つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

ヴィンランド・サガ6巻買いました! ~つれづれ号外~

2008-07-04 18:43:15 | つれづれ号外
さて、実は本記事よりこっちの方が人気あるんじゃないかとか思ってしまう号外拾壱回目は――。

タイトル:ヴィンランド・サガ6(以下続刊)
著者:幸村誠
出版社:講談社 アフタヌーンKC(初版:'08)

であります。

お待ちかね、キングダムと双璧をなす、歴史漫画の決定版、『ヴィンランド・サガ』の最新巻です。
以前、五巻まで紹介したので、ちょうど続きになりますね。(ウチにしては珍しい!)
例によって、既刊読了前提&ネタバレ満載で参ります、未読の方はくれぐれも御注意下さい。(定型文)


道中色々ありまして、遂に最凶トルケル軍団に追いつかれてしまったアシェラッド達。
トルケルの放ったヴァルキリーズ・ジャベリン改(2141236+強P。ゲージ2消費。ガード不可)によってザコ四人を殲滅され、一同はパニック状態に陥ります。
いつもの如く冷静に対処するアシェラッドでしたが、燻っていた反乱の火種を消すことはできず、敵を目前にして仲間同士の不毛な争いが――ってのが前巻までの大まかな内容。

で、本巻、いよいよトルフィンVSトルケル最終戦が始まりました!
アシェラッド先生は、「ねずみが熊にケンカを売ってやがる……」とかおっしゃってましたが――いや、そんなレベルじゃないでしょう。
敢えて言うなら、「スズメがプテラノドンに喧嘩を売ってやがる……」ってとこでしょうか。(ん? 大して変わらないか?)

つーかね、相手は廬山昇龍覇(623+P)で、突進してくる馬を真正面から吹っ飛ばす戦闘生物ですよ!
いくらトルフィンが加速装置を備えているからって、真正面からやり合って勝てる相手ぢゃないです。
まー、主人公特権って奴でかなり差は縮められますけどね……。

すいません、不毛なツッコミでした。
大方の読者の予想通り、序盤はスピードで勝るトルフィンが微妙に優勢。
トルケルの力任せの攻撃を紙一重でかわしつつ、ナイフでちょっとずつダメージを与えていきます。

トルケル御大、気付いてみれば服はボロボロ、手足は血だらけ。
手下達が驚愕する中、「いいぞトルフィン。お前に敵う奴ァ、オレの手下にも5人といないだろう」と、好敵手を絶賛します。(でもその言い方だと、アスゲートの方が強いってこと?)
もっともその直後に、「だがなァ、トルフィンよ。確かに強いが、お前の剣はなにか……なんかこー…フツ~~~ってカンジ?」と続けるあたり――あンた本当に挑発上手いね。(笑)

怒りゲージMAXで突進するトルフィン! 対するトルケルはダブル・アクス・クラッシャー(41236+強K→追加入力46+K)で迎撃!
しかしこれは命中せず、再び二匹の獣は激しい戦闘に入ります。
再び斧を交差させるトルケル、またしても同じ技かと思われましたが――

「真・ダブル・アクス・クラッシャアアアァァァ!」(236236+強K→追加入力46+K。ゲージ1消費)
※音声はイメージです。実際の台詞とは多少異なります。

斧で雪を吹き飛ばして視界を遮り、その隙に蹴りを放つトルケル!
しかし、オートガードを実装しているトルフィンは、それすらも防ぎます。
足のバネで蹴りの衝撃を殺し……「え?」――

トルフィンは人類初の有人飛行に成功しました。

ああ……地上があんなに遠いよ、父上。
トルケルだって豆粒みたいに見えるさ! あははははははは!
――その高さから落ちたら、普通は死にます。




閑話休題。
アシェラッドの手引きで本隊から離れたクヌートですが――夢の中でラグナルと最後の別れをしていました。
相変わらず、「王子なんてやだよぅ~」と嘆く彼に、ラグナルは自分の行ったゆとり教育を詫び、教育係として助言を与えます。
一言で言ってしまえば、諦めてハイパー・クヌートとして覚醒しようねってとこ。

目覚めたクヌートを待っていたのは、自分を賭けて争うビョルンとザコ十人、そして、相変わらずやさぐれているヴィリバルド神父でした。
もはや地上に自分を愛してくれる者はいなくなったと語るクヌート。
しかし、ヴィリバルド神父はラグナルの想いを否定し、愛とは何かを改めて問います。
(ここの問答は実に面白いので、ぜひ本編をお読みになって下さい! ……書くのが面倒になったわけじゃないです、多分)

かくて、この世に愛などないと悟ったクヌートは、自らの手で楽園を掴み取るために立ち上がる!
暴走ビョルンを正気に戻し、後からやってきた追っ手をも従えて、堂々凱旋。
トルフィンとトルケルの決闘が終わった場に現れ、威厳バリバリの言葉で全員をシメます――凄ぇ。

……あ、そう言えば、トルフィンVSトルケル戦、決着付きました。
アシェラッドをセコンドにしたトルフィンが、トルケルの弱点を攻めて逆転勝利――なのですが、実際は痛み分けに近かったですね。
泥仕合になりかけた所でトルケルの舎弟アスゲートが横槍を入れ、プライドが傷ついたトルケルが負けを認めた、そういう終わり方でした……つーか、これ以外にトルフィンが勝つ方法はないとも言えるが。(笑)

「父王とケンカだ」と宣言するクヌート! 「そのケンカ、助太刀しよう」と申し出るトルケル! ラグナル殺害を告白し、許されるならば自分を使って欲しいと願い出るアシェラッド! 顔キャラ達が歴史の大きな流れに乗る中、話に全く付いていけないトルフィン(主人公)の明日はどっちだ!?(笑)


いやマジでね、途中まではしっかり主人公だったんですよ。でも、ボロボロになってようやく愛しのアシェラッド(?)を取り戻したと思ったら、クヌートに美味しいとこ全部もってかれちゃって……何というか、この先の運命を象徴してる感じですね。そう言えば『聖戦士ダンバイン』のショウ・ザマも、戦いがシーラVSドレイクの様相を呈してからは、単なる一兵士に成り下がったなァ……。



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