[神主神気浴記]

田舎町の神職が感得したご神気の事、ご相談をいただく除災招福の霊法の事、見聞きした伝へなどを、ほぼ不定期でお話します。

日没

2007-10-06 | わざわいよけ
日没
 日が暮れると夜の世界です。夜の帳(とばり)に包まれた世界は魔物が住むと昔の人は言いました。夜は陰気の世界。昼は陽気の世界です。

 何かを考える時、夜よりも昼間、明るくなってから考えをまとめるように心してください。暗くなってから考えると、考えが先細りしたり、問題が行き詰ったりします。人によっては無常観を感じるあまりに、悲観的になり抜き差しならなくなります。淋しさ、わびしさ、空しさ、悲しさが胸に満ちてきます。皆さんも、体調を崩して一人床についているとき、実際以上に状態を重く感じますが、夜が明けて外が明るくなると、今までが嘘のように心が軽くなった経験があるはずです。

 夕方の好きな方は、心してください。西の空がまだ明るいうちに考えを収めることをお勧めします。明日は明日の風が吹きます。今日の風とは違うんです。夜はリラックスタイムにしていただきたいのです。

 30代初めの女性の話です。ごく普通の方でしたが、夕暮れになると考え始めるのが癖になり、いつの間にか空しさが満ち溢れて、常に自分自身を悲観してしまう心気におそわれるようになったそうです。更に、これは先祖とか浮遊霊の霊障だと思うようになり、霊媒師さんの除霊を受けたそうです。仕事も幾たびか変え、住まいも転々と変えて、いつしか仕事も定職につけなくなり、季節従業員として除霊を受けながら暗い日々を送っていました。
 境内で偶然声をかけ、実家に帰り、初めの志に再び立つ様勧めました。人の考えは狭くもなり広くもなるものです。病は気から気の持ち様と、昔の人は言いました。
 昔から、陽の気は人の心を晴れ晴れとし、周囲のものを動かし、良い考えもおのずと生ずると言われています。「明るさを求めて暗さを見ず」です。

 明日もまたよい日でありますように念じます。


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