[神主神気浴記]

田舎町の神職が感得したご神気の事、ご相談をいただく除災招福の霊法の事、見聞きした伝へなどを、ほぼ不定期でお話します。

願いをかなえる恵方参り

2011-02-05 | まじない うらない いのり
 早速ご質問のお便りを頂戴しました。
 多忙のため、しばらくお休みをさせていただいておりましたが、お読みいただきましてありがとうございます。

 ご質問は、「恵方参り」です。
 「恵方」というのは、その年の「あきの方」ともいい、その年の福徳を司る吉神「歳徳神(としとくじん)」のいる方角を言います。今年は、方位盤の巳と午の間、丙の方、南南東になります。「恵方参り」は、この方角にある神社を参拝することです。「恵方参り」には、場所によっていろいろな方法、作法もあるようですが、ここでは一般的な方法をお話いたします。要領は初詣と同じです。
 「あきの方」、ここが歳徳神(としとくじん)のいる方角ですから、全ての事に大吉で繁盛すると言われています。そこで、この方角にある神社にお参りをすると願いがかなうとの伝えがあります。商売繁盛なら恵比寿神社、縁結びなら○○神社、宝くじなら○○神社というように「恵方」に鎮座する神さんや神社を探してご参拝します。これが「恵方参り」です。

 ただし、二つほど注意があります。
 まず、ご自分のお住まいから恵方がどの方向で、どの範囲かを調べなければなりません。それには暦の八方位の方位盤を使うのがわかり易いでしょう。八方位の方位盤はひとつの方位が3分割されています。全部で24分割になっていますので直ぐわかります。
 では、その方位年盤を南向きで、南の方位を見てください。3分割は左から、丙(ひのえ)、午(うま)、丁(ひのと)になっています。この「丙」の方位が今年のあきの方、恵方です。この丙の15度を延長してたどった範囲があきの方の方向になります。
 そこで、この丙の15度をお手持ちの地図の上に移します。移すといっても分度器を使って線を引くだけです。そのとき、真南を基準とすると思いますが、地図の示す南ではなく磁石が示す南でなければなりません。それはお住まいの地域によって若干違いがあります。何故そこまでするかといいますと、15度というのは実際には狭いので、正確さが必要だからです。その度数の違いは、図書館で「理科年表」を参照してください。日本の各都市のおおよその地磁気偏差の度数が図示されています。その度数にしたがって、度数分だけ南の線を動かします。その線を中心とした45度の範囲が南となり、左3分の1が「丙」の15度です。すなわち、方位盤を若干左に回転させたことになります。

 次は、その15度の範囲の延長で、お願い事を聞いていただくに相応しい神社を見出す事です。商売繁盛や金運招福なら恵比寿神社や夷堂というぐあいです。こういった参拝の仕方をよく耳にしますので、皆さん結構おやりになってるようです。ただし、霊魂を鎮め祀ったところは避けたほうがいいとのご意見がある事は申し添えておきます。

 ご興味のある方はお試し下さい。




 
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まじない

2011-02-03 | まじない うらない いのり
 明日は立春、陰暦の正月です。今日は節分ですね。
 近頃、恵方巻きといって巻き寿司の太いのを食べるようになったようですが、これはもともと関西圏の習慣のようです。恵方巻きという巻き寿司があって、それを一本、恵方を向いて丸かじりするのです。いわゆる太巻きではなくて、独特のものです。
 それが関東圏に伝わったのかどうかわかりませんが、節分の日に行うようになったらしいのです。関西圏の方は恵方というのを認識しておりますが、関東圏の方は太巻きを食べるぐらいの認識なのか恵方について知らない人が多いようです。

 「恵方」というのは、その年の「あきの方」ともいい、その年の福徳を司る吉神「歳徳神(としとくじん)」のいる方角を言います。今年は巳と午の間です。お住まいから丙の方、南南東になります。暦に親しんでないと意味不明になって、このまじないは利かないかもしれませんね。まじないにはそれ相応の意味があります。

 初詣そのものもまじないの一種です。この恵方に初詣に出かけるというまじないがあります。現在のような形の初詣は歴史的には最近、明治の頃よりではないかと思われます。

 今年は、平成二十三年
     辛卯歳
     西暦2011年
     皇紀2671年(日本暦)

 今年の干支は卯です。子(ね)は繁栄、丑(うし)はつまずき、寅(とら)は千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる。辰巳(たつみ)頂上、午(うま)しり下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぎ、戌(いぬ)で笑って、亥(い)で固まる。年の初めに、その歳の経済動向を占う言葉です。

 まじない、うらない。皆さんも夫々ご自分の方法で今年を占い、福笹や熊手をお求めになり、千客万来のまじないもお済でしょう。今年はどのような年にするのでしょうか。なんとなく皆さんがウサギ年の方向に向かってくれると良いのですが。

 歳の初めのまじないをひとつご紹介しましょう。四辻の四方拝。四方拝は、節分や立春に行われる開運行為ですが、それを四辻、十字路の真ん中に立ち東西南北を拝するものです。東西南北を向いてる十字路で、夫々の方向に向かって開運を祈願するものです。昔、京都などにも四つ辻参りがあったようです。場所によって、いろいろな形が伝えられてるようですが、難しい方法にこだわらず素直な気持ちで四方の神さんを拝しながらお願いする形でよいでしょう。
 このまじないは、心を込める事です。夫々の方角に坐す神さんに心をこめて日々を感謝なさる事です。もし、神社の境内に参道で四つ辻があれば、今風に言えばまさしくパワースポットでしょう。
 ぜひ探してみてください。