つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

でらいと・ふあくとりぃ~

2007-06-28 02:22:21 | おしゃべり
さて、第890回であります。


鈴:先週、今月2回目のコンサートに行ってきたLINNで~す。

扇:聖飢魔IIは好きだけど、ミサには参列したことがないSENでーす。

鈴:なかなかコンサートは行けんからなぁ。
つか、1回のコンサートの費用で何冊本が買える!? と思うとなかなか出来ん芸当だったな(笑)

扇:それを言うなら、ゲームなんて当分買ってないぞ。
あれも本に換算すると凄いことになるからな。
つーか、やる暇がないとも言うが……。

鈴:ゲーム……先月買った「オーディンスフィア」をようやく起動させたばっかりだな。
「Now Loading」の長さに、けっこう後悔してたりするけど(爆)

扇:ああ、オウガの血脈を引くあれか。
割と人気が出そうな絵柄だが、アマゾンレビューでは結構痛いこと書かれてるな。

鈴:いやぁ、実際、痛いぞ。
システムも痛いが、各キャラのセリフも痛い……。
「君は彷徨う俺の前を不意に照らした輝く星だ。」ってセリフ聞いた瞬間に、私はのたうち回ったね
「Now Loading」の長さも辟易するが、それをぶっ飛ばすくらい、このセリフには死んだわ(爆)

扇:買わなくて良かったなぁ。
文字だけでも痛いのに、それをボイスで聞かされた日にゃ……多分、コントローラー投げるぞ。
まぁ、古典演劇なんかでは当たり前に使われてそうな台詞ではあるがねぇ。

鈴:古典演劇で使われるのか……それは見たくない……。
そういえば、今回のWikiもけっこう古典と言われる時代から連綿と続くものではあるのではないかえ?

扇:コロンブスがアメリカに渡った時代だから、十五世紀末かな。
これには、俺もお前も多分に侵されてるよなぁ……。

鈴:せやなぁ。
と言うわけで、今回のWikiはこちらでございます。


『Wikipediaに聞け!』


鈴:今日のテーマは、昨今いろいろと肩身の狭い思いをすることが多いひとたちの嗜好品、Tabaccoであります。

扇:スパゲッティにかける赤い奴とは違うんですか?

鈴:ぜんぜんちゃうわぁっ!
……そういえば、辛いもの好きとは言え、それはほとんど使うことはないのぅ。
辛くないものは辛くなく味わい、辛いものは辛く味わう。
煙も……って定番オンリーやな、そういえば……(笑)

扇:マルボロしか吸わないもんな、お前さんは。
もっとも、俺もベヴェル以外はほとんど吸わないが。
たまーに、マルボロ、セッター、フロンティアあたりに手を出すぐらいやね。

鈴:せやな、もう10年以上、Marlboroだけだな。
自販機とかになくて、どうしようもないときにLucky Strikeになるくらいか。
昔は、マイセン、セブンスター、キャスターとかも経験したが、やっぱ最終的にはMarlboroに戻ってくんな。
しかし、Wiki見て、初っぱなに思ったのが、タバコの葉って、ナス科かよ、ってとこだろうなぁ。

扇:五十年以上ってことは……お前、三歳の頃から吸ってたのか?
マルボロの代用でラクスト吸ってる奴はよくいるね。俺も時々やってた。
しかし、ナスか……天ぷらはまだいいが、煮ただけのナスって嫌いなんだけどなぁ。

鈴:んなわけあるかぁっ!!
ったく、100年も前から吸ってるヤツに言われたくはないわい。
……って、なんでナスの話になんねん。
まぁ、ナスは天ぷらもいいが、焼きナスもいいし、麻婆茄子もええなぁ……(笑)

扇:ええい、200年前から噛み煙草を常用している奴に言われとうないわ。
Wikiには、『噛みタバコが一般的に販売されている国(特にインドなど)では口腔がんの大きな原因の一つとして問題視されつつある』と書かれているな。
焼きナスも麻婆茄子もいらん。煙草は好きだけどね。

鈴:まぁ、ふつうのタバコなら咽頭ガンか肺ガンなんだろうが、そこは吸うタバコがメインのとこと噛みタバコがメインのとこの違いだな。
だが、焼き茄子も麻婆茄子もいらんのか……。
なら今度飲みに行ったときに頼んでもやらんからな。

扇:安心しろ、お前が茄子を頼むなら、俺は対抗してカキフライ頼む。

鈴:やめろ~~~~~
カキなんかで~きれ~だ~~~!!

扇:俺も好きかと聞かれたら嫌いなんだけどな。
それは置いといて! 煙草の話だ、煙草の!
Wikiの外部リンクに『煙草の銘柄一覧』ってのがあるが、いくつ知ってるよ?

鈴:銘柄かぁ……。
いま数えたが、31個。名前を聞いたことがあるだけを含めてだが、「その他の外国たばこ・国産の発売終了たばこ・等」の項のはさすがにほとんど知らんなぁ。

扇:俺は26個だ。意外と知ってるもんだねぇ。
まぁ。自分が吸ってなくても、近場に吸ってる奴がいるとか、CM見たりしたら憶えるからな。
「その他の外国たばこ・国産の発売終了たばこ・等」の項は見事に全滅してる。

鈴:全滅か。
いちおう、JOKERとか、知ってるのはあるなぁ。
確か、JOKERは誰か吸ってたか、どっかで見たことがある……はず……。

扇:てゆうか、そういうの多すぎ。
『峰』は後輩が吸ってたし、『Hi-lite』も「安いが不味い」とか言いながら友人が吸ってた。
ゴールデンバットなんかは、どっかの蝙蝠だけが知っている骸骨男のイメージが強くて憶えてるだけだったりするが。

鈴:けっこうタバコも好みが出るよなぁ。
Marlboroはこのクセのある味が好きだが、匂いがきつくて喫煙者でも眉をひそめるヤツはいたりするからな。
それにしても……憶え方がそれかいっ!!
まぁ、なんか漫画的な話が出たから、この辺りで次のコーナー(?)に行くかね。

扇:久々に普通の本の紹介やね。(笑)

鈴:せやな。
と言うわけで、今週の……の前に。


『今週の一冊』


鈴:とりあえず、いつものを入れておいて……。
「イチゴタルト殺人事件」だな。

扇:『春季限定 いちごタルト事件』(米沢穂信著)だっ!
そもそも、日常の謎を解くアットホームなミステリで殺人はねぇだろ、殺人は!

鈴:日常の謎はいいが、アットホーム?
この小説のどこが@ホームなんだ?

扇:それを言われるとキツイなぁ……。
元冷血男の小鳩君&元復讐鬼の小山内さんが、かなり無理がある方法で小市民の星を目指す話だから、コンセプトからして@ホームにはなり得んわな。
つーか、爬虫類とケモノが、平穏な生活を送ろうってこと自体、何か間違っている。

鈴:爬虫類とケモノってなぁ……。
主人公たちなんだから、もうちょっと言い方考えたれよ。
たとえば……そうだなぁ。
小鳩くんは、小市民を目指して努力家の腹黒男とか、頭が回るのを隠したくて隠せないところが小市民なんだけど気付かない探偵肌の高校生とか……。

扇:後者はともかく、前者は思いっきり皮肉だな。
まぁ、彼の場合、すぐ隣にもっと得体の知れない奴がいるけど。
つーか、獲物を見つけた途端、強引に理由をこじつけて攻撃本能を優先するヒロインのどこが幼い(小山内)んだ?

鈴:え? 皮肉ってことはないだろう(たぶん)
まぁでも、隣にってのは納得というか何というか……。
だが、幼いってのは幼いんだろう。
こじつけて攻撃したくなるんだからな。
なんか、こーゆーふーに書いてると、あれだな、なんで小山内さんが人気があるのか、理解不明だ
こんな腹の底の底のマントルあたりまで黒くて攻撃的なキャラに萌えられる神経がわからん。

扇:そりゃ、ロリコンに受けがいいビジュアルだからだろ?
そもそも、第一章の外見描写が、『小学生みたいにちっちゃな身体の小動物キャラ』って時点で、狙いは明白ではないか。
たとえ中身が、『いくら殴っても良心の痛まない外道――が目の前に現れるのを待っているケモノ』だとしても、内面と外面のギャップに萌える人間は死ぬ程いると思うぞ。

鈴:ロリコンって……ひとつくらいは伏せ字にしたれよ(笑)
まぁ、確かに狙いは明白と言えるのは言えるが……中身ケモノで萌えんのかのぅ……。
少なくとも私は100%オーバーで萌えんけど。

扇:そこらへん、いかにもサド的な感想やね。
ある程度マゾ的感覚がある男なら、小山内さんには結構萌えると思うぞ。
可愛い顔して、実は他人をいたぶるのが趣味ってのは、かなりポイント高いはずだ。
つーか……まったく話題に挙がらない主人公っていったい……。

鈴:誰がサドやねんっ!
ったく、サドとかマゾとかそういうのではなく、ごくごく、ごくごく、極めて、まっとうで、常識的な、感覚だと思うんだがなぁ。
……そういえば、まったく、と言うか、名前紹介しただけで、それ以降、小山内さんの話になってんなぁ。
そう言う意味では、地の文もこいつの一人称で、ミステリとしての謎解きもこいつがやってるはずなのに、小山内さんより影が薄い主人公って……。
やめよう、作者どころか、ファンにケンカ売りそうだ(笑)

扇:つーか、小鳩君って、目指すまでもなく小市民だよな。
そもそも、小市民を目指す動機からして、自分の頭の回転の良さを披露してたら、他人から「お前ウザイよ」って言われたからって時点で、発想が小市民だもんなぁ。
その意味では、地の文で出張ってるだけで、「小鳩君って理屈っぽいから嫌い」とのたまう読者は結構いるかも知れない。

鈴;結構いる、っていうより、マジにいそうだな。
「小鳩は理屈っぽくてイヤだけど、小山内さんはちっこくかわいいから読んでる」ってのはいるだろうなぁ……ってか、まぢで結構いそうで引きそうになる……。
とは言え、ミステリとしての中身はどうなんだえ?
私もいちおう読んだのは読んだが、まぁ、私にミステリの云々を語れるわけがないからな(爆)

扇:沢山いるだろうなぁ……。
ミステリとしてはしっかりしてる方だと思うよ。
一人称を担当してる小鳩君がとことん理屈臭い理系人間だけあって、破綻してると感じる部分はない。
もっとも、オビ文や表紙の絵から想像できる、『ちょっと気弱な高校生二人が日常の謎を解いていく可愛らしいライトミステリ』なんてのを期待すると、間違いなく痛い目見るがな。(笑)

鈴:まぁ、確かに引っかかるところはなかったが……おもしろいかと言われると、小鳩くん、説明してくれるのはいいけど、ホントうざいね、って感じはしたがね。
だが、痛い目を見るって……すんげぇ納得(爆)
いちおう、昔からラノベ系を読んでて、だいたいこいつとこいつはくっつくだろうなぁ、と予想してはずれたことはあんまりないんだが、このふたり、読んでてくっつくことをまったく感じなかったからなぁ。
そう言う意味では、そういうのを期待すると本気で馬鹿を見るわなぁ。

扇:やっぱりウザイか……まぁ、説明したがり男の典型ではあるしな、小鳩君って。
しかし、小鳩君と小山内さんがくっつくのを期待する読者は多いだろうねぇ。
俺の場合、第一章のキャラ設定見た時点で、まずくっつかねぇなこいつら、って思ったけど。
小鳩君は友人の健吾君に指摘された通り、表面上は笑ってて腹に一物抱えてる嫌なガキだし、小山内さんは大人しそうな雰囲気の裏に獣性を隠した化物って……これで甘い恋愛話を書こうって方が間違ってるだろう。
もっとも、ブラック好きの俺からすれば、そこがいいんだがな。

鈴:多いだろうなぁ。
つか、だいたい主人公がこういう関係の男女だったら、くっついてくれないと困る、ってヤツは多いだろうしな。
とは言え、上にも書いたが、このキャラふたりでくっつくって思える神経が私にはわからん。
まー、逆に小鳩くんが「互恵関係」と言い続けてるから、逆に、こいつはきっと小山内さんに気があるに違いないと、妄想街道まっしぐらになるんかもしれんがな。

扇:明らかに、片方がもう片方を便利に使ってるだけなんだがな。
小山内さんが小鳩君を誘うのも、利用価値がある時だけだし。
そこらへんに甘い期待をしてしまうのは……妄想家の悲しいサガかねぇ。(笑)

鈴:そうねぇ、このふたり、関係に1ミリたりとも甘さがないからなぁ。
少しくらい、小山内さんが小鳩くんに頼る(靡く)ようなところでもあれば、いいんだろうが、そういうところがまったくないんだから、期待しても無駄なんだよな。
だが、妄想家の悲しいサガってなぁ……したくなるのが人情ってもんやろ。
(この小説に関しては妄想の余地はないが)

扇:と言うわけで、長々と書いてきましたが、ライトな表面に反して結構ガチなミステリです。
小市民の星を目指す可愛らしい高校生二人が、望まずして学校内の盗難事件に巻き込まれたり、美味しいココアの作り方の謎を解いたりする話に興味がある方、一度読んで奈落の底まで堕ちてみて下さい。
短編集なので、時間の合間に読むのにも向いています、かな~りオススメ。

鈴:かわいらしくとも書いてねぇし、奈落の底まで堕ちるって言ってすすめんなぁっ!!


to be continued……