つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

精霊は出てきません

2007-01-11 22:31:18 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、実は結構面白かった第772回は、

タイトル:EREMENTAR GERAD――エレメンタル ジェレイド(1~11巻:以下続刊)
著者:東まゆみ
出版社:マッグガーデン ブレイドコミックス(初版:H14)

であります。

扇:そろそろ宣伝を再開しようかな~と思ってるSENでーす。

鈴:でも宣伝で定着するIP数は何割かなぁと思うLINNで~す。

扇:地道な努力のおかげで、今日の栄光があるのだぞっ!
だからもっとラノベ読みなさい。

鈴:まぁ、そりゃそうなんだが……。
って、なんでラノベに限定されるんだ!!
そりゃまぁ、ラノベだったらIP数は稼げるだろうがなぁ。

扇:ラノベが嫌なら、『世界の中心で、愛をさけぶ』とかでもいいぞ。
俺は遠慮するが。

鈴:あぁ、こいつの作品は、「満月の夜、モビイ・ディックが」を読んだな。
……こいつのは、いくらIP数が稼げようと読むのはごめんだな。
きっと……いや、絶対におもしろくないに決まっているからな。(毒)

扇:そいや、酷評してたな。
他にウケが取れそうな作品と言えば……『ダ・ヴィンチ・コード』『亡国のイージス』『嫌われ松子の一生』とかか?
あ、先に言っとくけど、私はどれも読む気ないからね。(横暴)

鈴:いや、まず私も読む気ないし~。まぁ、あえて言うなら、「嫌われ松子の一生」くらいかなぁ。
それでもなかなか手に取ることはないだろうがねぇ。

扇:結局……お互い、独自路線を突っ走るだけか。
じゃあ、萌え系読みなさい。
君の得意分野でしョ?

鈴:読むかっ!!!
と言うか、図書館にその手の本はほとんど置いてないから読む機会はないな。

扇:仕方ない……これだけはやりたくなかったが――。
一ヶ月連続で『マリみて』を。

鈴:やめろ~~~~~~~~~(笑)
「マリみて」だけで1ヶ月って……できないことはないが、やりたくないぞ。
それならしばらく「彩雲国物語」を続けたほうがよっぽどかよい。(爆)

扇:それはそれで、ウケそうだな。
じゃあ俺もウケを取るために、一ヶ月連続でコブラ一巻ずつ紹介するか。

鈴:思いっきり趣味じゃねぇかよっ!!!
ったく……それならやっぱり私が1ヶ月連続で「マリ見て」を……(爆)

扇:やるんだな?

鈴:いや、やらんぞ。

扇:そうか……やるんだな?

鈴:……やらんっ、やらんぞっ。

扇:本っ当ぉ~にやるんだなぁぁぁ?

鈴:やるわきゃなかろう~~~~~~~
だいたい、「マリみて」は、主人公のあの女のコ以外の話は、すんごいどうでもいいから1ヶ月もつわけないし(爆)

扇:(くすっ)
全巻買って読んだ奴が何言ってやがる……。

鈴:なに、読んでるから言えることだよ。
まぁ、全巻買ったのは無意味だったけどな(喧嘩売り)

扇:無意味って、あーた……。
膨大なストックを与えてくれたことに多少は感謝しろよ。
後半けなしまくってた『ヴァンパイヤー戦争』だって、一応役には立ったろ?

鈴:ストックってなぁ……。
使えなけれりゃストックの意味は大してないんだが……。
って言うか、実は短編集とか、記事にするほどのものでもないのがほとんどなんでな(毒)
まぁでも「ヴァンパイヤー戦争」は、いい記事稼ぎになったよなぁ(爆)
ありがとう、笠井潔って気はあるぞ(笑)

扇:でも、他の作品を読む気はないんだな?(笑)
じゃあ、リンリンが思いっきりファンを敵に回したところで真面目な話をしましょう。
エディルレイドと呼ばれる生体兵器を駆使する組織によって父王を殺され、国を奪われた悲劇の娘・アシェアが、最高位のエディルレイドである七煌宝樹・ジィンとともに旅をする正当派ファンタジーです。

鈴:それは青レーベルの話やっ!!!
この話は赤レーベルだろに。
では、まじめに。
空の賊、空賊に幼いころ、拾われて育ったクー、こと、クード・ヴァン・ジルエットは、戦利品のひとつだったエディルレイドであり、最強の血統であるレザーランス一属のレヴェリー・メザーランス、通称レンと出会う。
そこへエディルレイド完全保護協会アークエイルの面々がレンを保護するために襲撃(?)し、辛くもそれを逃げ出したふたりは、レンの望んでいるエディルガーデンへの旅路を、ひょんなことからアークエイルの面々と、エディルレイドを狙う敵と戦いながら進んでいく物語であります。

扇:作者がゲームのキャラデザやってたからか、前作がゲームの漫画版だったためか、ここらへんの展開はいかにもゲーム的だぁね。
少年漫画的主人公がボーイ・ミーツ・ガールして、なし崩し的に仲間が増えて、実はすべての鍵を握ってるのはヒロイン……ってやつだ。
ま、その場しのぎなストーリーでも、面白ければいいんだけどね。(笑)

鈴:とは言え、その場しのぎ、とは言いにくいところもまぁあるんで。
確かにお約束なボーイ・ミーツ・ガールのアクションものではあるが、もともとイラストレーターとは思えない、しっかりした作品ではあります。
まぁ、とりあえず、なんかここですでに「オススメです」と言っている気はしないでもないが、キャラ紹介……の前にCM~。


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扇:では、主人公のクー・ファン・シーマ。
騎士とダイバー、両方の能力を備えたバイアと呼ばれる存在で――。

鈴:それファイブスターやっ!!!
ったく、やり直しっ!

扇:ちっ……ノリの悪い奴め。
では、一応――主人公のクード・ヴァン・ジルエット、ことクー。
野郎テイスト全開な連中に囲まれて育ったためか、初めて言葉を交わした同年代の少女(に見える)レンに惹かれ、彼女に付いていくことを提案する……が、0.05秒でフラれた素敵な純情少年。(笑)
一見すると、レンの小綺麗な顔に惑わされたように思えるが、実は目的を持って生きる彼女を見て、人生の目的と呼べるものがない自分と比較し、憧れたというのが真相。このあたり、考え方に甘さはあるものの、生きることに対して真面目な子なのは間違いない。
ちなみに、初めてレンを見た時に封印されていた彼女を人形と勘違いし、身体の固さを確かめるため速攻で胸に手を伸ばしたり、初めて温泉宿に泊まった時に成り行きから裸のシスカを押し倒したりと、純情故にお約束をハズさないとこは素敵である。(爆)

鈴:そーねー。ちなみに、クーの趣味は「うさみみ」(=ばにぃがぁる)である。
では、本作ヒロイン、レヴェリー・メザーランスことレン。
通常でさえも稀少とされるエディルレイドの中でも、さらに稀少な七煌宝樹の血統である極めて強いエディルレイド。
クーがいた紅山猫レッドリンクスと言う空賊の戦利品として奪われ、クーをパートナーとすることとなる最強のエディルレイドのひとり。
通常は、無表情で過去の経験等から人間嫌いであったが、まっすぐなクーと出会ったことにより、武器として、さらにひとりの人間として成長していく。
何らかの理由により、エディルガーデンへ向かうことを使命としている。
ちなみに、戦闘形態などによって消耗した体力を回復する手段は睡眠、と言う極めて危険な特質を持っている。

扇:色んな意味で危険だよな。例えば、クーの色欲を助長するとか。(笑)
でも、この子のキャラが一番立ってるのはギャグ顔してる時かも知れん……。
では、本作の裏の主役・シスカ。
悪質なブローカーや暴力組織からエディルレイドを守るため、彼女達を回収して保護するという建前で動く『エディルレイド完全保護協会アークエイル』の末端工作員。
見た目は某ギル×ィギアの空族娘、性格は某バンパイア×イヴァーの凶暴赤頭巾という非常にオリジナリティ溢れるキャラ(皮肉)だが、後先考えずに行動するあっぽな面と、時折見せる冷徹な職業人の面の使い分けが絶妙で、登場以来最強キャラとして君臨している。
位置的にはクーとレンの中間あたりにおり、大人らしい意見を吐くことはあるものの、基本はどっち付かずの立場で悩む非常に不安定なキャラだったりする。まぁ、そこが魅力なのだが。(笑)

鈴:では、シスカとともにアークエイルのメンバーとして登場したエディルレイドのキーア。
ビキニな服装に、シースルーのひらひらをつけた色気のあるお姉さんな見た目に反し、戦闘後の回復手段が「食べること」というけっこうギャグ担当のお姉さん。
褐色の肌の肉感的な女性だが、武器形態は打突&鎖鎌の攻撃的なエディルレイドである。
しかし、キャラ的に見た目担当と思いきや、さすが人間よりもとんでもなく長く生きるエディルレイドだけあって、人生経験豊富らしく、クーやレン、ついでにパートナーのローウェンなどに、お説教を喰らわすお姉さんぶりも発揮する、このパーティ(?)の裏のご意見番。

扇:実はこのメンバーの要だわな、キーア。
んじゃ、そのパートナーのローウェン。
見た目があからさまにギ×ティギアのカイ・キ×クだったため、シスカのデザインのこともあって、私はしばらくこの漫画に手を出す気になれなかった。(苦笑)
シスカの後輩で、キーアと同契リアクトすればかなり強い筈なのだが、生真面目すぎる性格と押しの弱さからイマイチ目立たない苦労人。
実はパーティに属する人間の中では一番年長だったりするが、クーやシスカよりも理想主義に傾倒しており、年齢の割には頼りがいのない人物である。
大器晩成ってことにして、シスカに喧嘩を売った十一巻以降に期待……かな?

鈴:ん~、ではあとあえて出すとしたら、こいつらって言うキャラを。
ヴォルクス=ハウンド&チルルのエディルレイドハンターとそのエディルレイドのコンビ。
ハンターの名のとおり、エディルレイドを探し、捕らえ、売る商売に身をやつすヴォルクス、通称ヴォルくん(笑)と、見た目は幼女(ただし、エディルレイドのため年齢不詳)のチルルだが、仲介人の依頼によって捕らえたエディルレイドの関係で、クーたちと敵対することとなる。
ちなみに、ヴォルくんはプレジャーでもないシスカに負ける、と言う失態を演じ、やられそうなところをチルルに助けられ、空元気(?)な信条を変節すると言う、いかにも主人公たちの影響で改心する典型的なキャラ。
しかし……、ヴォルくんの変節ぶりを見て、「こいつ、ロリだったのか……」と慨嘆した人間は多数いるに違いない。

扇:ヴォル君って……ものの見事に、カッコ付けの寂しがりやだよなぁ。
オートガードで余裕ぶっこいたり、素手にこだわったおかげでシスカに作戦負けしたりと、あンたって実は格ゲー初心者でしョ? ってな感じの奴ではある。
他にもわんさか出てくるが、とりあえずこれだけ紹介しとけば充分かな~。

鈴:そうねぇ。
あとは、ラサティ&リィリア姉妹とかはいるが、このあともいろいろと出てきそうだし、とりあえずこの巻数ではこんなとこだろうなぁ。
ただ、そういう前に出てきて後で出てくるであろうキャラとかいろいろいるので、ぢつはけっこう完結したらしたで、もっぺん紹介してみたい少年マンガだと思ったりするんだけどね。

扇:そうさね。
十一巻になってもまだ一本通したストーリーが不鮮明とか、作者の仕事の関係上、露骨にグラフィックの元ネタがありそうなキャラが出てくるといった点は引っかかるものの、各キャラの性格の書き分け、及び、個々のエピソードの作り方は上手いので、実は結構読める作品だったりする。(読む前はかな~り偏見があったが)
ま、もう一度紹介したい作品は他にもあるから、木劇リバイバルについてはまた考えるとしよう。
では、相変わらず素直に褒めない木漫でしたが、今日はこのへんで、さよーなら~。

鈴:まぁでも、きちんとオチをつけてくれれば作品としてはOKだろうし、その中で個々のエピソードもおもしろければOKだろう。
実際、いまのところ、本編もサブもそれなりにおもしろく読めるように作ってあるからなぁ。(「聖伝」みたいに途中だけよくてラストがヘタレなんてことにならんことを、実は祈ったりはするけどね)
とは言え、いまのところ、各キャラのエピソードなど、十分に楽しめる作品でありますので、相棒ともども、ぢつはオススメな少年マンガであります。
と言うわけで、今回の木曜劇場はお開きであります。
では、さよ~なら~


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