テレビで『猫鍋』というのをやっていた。『猫鍋』と言っても猫を食べるわけではない。狭いところや丸みのあるところの好きな猫が、お鍋に入って寝たり遊んだりすることなのだ。寝ている姿は、なんとも可愛らしい。
そういうものを見ると、やってみたくなるのが私だ。
クロは以前、洗濯かごに入って寝ていたことがある。ということは『犬鍋』も期待できる。
「さぁ、君たちのために、こんなものを用意したよ」
「何これ」「状況がよくわからないんですけど」
「目の中に入れても痛くないほど可愛い君たちだが、これからの季節、食卓にたびたび登場するお鍋に君たちが入ることには抵抗がある。だから、いろんなものを物置から探し出してきたんだよ」
「これ、前にが咲いてた鉢だよね」「これは洗面器」
「いったい、どうしろっていうんだろう」「さっぱりわかんないね」
「ささ、好きなのに入って」「どうすりゃいいのさ」
「も~。そんなことより、遊ぼうよ~」 コロは去ってしまった…。
「行ってしまうなんて冷たいじゃないか」
「ほらほら、せっかくいい大きさの物を探してきたんだからさ」
ひとり取り残され固まるクロ。
結局、クロも入ってくれず『犬鍋』はできなかった。
「後ろ姿は黒猫なのに『猫鍋』のようにはいかないんだね」
今度、実家に行ったとき、使っていない土鍋でも探してこよっと。
やっぱりお鍋じゃなくちゃ、入ったとしても可愛くないよねっ。
そういうものを見ると、やってみたくなるのが私だ。
クロは以前、洗濯かごに入って寝ていたことがある。ということは『犬鍋』も期待できる。
「さぁ、君たちのために、こんなものを用意したよ」
「何これ」「状況がよくわからないんですけど」
「目の中に入れても痛くないほど可愛い君たちだが、これからの季節、食卓にたびたび登場するお鍋に君たちが入ることには抵抗がある。だから、いろんなものを物置から探し出してきたんだよ」
「これ、前にが咲いてた鉢だよね」「これは洗面器」
「いったい、どうしろっていうんだろう」「さっぱりわかんないね」
「ささ、好きなのに入って」「どうすりゃいいのさ」
「も~。そんなことより、遊ぼうよ~」 コロは去ってしまった…。
「行ってしまうなんて冷たいじゃないか」
「ほらほら、せっかくいい大きさの物を探してきたんだからさ」
ひとり取り残され固まるクロ。
結局、クロも入ってくれず『犬鍋』はできなかった。
「後ろ姿は黒猫なのに『猫鍋』のようにはいかないんだね」
今度、実家に行ったとき、使っていない土鍋でも探してこよっと。
やっぱりお鍋じゃなくちゃ、入ったとしても可愛くないよねっ。