キタカゼとタイヨウ

「意識不明の重体」「重症びまん性脳損傷」から奇跡的に回復、社会人になった息子のこと。母の読書記録などなど。

卒業

2017-03-11 09:30:23 | 交通事故・高次脳機能障害
医療センター脳外科診察最終日 (630日目)
来週からは専門病院へ転院となる。
そこで、薬と環境調整をして、
後遺症との上手な付き合い方を探る。

主治医に大学の話をしていたら

まさか、あれだけ頭打って大学に行くことができるとは思いませんでしたね。

と先生。
ええ、その通りです。
ドナーカードの有無聞かれましたから、ワタシ。
先生は、

本人の生命力にかけるだけです、我々はそのお手伝いしかできません

とそうおっしゃいました。



帰りに、これが最後と救命センターにも立ち寄る。

卒業しました、大学生になります。

忙しい中手を休めて廊下まで出てきてくれた看護師さんに
そう告げると、涙ぐみながらすごく喜んでくれた。


帰りに階段で主治医にすれ違って、

救命に寄ってきました

と言ったら、

みんな喜んだでしょ。
励みになるから、時々寄ってあげてね

と言われた。
主治医も息子も今月で医療センターは卒業。

息子が歩いた時、
救命センター内で拍手が起きたこと。
退院すると告げた時泣いて喜んでくれたこと。
630日間大変お世話になりました。


再来週、もう一度リハビリに行ったらおしまいです。
いつか、どこかで恩返しができますように。