしたまま、

熟睡して朝を迎えたものの、ベルガにはすぐに見抜かれてしまい赤面していた。

リコラ「はあ、まさかこんなに疲れるなんて思わなかった。」

ベルガ「昨晩はお楽しみだったね。」

リコラ「そう言うお兄ちゃんは誰と寝てたの?」

ベルガ「やだなー、僕は桜子と明歩と普通に寝ただけだよ。」

リコラ「お兄ちゃんの普通は世間の普通じゃないからね。」

アーサー「起きてたのか。ていうか仕事時間までまだなんだよな。」

ベルガ「そうだよ。うちは午後から仕事だ。」

リコラ「お兄ちゃんは夜行性だからね。午前中は熟睡してる事が多いの。」

アーサー「だからギルドカフェは昼からなのか。」

ベルガ「いつもはリコが午前中に仕込みとかしてるんだよ。」

リコラ「ケーキとかチョコとかは作るのに時間がかかるから、午前中に作らないと間に合わないんだよね。」

アーサー「今日はしなくて良いのか?」

リコラ「今日は簡単レシピで済ませるから大丈夫だよ。」

アーサー「いつもならもう起きてたのか?」

リコラ「うん。9時5時の人と同じリズムだよ。」

ベルガ「アーサーとずっと一緒にいたから寝られなかったもんね。」

アーサー「お、おう、そうだな。」

リコラ「じゃあ今から仕込みしてくる。」

ベルガ「行ってらっしゃい。カップリングおめでとう。リコの体気持ち良かったでしょ?」

アーサー「何で分かるんだよ?」

ベルガ「昨日の夜中にリコとアーサーが風呂に入っていたのが分かったからさ。今になっても床が所々湿っている。いつもより遅い時間にもう一度入浴したからだ。血と汗を洗い流すためにね。」

アーサー「もしかして怒ってるのか?」

ベルガ「とんでもない。リコを悲しませていたなら怒ってたけど、凄く機嫌が良かったから心配はせずに済みそうだ。」

アーサー「全部ベルの推理通りだよ。俺、今日からリコと正式につき合う事になったんだ。もうあんな女子とは二度と出会えないだろうからな。ずっと彼女の事大事にするよ。」

ベルガ「婚活イベントから解放されてからのカップリングだから、無理につき合ってるわけじゃないって証明できるね。」

アーサー「そうだな。ジパング警察にも届ける必要ないのが幸いだな。」

ベルガ「警察や婚活イベントごときの認定がないとできないカップリングなんて、本当の意味でのカップリングじゃないよ。」

アーサー「それを言っちゃおしまいだろ。」

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